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【レシピ紹介】花びら餅
遅くなりましたが、
あけましておめでとうございます!
動画は年内に出せてましたが、記事が遅れてしまいました。
紹介するのは「花びら餅」
新年を代表する京都発祥の和菓子
12月末から1月前半の限定和菓子でもあり、食べたことない方もいるのではないでしょうか?
花びら餅は和菓子なのにごぼうを使う!
そんな和菓子を紹介します。
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材料
求肥
白玉粉 100g
砂糖 100g
水 200g
食紅 少々
片栗粉
味噌あん
白餡 50g
白味噌 大さじ1弱
ごぼうの甘煮
ごぼう 1/3本
砂糖 50g
水 50g
作り方
ごぼうを10cmくらいの長さに切り、縦に6〜8等分にします。
ごぼうを20分以上茹で柔らかくします。
砂糖と水を加熱し、茹で上がったごぼうを甘く煮ていきます。煮終わったら、ペーパーの上に乗せ、余分な水分をとっておきましょう
白あんと白味噌を混ぜ、味噌餡を作ります。味噌の量はお好みで、少し砂糖を加えても大丈夫!
白玉粉、砂糖、水を鍋に入れ、半透明になるまでしっかり混ぜましょう。だんだんと粘性がつくので、根気強く混ぜます。
半透明になり、触れる温度になったら、打ち粉(片栗粉)をまぶし、3〜5mm程度の厚さに伸ばします。
6〜8cmのセルクルで型抜きします
残った求肥を食紅で色を付け、薄く伸ばし、先ほどより小さいセルクルで型抜きします。
大きな求肥、赤い小さな求肥、味噌餡、ごぼうの順に乗せて、二つ折りにしたら、完成です。
ポイント
ポイントは2つです!
1つ目は、ごぼうをしっかり茹で柔らかくすること。
硬いごぼうでは甘さがつきにくくなるため、食べた時にごぼうの土臭い風味が強く口の中に広がり、花びら餅の品の良い味を楽しめなくなります。
ごぼうは煮崩れしないので、満足いく固さになるまで柔らかく煮ましょうね。
2つ目は求肥はある程度冷めてから使うこと。
温かいうちは慣れていないと扱いづらいです。
具体的には柔らかすぎて伸びてしまったり、形が崩れてしまうからです。
でも反面失敗しても、また集めて丸めてやり直しすことができるのはメリットです!
逆に冷めてからではそこまで簡単には伸びないので、扱いやすくなります。
食べた感想
ごぼうが和菓子に入っているのは新鮮です。
ごぼうの風味が広がるので好みは分かれるとは思います。
ごぼうの土様の風味を求肥の甘さと滑らかさが包み込み、そこに味噌餡の香りと塩気がいい具合に混ざり合います。
和菓子は甘いと言われますが、味噌餡の塩気で甘いけど満足感のある、そしてお茶が欲しくなるお味です。
総じてとても品のあるお菓子でした。
歴史
花びら餅の歴史はとっても深いです。
だって、平安時代から続く宮中の新年行事、歯固めに由来するからです。
歯固めとは、
「固いものを食べて長寿を願う儀式」
今と比べたら、寿命が短い平安時代
歯が綺麗に残っている=長生きする
でした。
そこで固い食材として並んだのは、鏡餅、しし肉、鹿肉、大根、鮎の塩漬けなどです。
餅に他の固い食材を重ねて食べていたのです。
その中でも白いお餅は縁起の良い梅の花をイメージし、「葩餅(はなびらもち)」と呼ばれていました。
さて、その後いつ変わったのかは分かりませんが、歯固めの料理が簡略化し、丸餅、菱餅を重ね、塩漬けの鮎と味噌を挟んだ宮中雑煮※に変化しました。
※雑煮ですが、汁物ではないのです。
時代は変わり、幕府が滅び、明治時代になると、天皇家は御所を京都から東京に移します。
宮中で働いていた人やものを納めていた人の多くが同じように東京に移りました。
しかし、宮中に餅を納めていた川端道喜は京都に残ることを決意します。
もちろん仕事は無くなるのですが、川端は茶道の茶席用の和菓子作りに転換が出来ました。宮中のことも知っているので、もちろん宮中からの許可も得てです。
ここである依頼が舞い降ります。
それは茶道の裏千家の茶人「玄々斎宗匠(げんげんさいそうしょう)」からの依頼です。
玄々斎宗匠は宮中に呼ばれて宮中雑煮を食べたことをきっかけに1月に行われる茶席の「初釜」で宮中雑煮に似た和菓子を使えないかと考えました。
そこで宮中からの許可を得ている川端のもとに製作を依頼したのです。
試行錯誤の末に完成したのが花びら餅。
宮中雑煮のエッセンス、そして縁起の良い春の訪れを知らせる梅の花をイメージして作りましたり
茶席のお茶請けから、正月を象徴する和菓子として庶民にも話題を呼び、全国に広がったのです。
今ではシャトレーゼをはじめ、全国の和菓子屋さんが時期限定で出しているというわけです。
いろんなお店の花びら餅を楽しむのもいいかもしれませんね。