2025年度/令和7年度大学入学共通テスト 参考問題『情報Ⅰ』第4問の問2
リュディアです。引き続き参考問題の問4を詳細に解説しながら見ていきたいと思います。参考問題も次のリンクを参考にしています。
問2
エアコンやアイスクリームの売り上げが年々増加しているのかどうかを調べたいと考えた花子さんは,月ごとの変動が大きいので,数か月のまとまりの増減を調べるためにその月の前後数か月分の平均値(これを移動平均という)を考えてみることにした。
例えば,表2は6か月ごとのまとまりの平均を計算している例である。「6か月移動平均」の列について,2016 年1月から6月までの6か月の平均値である726.0 を2016 年4 月の行に記載している。このようにエアコンとアイスクリームの売上数について6か月,9か月,12か月,15か月の移動平均を求め,それらの一部をグラフに描いたものが次の0~3である。これらのグラフはそれぞれ順不同である。この中から,12 か月移動平均の増減を表していると考えられるグラフを,次の0~3のうちから一つ選べ。
<解説>
まず移動平均について大雑把な性質として期間が長くなれば変化が小さくなるということを知っておいてください。この原則に加えて、今回は1年という季節のサイクルが存在します。1年単位でおおよそ変動傾向は繰り返しますよね。この事実から12か月の移動平均は変化が最小と考えます。
ここで与えられたグラフの最大値、最小値の落差を赤で追記した次のグラフを見てください。この結果から変化が最小の1が12か月の移動平均線を表すグラフですね。
15か月の方が期間は長いのですが、15 = 12 + 3 なので12か月でいったん最小化された移動平均が3か月のずれの影響で再度次の年の影響が見えてきます。つまり時間軸方向にサイクルを持つデータの移動平均線の変化が最小になるのはサイクルに合致したとき、この問題であれば12か月です。
では6, 9, 12か月はどのように見分けるのでしょうか?山の数を見てください。山の数=4のグラフが1つと、山の数=5のグラフが2つあります。サイクルである12か月を境に山の数は変わることに注意してください。つまり山の数=4のグラフ0 が15か月の移動平均線のグラフです。
では山の数=5の2つのグラフはそれぞれいずれが6, 9 か月の移動平均線を会わらすのでしょうか?再度、グラフの最大、最小の落差を見ると2のグラフの方が最大、最小の落差が小さいですね。つまり長い期間の移動平均になりますのでこちらが9か月で、3のグラフが6か月となります。
移動平均線の特徴を見るには最大値、最小値の落差、サイクルの有無がポイントになります。問題集等でなれるのが良いと思います。この問題は一度経験してないと解けないですね。
では、ごきげんよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?