日本のモバイル通信環境について #1
リュディアです。日経ビジネスの2023年4月19日のメールに[新連載]通信後進国ニッポン、5Gで敗色濃厚 迫るGAFAの脅威という記事が掲載されました。
その第一回目に日本のモバイル通信の品質について調査会社の英オープンシグナル社のレポートが参照されていましたので、そのレポートを見たいと思います。日経ビジネスの記事は有料会員でないとすべてを読むことはできませんが、英オープンシグナル社のレポートはすべて読めます。レポートのタイトルは Benchmarking the Global 5G Experience — June 2022 です。今から約1年前の記事ですね。
最初の比較はダウンロードの平均速度、ピーク速度とアップロードの平均速度です。
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アジアでは韓国、マレーシア、台湾、シンガポールがよい結果を出していますね。確かに私もたまに韓国に行きますが、ネットワーク環境はどこにいても安定かつ高速であることを感じます。マレーシアはまだ5Gが導入されて時間がたっていないので、今後、国全体に 5Gを拡大していったときにどうなるかが見ものですね。現段階で上位にいるように見えますが、まだ普及しきっていない状態なので何とも言えません。確かに日本は15位以内に入ってませんね。15位であったとしても韓国の平均速度の半分くらいなのに、と思いますね。
日経ビジネスの記事によると、菅首相のときの携帯事業者に対する官製値下げが影響しているとのことです。市場原理での値下げではなく強制的に国から値下げの指示が出たため、設備投資のコストを抑える方向に向かい、4Gの設備を5Gで使いまわして5Gならではの性能が出ていないというものです。本当にもったいない。5Gのスピードがあるからこそ、自動車の自動運転やスマートフォンでのさまざまなサービスが成り立つはずが、それらができていないとのことです。
日本人が貧しくなったことはわかりますが、だから値下げしましょうではなくて、次の世代でさらに豊かになれるよう設備投資可能なような料金体系にしてほしいですね。
では、ごきげんよう。