H31 (R1)年度 全国学力テストで統計量を扱う #5

株式会社リュディアです。今回もH31(R1)年度全国学力テストの結果を解析してみます。今回は正答率と学校評価について回帰分析をしてみたいと思います。回帰分析の具体的な方法はH31 (R1)年度 全国学力テストで統計量を扱う #3 に記載していますので興味のある方は参考にしてください。

ではいつものように全体をまとめた表を以下に示します。中学校は国語、数学、英語の三教科、小学校は国語、算数の二教科について正答率と学校評価を並べて記載しました。

H31都道府県別_正答率vs学校評価

都道府県に関する学校評価の標準偏差は 0.2 です。学校評価というのは何なのですかね? 5.0 を中心に4.5 ~ 5.5 付近で数字が分布しています。何の数字なのか WEBでは見つけられませんでした。ご存じの方がおられましたらコメントいただけるとありがたいです。

ただこの記事では学校評価は学校の先生の手ごたえみたいなものと考えて学校評価と正答率について回帰分析を行ってみました。まず中学校の国語、数学、英語の三教科です。

H31都道府県別中学校国語_正答率vs学校評価

H31都道府県別中学校数学_正答率vs学校評価

H31都道府県別中学校英語_正答率vs学校評価

何の傾向も認められない散布図と回帰分析結果となりました。R2 にいたっては国語が0.06、数学が 0.04、英語が 0.06 と回帰分析の意味がない、というデータになっています。

次に小学校の国語、算数の二教科です。

H31都道府県別小学校国語_正答率vs学校評価

H31都道府県別小学校算数_正答率vs学校評価

国語で R2 = 0.17 と中学校の回帰分析結果と比較するとましな結果が出ていますが回帰分析結果としては意味をなさないレベルです。小学校の算数についても R2 = 0.033 となっており回帰分析が意味をなしません。

回帰分析の練習と思って見るしかないレベルのデータになりました。公には質問紙と正答率の関係についてまとめたクロス分析結果が公開されています。興味のある方は以下にある質問紙と学力のクロス分析を見てみてください。

学力テストに関するまとめは今回でいったん終わりにしたいと思います。実際に自分でデータをまとめてみると頭にあるイメージとのずれに驚きます。逆に言えばデータは加工方法や見せ方でどうにでもなる、ということです。正しい知識を身に着けて入手可能であれば一次情報から情報を取得するようにしたいと考えています。

では、ごきげんよう。


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