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<糸>をかけちがう私の愛し方

 人生には、<糸>があると思っている。うまく縒り合っているときは物事がスムーズに運び、歯車がカチッとはまっているような感覚がある。ところがこれをひとつ掛け間違えると、すべてが狂っていってしまうということが、身体感覚としてある。そんなときは決まってあちこちが噛み合わなくなって、ともすると体調まで悪くなる。

 私は人生を渡っていくのが上手ではない。人間関係なんてもってのほかで、むしろとても苦手。そしてこの<糸>は、私の人間関係に最も大きく影響する。だから<糸>がほつれたときは、極力人に迷惑を及ぼさないようひっそりと過ごすようにしている。


 唐突な話で恐縮だが、私はかつて精神病院に通院していた。

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