レポート「Learn by Creation NAGANOの縁側 ー「つくるから学ぶ」の違いを味わう」
最先端の学びや長野県に継承されている実践に触れるイベント、「プレーヤーズコネクト2021」。
今回は2日目に開催した「Learn by Creation NAGANOの縁側 ー「つくるから学ぶ」の違いを味わう」のレポートをお届けします。 本プログラムでは、代表して総勢10人の実行委員会のメンバーたちが登壇。多様な「つくるから学ぶ」が溢れる長野県の事例などをもとに対話を行いました。
プログラムの概要
2021年12月19日 10:00~12:00
■Learn by Creation NAGANOの縁側 ー「つくるから学ぶ」の違いを味わう
内堀繁利(長野県教育委員会事務局高校改革推進役)、木下巨一(長野県生涯学習推進センター所長)、栗林梨恵(インターナショナルスクールオブ長野代表)、小林達矢(長野県NPOセンター事務局次長)、竹内延彦(長野県池田町教育長)、竹村詠美(一般社団法人Learn by Creation代表理事)、西山卓郎(株式会社バリューブックス寄付事業部責任者)、箱山正一(城山小学校コミュニティスクール運営委員会委員長 / 長野市議会議員)、馬場智一(長野県立大学グローバルマネジメント学部准教授)、森いづみ(県立長野図書館長)
立場も役割も異なるLearn by Creation NAGANO 実行委員会のメンバーたち。「これも学びだ!」と思う事例を紹介。互いの共有を通して見えてきたのは、多面体の「つくるから学ぶ」でした。事例などをもとに、実行委員会のメンバーたちによる対話は、きっと参加者の皆さんにとって「もしかしたらこれもつくるから学ぶことでは?」と考えるきっかけになると思っています。
このプログラムを通して、Learn by Creation NAGANO はどんなコミュニティで、何を目的に活動しているかなどを皆さんにお伝えできたらと思っています。
当日のハイライト
● 木下さん
大人たちの学びが停滞している。子どもたちに自分の背中を見せられるよう、大人も自分磨き、学び続けることが大切。
● 栗林さん
里山、自然環境、周りの大人たち・・・リソースがわんさかある。そこからつくる学びを発信することで各所で「うちでもできる」と思ってほしい。
● 森さん
信州でウィキペディアタウンの取り組みを行なった。
下諏訪町立図書館、池田町交流センターなど、町民たちと共に編集作業を行なった。歴史を知ると町に興味が出てくるという感想が寄せられた。
● 竹内さん
池田町の「子どもがまんなか大綱」子どもたちにも読んでもらえるものにしたいと町民たちと対話を重ねてつくったもの。そのプロセス自体が学びになった。
● 小林さん
企画会議、フィールドワーク、アクションプラン実施、報告会。地域の方々と触れ合いながらいろいろなプロジェクトが生まれている。例えば「シャインプロジェクト」。コミュニケーションを取るのが苦手な高校生と、社会と積極的に関わっている高校生が一緒にアクションを起こそう、というアイディア
● 竹村さん
アメリカは経済格差、教育格差が大きいので大きなミッション。この学校では、答えのない大きな問いをプロジェクト型で学んでいく。美術館や博物館に行ったことがない生徒がいる中、プロジェクトを通じて本物に触れる。例「野鳥をどう保護するか」アウトプットは作品にする。先生たちの手も借りで美術館のようにステキに展示する。そこに世界中から人々が視察に来て賞賛し、生徒たちの成功体験となる
● 箱山さん
毎月第2土曜日に「善光寺びんずる市」を開催している。善光寺の境内で行い、今年で9年目。運営スタッフは「こびんずる隊」学生や近所の方など30名ほど。善光寺を祈りの場所だけでなく地域のコミュニティの場に。イベントだけでなく、日常や暮らしに近い存在に。文化・芸術の意識を高めることも重視。直接子どもたちに何かを提供する場ではないが、大人たちがいろいろな人や機会とジョイントする場をつくっている。
● 西山さん
少年院に本を通じてアクションをしている。新潟少年学院にブックバス(移動図書館)で訪れ、少年たちと一緒に本のクリーニングを行なった。少年たちとたわいのない話をする触媒として本がうまく作用。https://www.valuebooks.jp/endpaper/3238/
(登壇内容一部抜粋)
参加者からの声
当日視聴された方々からも、多くの反響をいただいたのでその一部をご紹介します。
・学ぶとは何か。地域と関わる事で得られる昔なかった学びや、取り組みについて知ることができた。
・様々な分野、立場の方々から「学習者中心の学び」についての話が聞けたことが、本当に大きなムーブメントになっていると感じ、教育の将来性・希望を感じました。これがきっかけとなって、この方々が結びついていくことによって、さらに進んでいくでしょうね。とても楽しみです。
・西山さんの少年院のお話で「子どもを素直に見られているか」という言葉が心に残りました。学校現場を少し離れて、教師がいることで子どもが動いたり見せたりする面があるし、その子の全てを引き受けて大人が見ているわけでもなく、その瞬間を子どもと共有しているのかなと思い始めています。
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