Anaconda の仮想環境
株式会社リュディアです。今回は Anaconda の仮想環境についてまとめます。
Anaconda 仮想環境は Python のバージョンやインストールされているライブラリのバージョン等を管理するために利用するパッケージのことと思ってもらえばよいと思います。アプリケーション単位で異なる環境が必要な場合はそれぞれ仮想環境を準備し、その仮想環境に Python インタープリタや必要なライブラリを設定して環境を構築していきます。Python も仮想環境という概念を持っていますが Python の実行環境として Anaconda の Python を使う場合は Anaconda 仮想環境を利用します。
ではAnaconda 仮想環境を作ってみましょう。スタートメニューから Anaconda Prompt (Anaconda3) を選択します。インストールされている Python のバージョンを確認したいので、以下のように入力してください。
python -V
私の環境ではPython 3.8.5 と表示されました。conda のバージョンも見ておきましょう。以下のように入力してください。
conda -V
私の環境では conda 4.9.2 と表示されました。
次に以下の入力をしてみてください。出力結果も一緒に記載しておきます。
% conda info -e
# conda environments:
#
base * C:\Users\AAA\Anaconda3
これは仮想環境の一覧を出力しています。Anaconda をインストールすると base という仮想環境ができており、私たちは特に指定しない限り base 環境で処理をしていることになります。
base 仮想環境にどのようなパッケージがインストールされているのでしょうか?調べてみましょう。以下のように入力してください。
conda list
インストールされているパッケージの名前とバージョンが表示されます。今回は機械学習でよく使われるものだけ抜き出して以下に記載しておきます。
# packages in environment at C:\Users\konishi\Anaconda3:
#
# Name Version Build Channel
…
matplotlib 3.3.2 0
…
numpy 1.19.2 py38hadc3359_0
…
pandas 1.1.3 py38ha925a31_0
…
python 3.8.5 h5fd99cc_1
…
scikit-learn 0.23.2 py38h47e9c7a_0
scipy 1.5.2 py38h14eb087_0
base 仮想環境に必要なものがすべて含まれているので、今回は base のクローン環境として新しい仮想環境を作りたいと思います。Python 3.8.5 がインストールされているので py38 という仮想環境を作ってみます。py38 という仮想環境を作るために以下を実行してください。clone の前はハイフン2 つです。表示環境によっては1つに見えるかもしれませんがご注意ください。
conda create -n py38 --clone base
py38 が作成されていることを確認するためにconda info -e または conda env list を入力すると以下の出力が得られ py38 が作成されていることを確認できました。
# conda environments:
#
base * C:\Users\AAA\Anaconda3
py38 C:\Users\AAA\Anaconda3\envs\py38
仮想環境に対する操作は別途まとめている以下の記事を参照してください。
では、ごきげんよう。