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GREE出身の台湾人起業家リディアが語る、エンジニア不足時代のグローバル人材戦略

コロナによって、企業が打ち出す人材戦略が大きく変わりました。台湾も例外ではなく、現地でIT人材会社を経営している私の周りでも様々な変化が起きています。今回はその変化についてお伝えします。

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GREE 出身の台湾人起業家リディア

以前は、日本のシステム開発会社や下請け企業などが人件費を抑えるために、ベトナムやミャンマー、フィリピンや台湾などで開発センターを設置したり、現地の開発会社に委託したりすることが当たり前でした。しかし、現在はアメリカや欧州各国、シンガポールなどの企業のIT人材ニーズが高まっているため、元々人件費が安かった地域でも、IT人材の年収が一気に高騰しています。

台湾のエンジニア人材に対して、シリコンバレーやヨーロッパと同じ給与水準を提示する採用企業も続出するほど。エンジニア需要に対する供給の数が少ないため、欧米企業によるアジア拠点の設置目的は、もはやコスト削減ではなく、純粋に開発リソースを確保することになっているのです。

大勢の企業が同様水準の採用条件を提示し、極めて希少なエンジニア人材(特にデータ系やAI系の人材)を競い合うという状況が、台湾で起きています。では、この競争にどうしたら勝ち抜くことができるのかというと、その答えは「エンプロイヤーブランディング(Employer Branding、採用ブランディングのこと)」にあります。

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台湾を含むアジアに拠点を置く外資系企業は、本国で有名であっても、現地でも知名度があるとは限りません。また、ヘッドハンティングサービスを使っても、エンジニア求職者の多くは同時に複数の企業からオファーをもらうため、企業の魅力を十分に伝えられないと入社を拒否される可能性が高まります。そのため、採用活動と共に採用ブランティングキャンペーンを行うことは、台湾において重要な施策とされています。

たとえば、インタビュー記事やビデオなどのコンテンツ施策をはじめ、オンラインのセミナーやオフィスツアー(OpenHouse)など、あらゆる求職者向けのマーケティング施策を行い、採用管理ツールで数値を測定し、採用ブランティング戦略を行います。そのため、人事担当者は採用活動において、マーケティング職種と同じようなプロモーション戦略や数値分析の知識を備えなければなりません。

ただし、採用ブランディングは料理を作ることと同様に、「素材」がかなり重要です。素材が良ければ料理は格段に美味しくなります。そのため、採用ブランティング活動と合わせて、企業内部の組織作りも重要です。求職者にとって快適な仕事環境や、やり甲斐のある仕事、魅力的なキャリアパスを提供することも、グローバル人材戦争に勝つためには必要な要素です。

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優秀な人材を採用できなければ、企業は生き残っていけません。ポストコロナの時代では、たとえどの国で会社を経営していても、基本的に全世界の企業と人材獲得の面で競い合いの状況です。優位性のある人事戦略を立てて実行することが、経営者にとって今後さらに不可欠となっていくでしょう。


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