映画すみっコぐらし青い月夜の魔法のコ
すみっコの新しい映画を見てきました。
ネタバレガッツリしてます。
娘は、はじめての映画館。
うるさいとか暗いとか言うかなー?と思っていたけど、はじめてじゃないような感じで、ちゃんと映画を楽しめた様子。
ふぁいぶのポップコーンバケツも買って、入場者特典のミニ絵本も貰ってばっちり!
前回のとびだす絵本とひみつのコは、本当に何回見ても泣いてしまうので今回も覚悟して行ったけど、ポロリと何回かは泣いてしまったけど号泣ってほどではなかった。
多分「泣ける映画」を期待しすぎるとあれ?となってしまいそう。
ハードルが無駄に上がってしまっていたかも。
でもすみっコは元々泣かせるコンテンツな訳ではなく、子供にも大人にもやさしい世界なので。
けどタオルは必須。
私はBUMPが大好きなので、今回エンディングがBUMPのSmall worldに決まってそれも楽しみでした。
原作者の方がBUMPのファンだそうで、なるほどそう思って見ると近い価値観を感じるなと思いました。
特に今回の映画の中で一番刺さったのが、ふぁいぶがみんなの夢を叶えることのかわりに、夢を「消す」というくだり。
魔法使いたちはなんでも魔法で叶えてしまえるから夢という概念がない。
だからふぁいぶは、みんなが叶えるのが難しそうな夢を持っている=理想との乖離を感じていることが辛いことだと思って、夢が無ければ辛くないのではないかと思って、お世話になったお礼として夢を消した。
でも、、、
その結果、それぞれのすみっコらしさを損なうことになってしまった。
しろくまは暑がり、猫は恥ずかしがらないし食べまくって更におデブに、とんかつは食べられることを期待しなくなってやさぐれ、ぺんぎん?も自分探しをやめて眉毛がりりしくw
やっぱりなんか違う。
人は、それが叶わない夢だとしても、それを抱えて生きていることこそがその人らしさなのだと、そういうメッセージでした。
そこで私はBUMPのあらゆる「夢」に関する歌詞を思い出しました。
BUMPも度々夢に関する歌詞があって、それはどちらかというと楽しいものというよりはまとわりついて離れないもの、呪縛のような、ポジティブなだけではないものって感じで。
私は藤くんが一体何を諦めたのか、想像がつかない。
きっと凄く色々なことを感じて、色々なことがあって、その上で音楽を作り続けて歌い続けてくれているのだろうけど、そんな、諦めたけどずっと心に引っかかっているような夢や憧れがどんなものなのかは分からない。
でも、例えばfireflyの歌詞、
『一人だけの痛みに耐えて壊れてもちゃんと立って
諦めたこと黄金の覚悟
まだ胸は苦しくて体だけで精一杯
それほど綺麗な光に会えた』
これは歌詞の冒頭で「夢」という単語も出ているので夢のことだと思うのですが、そういう諦めた夢みたいなモチーフは度々登場します。
それは消えてはくれなくて、だからと言って諦めて捨てることを推奨している訳でもない。
分別奮闘記はそういう歌で
『君の夢がゴミと化してはや幾星霜
捨ててこそゴミでしょうと勇ましく』
ゴミを捨てようとするけど、やはり自分はゴミのようになった夢でも燃やしたくないのでは、他人から見たら小さいものなのに自分では大きな夢だと思いたいのではないか。
これはゴミなのだろうか?
捨てたらゴミだけど
『捨てないのなら違いますよ
持ち主がいるのなら夢ですよ
あの日からずっとずっと夢のままですよ』
『君のゴミが夢と化してはや幾星霜
燃やせなくて粗大で味が出てきた』
という歌詞です。
BUMPのそういう歌を聴く度に自分も諦めた夢と、まだ諦めたくない夢のことを想って、ちょっと苦しくなる。
だけどそれでいて「夢を諦めるな!」みたいな無責任なことを言ってこないのが藤くんなのです。
だけど今回の映画で、なるほどその苦しさも抱えていくことが生きていくことなのかなぁと思ったし、BUMPの歌詞もそういうことだったのかなと。
藤くんはタイアップ曲と、そうでない曲に違いはあるか?という質問に
『タイアップのときに、コラボさせていただく作品がある場合、相手方の作品に寄っていこうとしてはいけない。
そうなってしまうと寄り添えない。
先方が表現してきているもの、そして我々が表現してきたもの、そこに重なるものがあれば、何も意識せずに真剣に曲を書けば、絶対にそれは同じ方向を向けるものになるので、そういうところで僕は書くようにしています。』
と答えています。
https://www.google.com/amp/s/news.j-wave.co.jp/2018/10/1018bump-of-chicken.amp.html
これ以外でもどこかでそんな話をしてたのですが見つからなかった。
その作品の内容やメッセージも大切に扱いつつ、だけど本来の自分のメッセージも崩すことなく、その重なった部分を掬ったような歌詞を書くのですが、Small worldの歌詞でも
『叶わないままの夢はどんな光より綺麗で
変われないのに変わりたいままだから苦しくて』
という部分があって、そういうキラキラした夢がありつつも今の自分とは少し距離がある、寂しくて愛おしい感じがそのままお話になっていたような、そんな映画でした。
映画というよりBUMPの話になってしまった。
でもエンディングで曲のイントロのアルペジオが流れてきて、あぁーすてきな音だなぁって、あたたかい心に流れてこんでくる大好きな音で、とてもいいエンドロールへの流れでした。
魔法使いたちがすみっコタウンを魔法で飾り付けていくシーンはキラキラしていて素敵でした。
モブすみっコめっちゃいたな…
あんなに人口密度高いと思ってなかった笑
娘はわん、つー、すりー、ふぉーがふぁいぶを迎えにきたところで泣いてしまったようです。
迎えに来てよかったね、と言ってました。
私はとかげがすみっしー(お母さん)のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて「すごく会いたい」と言ってるシーンで悲しくなっちゃいました。
あのシンプルな絵柄で、あそこまで寂しいという気持ちを伝えられるの、本当にすごいと思う。
あとは最後、エンドロールのクリスマスツリーにあの子が…!
お友達はずっと忘れずにお友達でいられて、嬉しくなっちゃった。
よかった。
うちにはすみっコのぬいぐるみがたくさんあるのですがすみっしーはいないので、すみっしーのてのりをゲットしてとかげと一緒に置いてあげたいなぁと思いました。
それか超でかいやつ。
今回の映画ではじめてすみっコを知る人のためにも、キャラクター紹介も親切でしたね。
あとはカワウソも!
娘のお弁当グッズがキャンプシリーズなので、お話にさりげなく入っていて嬉しかった。
こうやってグッズ展開しているものも映画のストーリーに絡めてくるの、うまいなーと思いました笑
あとこれは直接映画とは関係ないのですが。
娘は4歳で、ザ・女の子、かわいいものが大好き。
紫、ピンク、水色なんかの夢かわいい(本人談)色がすきです。
今回もお気に入りのラベンダーのチュールがついたワンピースを着て、ラベンダー色のすみっこ柄のリュックを背負って映画を見に行きました。
そしてふと気づく、あ、ふぁいぶもラベンダー色だ。
更に、そういえば前回のひみつのコも、もうちょっと暗めの色だけど一応ラベンダーだ。
昔(私が子供の頃)は、まだ女の子といえばピンク・赤でした。
女の子受けを狙ったキャラなら、ピンクにしてもおかしくない。
でも2作連続で主役がラベンダーカラーなのは、確実に今の女の子受けカラーが紫なんだなぁーと、分かってはいたけど改めて感じたのでした。
先日、UFOキャッチャーが得意な会社の先輩がとってくれたすみっこ達とふぁいぶ。
娘はこのふぁいぶをポシェットみたいに使って、ぬいぐるみみたいに一緒に遊んでます。
楽しい映画館デビューでした。