広告コミュニケーションは一方通行から“対話型”へ
こんにちは、LINE Frontlinerの遠藤です。
今日はこれからの広告コミュニケーションのお話をしようと思います。
マーケターの仕事の基本の「き」は自社サービスの魅力をどのように消費者に伝えるかですが、現代のマーケティングでは、自社サービスと消費者のリレーションをどのようにつくるかがより大事になっている、そんな話をさせてもらいます。
スマホによる消費者行動の変化
おそらくこのnoteを読んでくれている多くの方がマーケティングに関わっている方なので、少なくとも一度以上、AIDMA、AISASなどのフレームワークを使って消費者心理の分析をしたことがあると思います。
でも、
「本当にAIDMAに沿った態度変容を消費者がしてくれることってどれだけある?正直、そんな綺麗にいかないよ!」
「フレームワーク使ったらわかりやすいからコミュニケーション戦略の説明としてはわかりやすいけど、なんかピンとこない・・・」
こういう気持ちになったこともあるのではないでしょうか。
僕は50回くらいあります(笑)
でもよく考えてみると、これ、当然のことだったんです。
AIDMAは1920年代の作られた消費者行動モデルでして、提唱者のサミュエルさんもまさか100年後の異国でAIDMAが使われることは想定になかったはず。
スマホというテクノロジーで劇的に環境が変わっている現代に通用しないのも当たり前です。
実際に、SNSなどコンテンツマーケティング時代の消費者行動モデルとしてDECAXというものがあります。
詳しくはググってもらうと記事がたくさん出てくるので割愛しますが、Discovery(発見)→Engage(関係構築)→Check(調査)→Action(行動)→eXperience(体験)という順で行動が定義されており、消費者が能動的に発見という行動を取ること、そして、関係構築のプロセスが入っている点が特徴です。
ここで言う「関係」とは、企業が用意したコンテンツに対して消費者が自らコンテンツに触れ、企業への理解を深めるような、「双方向の関係」のことです。
そもそもAIDMA、AISASのモデルでは、企業と消費者の関係を築くプロセスが存在しておらず、一方的に情報を伝達することが前提となっていますが、現代のマーケティングでは、消費者が自らが発見し、企業との関係を深めていく、双方性のコミュニケーション戦略が肝になっています。
対話型インタフェースの活用
ここまで双方性コミュニケーションの重要性をお話しさせてもらいましたが、これ、何が難しいって実行するのが一番難しいです。
実際に、LINE上でも、たくさんの企業様がLINE公式アカウントを作って、何百万〜何千万人の友だちとして繋がって膨大なコミュニケーションを取っています。
でもほとんどのアカウントは見た目をLINEナイズした情報コンテンツを一方的に配信して終わってしまっているんです。
これ、めっちゃもったいなくないですか?
せっかくお金も使って双方性コミュニケーションが取りやすいチャットインターフェース上で消費者と繋がっているのに、一方通行的な情報発信までしか行なっていない。
それでもマーケティング効果があるのは素晴らしいことですが、もっと良いものにできるのにベストを尽くさないのは消費者に対する罪だろう、という少々お節介な使命感を持って、私たちはチャットコマースというサービスを提供しています。
チャットコマースを使うと、消費者のニーズや悩みなどのインサイトを対話形式のチャットボットで最初にヒアリングしてから、パーソナライズしたコンテンツの提供ができるようになります。
チャットコマースも国内最速の2016年に始めた当初は世の中に事例も存在しなかったので、どういう設計をすれば良い体験になるのか全くわかっていませんでした。
そんな中でもずっとお客様と並走してたくさんのトライ&エラーをさせてもらって、チャットボットをどう使うと良い関係構築ができるのかがわかってきました。
具体のコミュニケーション設計のポイントもこのLINE Frontlinerのnoteでご紹介させて貰えればなと思っています。
今回はまずは双方向・対話型コミュニケーションの重要性ということで、ここまでとさせてもらいます。
本稿も読了ありがとうございました!