登録日本語教員試験対策 文法カテゴリー / ヴォイス

リュディアです。今回も引き続き文法カテゴリーについて見ていきます。前回のモダリティに続き、今回はヴォイスです。

まず英語のヴォイス = voice の意味を見てみます。文法用語で態と書かれています。これですね。ヴォイスと聞くとすぐに声と訳してしまうので混乱しますね。態と言えば最初に能動態、受動態が頭に浮かぶと思います。しかし日本語教員試験では以下のようにまとめられることが多いようです。

受身
 直接受身
 関節受身(迷惑受身、持ち主の受身)

使役
使役受身
可能
自発
授受表現

順番に見ていきましょう。まずは受身からです。直接受身はいわゆる英語の受身と同じですね。次に間接受身の中で注意すべきは迷惑受身です。自動詞を受身にした文章でマイナスの影響を表すことが多いので迷惑受身というようです。例えば、雨に降られた、先生に叱られた、などが迷惑受身になります。

使役は命令文のような感じですね。書くを書かせる、するをさせる、とすると使役です。

次の使役受身は過去問を見ても頻出されているように感じます。名前の通り、使役と受身が同時に起きている文です。作り方は動詞を使役型にしてから受身型にする、さらに口頭の場合は短縮形を使います。例で見てみましょう。

1グループの動詞:書く -> 書かせる -> 書かせられる(短縮形は書かされる
2グループの動詞:見る -> 見させる -> 見させられる(短縮形はない)
3グループの動詞:する -> させる -> させられる(短縮形はない)

確かに日本語でもよく使うタイプの表現ですね。

次の可能は意志動詞のみで動作主の動きに対して態を持ちます。

動作可能:私は1kmも泳げる、彼はぜんぜん泳げない。
状況可能:このプールは工事中で泳げない

次の自発はある動き、意思、感情などが行為者の意思とは関係なしに、自然に起きることです。例えば次のような例をあげることができます。

自発動詞:きれいな星が見える
受身型:火事は放火によるものだと思われる

最後の授受表現は少し変わっていて、動詞の変化ではなくて動詞の交替で立場の違いを表します。

夫が妻に花をあげる -> 妻が夫に花をもらう(あげもらい

これもヴォイス(態)に分類されるのですね。驚きました。

では、ごきげんよう。

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