結婚したい、その理由|エッセイ
「20代のうちに結婚したい」私はここ2年ほどそう言い続けているし、実際にそう思い続けている。
果たしてなぜ、そこまで20代での結婚に執着するのだろうかとふと考えた。今時、30過ぎての結婚なんて珍しい話ではないし、そもそも結婚しないという選択をする人も少なくない。なぜ、私はそれではだめなのか。
理由1 ひとりぼっちになるのはいやだ
そのままである。家族はいつかいなくなる。友人であっても、人生の伴侶として共に家庭を築くことのできる人はいないだろう。
「家庭」という帰る場所を持つために、私にとって結婚は必要不可欠だ。パートナーがいればいいと言う人もいるのかもしれないけれど、私は明確な『契約』が欲しい。契約は確約で、安心に繋がる。それがないと、私の基盤は結局揺れるし、どこか不安定なままだろうと充分に予想がつく。安心して帰ることのできる居場所のために、私は結婚がしたい。
理由2 父と祖母に家庭を持った姿を見せたい
次、20代での結婚に固執する理由である。
私は両親が35歳だかそれくらいのころ(年齢あやふや)に誕生した長子だ。現時点で、父は既に60歳を超えている。いい加減孫の顔でも見たいだろう(しらんけど)。母がいなくなってきっと父も寂しいだろうから(たぶん)、生きる張り合いにもしてあげたい。祖母ももちろんそうで、せっかくもうすぐ90歳という大台に乗るのだから、長生きしたからこその醍醐味を味わわせてあげたい。そして天国に行った(たぶん)祖父にその姿を伝えてあげてほしい。
そしてなによりも、私を誕生から見守ってくれた人たちに、私がこれからどんな人と生きていくことにしたのか見て知ってもらいたい。彼らがいなくなる、その前に。
理由3 早く子どもを産みたい
理由2に記載している他に、早く子どもを産みたい理由がある。
私の母は、私が26歳の時に他界した。悔いはないし、これ以上苦しんでほしくないとも思ったが、それでもやっぱりもっと長く一緒にいたかった気持ちはある。特に、結婚・出産・育児など、母がいないとどうしても心細さが拭えない。母にも見て欲しかったのだ、自分がどういう生き方をするかを。自分の子どもにそんな思いをさせたくない。
それに、いつ私が母と同じ病気になるかも分からない。発病することも見越し、それまでにお金のかかることは終わらせてしまいたいし、子どもも独り立ちしている状態にしておきたい。
理由4 興味本位
ふざけていると思われるかもしれないけど、私は本気だ。
結婚というものに興味がある。体験することによって自分がどう変わるのか、私の世界がどう変わるのか、それを見てみたい。大人になってしまえば、人生の転換期なんてそうそうない。貴重な機会だと思う。
理由5 イベントをしたい
上記と似ている。苗字が変わるというイベントを体験したい。役所の手続きその他諸々で、すっっっごく大変なのは想像がつくのだが、それでもひとつの経験として、イベントをこなしたい。家庭を持つ「妻」「母」としての役割を持ってみたい。
後半はなんというか不謹慎に見えるかもしれない。だが、『私』の人生を『私』自身が歩んでいくために、『私』がなににどう興味をもってなににときめくのか、それはとても大切なことだと思っている。その『私』を満たすためにも、是が非でも結婚したいと願う、今日この頃である。
けれどこう考えてみると、私と結婚する相手にメリットないな? そしてなんていうかこう、ロマンチックさとかないな??
断じてだれでもいいわけではないのだよ。(だれさま)
結婚は、愛によってしか成り立たないものであると思っている。その愛がどんなものであっても、なくてはならないものなのだ。
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