令和 6 年度データベーススペシャリスト合格記

はじめに

令和 6 年度データベーススペシャリストに合格しました。
気分が良いので合格記を書こうと思います。
なお、ちゃんと計画立てて勉強したわけでもなく、10 月になってから慌てて必死に勉強した人なので、ちゃんと計画立てて勉強したい人向けの記事ではないです。(逆に、そろそろ試験が近くて慌てている人向けだと思います)

午前Ⅱ : 84 点 午後Ⅰ : 76 点 午後Ⅱ : 64 点(え?)

著者について

某国立大学の情報系学科に所属しており、合格時点で学部 4 年生です。
情報系所属と言ってもデータベースが専門分野なわけではなく、せいぜい学部 3 年生のときに応用情報技術者試験(長いので以降は公式略称の AP と表記します)の勉強で得た知識と学部の授業で得た知識程度しか持ち合わせていませんでした。

なお、今述べた通り 1 年前(令和 5 年度春)に AP に合格していたので、午前Ⅰ試験は免除されています。この免除は合格から 4 回分までは効くので、令和 7 年度春までは午前Ⅰ免除を使えました。ちなみに今回の合格で令和 8 年度秋まで免除が伸びました。やった~

試験対策

ここから本編です。
実際の試験対策で何をやっていたかを覚えている範囲で書こうと思います。

使用したテキスト

「情報処理教科書 データベーススペシャリスト 2024年度版」1 冊で戦いました。他のテキストは調べてすらいないですが、ぶっちゃけこれ(と過去問道場)だけで十分だと思います。
また、このテキストを最初から読破するということはしていません。どうせそれをやってもあんまり意味はないので、後述しますが辞書のように使っていました。

午前Ⅱ試験編

過去問道場周回ゲーです。よく AP の午前試験対策として挙げられる過去問道場周回ゲーですが、当然高度試験の午前Ⅱ試験でも十分に有効です。

10 月に本格的に勉強を始めてからの記録
2 日と 4 日で一気に知識を詰め込んだ感じです


年度で周回したのは直近 5 回分のみ
あんまり昔の過去問はやりませんでした
午前Ⅱの重点対策なので、分野指定でデータベース分野の問題をひたすら解いていました

流れとしては次のような感じで勉強しました。

  1. 問題を見る

  2. 解答が分かるなら OK、次に行く

  3. 分からない場合はさっさと解答・解説を見る(適当に解答しない

  4. 解答・解説を読んで理解し、ついでにテキストで周辺知識を頭に入れる

  5. 1. に戻る

これを 2 日間みっちりやって一気に知識を詰め込みます
200 問くらい解けば午前Ⅱを通過できるくらいの点数を取れます。

令和 2 年度秋期 76 点
令和 4 年度秋期 88 点
令和 3 年度秋期 96 点
令和 5 年度秋期 88 点
なんか時刻が明らかに試験後なんですけど、確か朝試験会場に向かうバスでやった気がします

午後Ⅰ試験編

午前Ⅱ対策で知識を詰め込んだので、午後試験勉強に臨みます。

午後Ⅰ試験では 3 つの大問から 2 問を選択する形式となっています。
大問ごとに何となく分野が分かれていて、大体問 1 は DB 設計で、問 2 か問 3 のどちらか(あるいは両方)に SQL が出てきます。
さて何を選択するべきかなのですが、絶対に DB 設計は取りましょう。理由は DB 設計は午後Ⅱ試験でも出題されること、さらに年によっては午後Ⅱの大問 1 個が DB 設計だけで配点 100 % になることがあるからです。というか自分の受けた令和 6 年度秋期なんてまさにそうでした。要は一番点を取りやすいということです。
もう 1 つは何を選ぶかなんですが、正直個人差がありそうなので一概にコレ!というのはないです。個人的には SQL をおすすめしておきます。データベーススペシャリストの SQL で満点を取るのはバカ難しい(主観ですが、マジで突然聞いたことない SQL 構文が出てくる)ですが、ある程度の点数なら AP 午後レベルの知識+α でも取りやすいです。高度試験を受ける人間ならほとんどの場合 AP は合格していると思うので勉強のコストは低いと思います。

以降は DB 設計の勉強について述べておきます。
DB 設計の問題って結局なんなんだという話ですが、ER 図と関係スキーマと本文をひたすら睨めっこして穴埋めをする超絶注意力ゲームです。大前提として関係スキーマと ER 図との対応、エンティティ間の対応(一対一なのか、一対多なのか、連関なのか、継承・派生なのか…)は分かっていないといけないので、適宜過去問道場に戻って知識を確認することをおすすめします。

実際の練習はやはり過去問を使うのが一番です。ここで紹介したテキストを見てみると、なんと 22 年度分の過去問の問題とテキストの著者による懇切丁寧な全問解説が購入者特典として電子配布されています。こんなもん利用しない手はないのでとことん利用しましょう。さらにテキストの序章に 22 年度分の午後Ⅰ試験の各問題の分野をまとめた表が載っているので、これを見て「DB 設計」と書いてある問題をひたすらやりましょう。
ここでもコツなのですが、最初のうちはどうせ全く解けないので、2 ~ 3 回くらいは解説を読みながら自分の手で解答欄を埋めていく方法を取ると良いです。先程「懇切丁寧な全問解説」と書きましたが、どれくらい懇切丁寧かというと「ER 図・関係スキーマが埋まる過程を 1 つ 1 つ行間が発生しようがないレベルで書かれている」くらい懇切丁寧です(労力どうなってんの?マジで)。というわけでこの解説に則って 2 ~ 3 回ほど解答の作り方を学んでから過去問演習をした方が良いです。

どれくらい解いたかは忘れましたが、同じ年度を 2 周したこともあったので全部で 7 ~ 8 年度分の問題を解いたと思います。ついでに SQL もそれなりに解きました。

午後Ⅱ試験編

先程も述べましたが午後Ⅱの大問 1 個(大抵問 2)が DB 設計だけで配点 100 % になることがあります。ちなみにごくたまに 50 % くらいまで下がりますが、大抵は 90 % くらいの配点になるっぽいです。

さて午後Ⅱ試験の DB 設計ですが正直午後Ⅰ試験の DB 試験のそれと変わりません。問題文が長くなってより現実の業務っぽい話題になっていたり ER 図がデカくなったり関係スキーマの空欄が凄いことになってたりしているくらいで、本質は結局 ER 図と関係スキーマと本文をひたすら睨めっこして穴埋めをする超絶注意力ゲームです(再掲)。というわけで勉強は午後Ⅰ試験の勉強とまったく同じようにやればいいです。ただ流石に午後Ⅱ試験は 1 回やるだけでめちゃくちゃ疲れるので、早めに手を付けた方が良いと思います。

ちなみによく「時間が足りない」という声を見かけましたが、慣れてくるとむしろ時間余りがちです。実際自分も最初の方は 2 時間短くない?って思っていましたが慣れていくうちに 2 時間長くない?になりました。というわけで慣れるまでやりましょう。

当日の注意

0 次試験「会場に到着する」

IPA の試験って朝早いですよね、毎年 Twitter(現 X) 上で 0 次試験敗退している人を見かけます。寝坊には気をつけましょう。前日はさっさと寝るに限ります(徹夜で詰め込むより寝る直前に詰め込んで 8 時間寝て睡眠学習した方が明らかに良いです)。

そして寝坊で隠れがちですが会場にはめちゃくちゃ余裕を持って到着するように移動スケジュールを組みましょう。「めちゃくちゃ」の部分が大事で、これは試験開始 1 時間前到着を目安にするくらい余裕を持つということです。自分は当日試験開始 30 分前に到着するようにスケジュールを立てましたが、バスが馬鹿みたいに遅延しやがったせいで降車後会場まで全力疾走して開始 5 分前に滑り込み入室する羽目になりましたあのとき 20 分以上遅延しておいて素知らぬ顔して一切謝罪しなかったバスの運転手マジで許してないからな 0 次試験敗退して得られるものは Twitter(現 X) 上での多少のいいねとリツイート(現リポスト)くらいで実質受験料 7,500 円を捨てる行為なので気をつけましょう。

休憩時間は休憩をする時間です

某政治家みたいなこと言っていますが本気で言ってます。休憩時間は休憩をしましょう。

よく休憩時間にテキスト広げて必死に確認作業をしている人を見かけますが、出題範囲が広すぎるせいでその作業で助かる点数の期待値なんてないに等しいのでやる価値がないです。目も頭も休まらないので体力的観点から考えるとむしろ点数が下がる可能性があります。

また、SNS などで解答速報を求める人もよく見られますが確認作業よりやる価値ないのでやめましょう。どんだけ解答速報を求めたところで自分の点数は変わるわけでもないので完全に時間の無駄です。終わった試験のことはさっさと忘れましょう。「不合格だと分かったら帰った方が良い」と言う人もいますが、来年度以降に活かせるその年度の問題冊子の原本を無料でゲットできることを考えたら帰る選択肢は存在しないです(そもそも午前試験の解答速報なんて 1 日くらいはコロコロ変わりますし、午後試験に関しては配点非公表のせいで全く分からないので、信頼度がかなり低いんですよね)。

おすすめは外の空気を吸って伸びをしたりぼーっとしたりすることです。とにかく目と頭を休めることに徹しましょう。自分は建物の外で行きのコンビニで買ったレッドブルをちまちま飲みながらその辺をほっつき歩いたりたまに Twitter(現 X) を見たりしてました(目休めてないじゃん)

おわりに

2 週間前まで勉強を放置するのはやめよう!!!

いかがでしたでしょうか。ぶっちゃけ「データベーススペシャリストとして相応しい人間」かというと首を傾げられそうですが、資格試験である以上効率的な勉強方法(=攻略方法)が存在するので、自分流のそれを紹介してみました。この記事が切羽詰まった皆さんの役に立てれば幸いです。

自分は来年度春にネットワークスペシャリストにリベンジしようかなと考えています。令和 6 年度春期試験を受けたのですが、午後Ⅱ試験 7 点落ちという何とも微妙に惜しい落ち方をしたので、次回は合格できるように頑張ります。秋期は何を受けようか考え中です。

また、資格試験としての「データベーススペシャリスト」を攻略したわけですが、データベース系は興味のある分野(だし、自分が個人開発したいものはデータベースをゴリゴリに使いそうなもの)なので、今後もちょこちょこ勉強したり、それこそ SQL なんか使って個人開発に挑戦したりしようかなと思っています。

それではまたどこかの機会で。

いいなと思ったら応援しよう!