夜
死にたいなんて思ってない
僕らはみんな死と隣り合わせだって
夜が教えてくれるだけ
死を待つように静かに呼吸を重ねるか
闇を照らそうと命燃やすか
ホメオスタシスに生かされて
ただ苦しんで苦しんで
その先に何か得るものなんて
そりゃああるはずもないよな
清らかな水ひと口じゃ満たされない身体
いつから僕はこんなにも傲慢だ?
「生きるの向いてない」なんて言うけど
生きる以上の何かが
生きるための必要最低限になっていて
それに追いつけないだけなんだ
勤労も納税も教育も
生きることそのものなんかじゃない
生きたくないわけじゃない
今日も誰かに生かされる
自分自身に生かされる
死にたいなんて思ってない
思ってないんだ、本当に
だけど日々喉元に溜まっていく
この世界への「さようなら」が
お読みいただきありがとうございます。みなさまからのスキ等が何よりの励みです。今後ともよろしくお願いいたします。