台湾PSMC・SBIが半導体工場の提携解消

リュディアです。少し前になりますが日本経済新聞が台湾PSMC・SBI、EV需要見誤る 半導体工場で提携解消と報じました。

もともとは台湾PSMCと日本の金融グループSBIが提携し、宮城県に半導体工場を建設するとしていました。PSMCの P は Powerchip の略であり、TSMCのような最先端製造プロセスは扱わず、いわゆるレガシープロセスと呼ばれる一世代前の特定用途向け製造プロセスを扱う工場でした。今回も EV専門の工場を建てようとしていましたが、世界中でEVに対する風当たりが強くなり顧客を確保するのが難しくなり、PSMCから提携解消を申し出た、とのことです。

一方で PSMCはインドの巨大財閥タタグループと半導体工場建設で最終合意とも報道されています。ただこちらは後工程と言われる工場で、日本で建設されようとしていたのは前工程なので工程が異なるのですが、インドへの投資を優先されたことは間違いないと思います。

PSMCはなかなかしたたかな会社で、中国にも Nexchip という製造専門の工場を作り、高電圧プロセスを使う半導体の市場では大きなシェアを握っています。そのような会社から見て、日本へのEV投資よりはインドへの後工程投資の方が魅力的であった、ということなのでしょう。熊本のTSMCも含め日本の地面貸しにならないようにしてもらいたいものです。

では、ごきげんよう。

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