経産省 未来人材ビジョンについて #8
リュディアです。引き続き経産省の未来人材ビジョンを見ていきます。
未来人材ビジョンについて についてのまとめへのリンクをまとめておきます。
元となったページは次のリンクです。このリンクの中に本まとめの元になった未来人材ビジョンのPDFへのリンクもあります。
今回は企業の採用や入社について見てみます。まず卒業後の進路を決定する時期についてです。次のグラフを見てください。
日本では大学生後期に進路を決める学生の割合が高い、ということを主張していますが中国、韓国も日本ほどでは無いですが大学生後期に決定する割合が高いですね。いろいろなアンケート結果を見ていますが、日本、中国、韓国は傾向が似ているように思います。
東南アジアの大学システムについては詳しくないのですが、欧米と日本、中国、韓国では大学に対する認識の違いが結果に大きく反映されていると思っています。欧米では大学は自分のキャリアパスを作るためのもので、その結果として働く場所が変わったり給料に反映されたりします。一方、日本、中国、韓国は特定の大学に合格したという実績を作り、その実績を企業が評価するというイメージですね。
つまり欧米では将来のキャリアパスをイメージして大学や専攻を選択するのに対し、日本、中国、韓国ではまず大学のブランドを確保し、その後でどうするか考えるという感じがします。
一方で企業の採用方法も変化してきました。転職、つまり中途採用も増加してきています。また採用する側も大学の合格歴のみの採用が怖いというのもあってインターン制度や中途採用を増やしているのもあると思います。日本はとにかく解雇に対する制限が厳しいです、実質、よほどのことが無いと解雇不可能と言えます。そのため採用に慎重にならざるを得ないという背景もあり、採用方法が変わってきています。次のグラフを見てみてください。
左のグラフは新卒、既卒=中途採用の採用比率の会社が、どれくらいの比率存在するというグラフです。左の青いグラフは過去3年のトレンド、右の赤いグラフは今後5年のトレンドです。今後五年で採用全体の 30 - 40%が中途採用になると考えてよさそうですね。
また右側のグラフも今後、通年採用を増やす、または職種別、コース別採用を増やす企業が 50%程度まで増えてくることを示しています。
今は外国企業で中心となっているジョブ型と呼ばれるタイプの採用は以下のようになります。
履歴書も提出しますが職歴書が重要です、最終学歴も本当の学歴 = 何を身に付けているかが重要になります。
契約書に Job description =「あなたの仕事は***です」を明記されます。
明記された仕事内容に対して達成度が評価され次年度以降の評価につながります。このタイミングで Job description が更新される可能性もあります。つまり昇進や昇給があった場合、Job description の内容も高度なものになるためです。
今の日本の閉塞感を打ち破るための1つの案として言われ続けているのが日本の雇用慣習です。特に年功序列は優秀な若者を失う大きな損失です。中途採用が増え、ジョブ型の雇用形態が増えてくれば、同一労働同一賃金も実現されるのではと期待しています。
未来人材ビジョンについて に関するまとめの続きは以下からどうぞ。
では、ごきげんよう。