ビールと発泡酒と新ジャンルの違い
現在コンビニやスーパー、酒屋さんに行くと数多くのビールが並んでいます。大手メーカーが出しているものもあれば、海外のビールなどもよく見ると思います。しかし価格はまちまち。海外のものだと1,000円を超えるようなビールも・・・。この違いはなんなのでしょう。解説していきたいと思います。
酒税法
ビールに限らずお酒に関することは酒税法で定められています。国税庁が管轄しており、1940年に旧酒税法が、1953年に現在の酒税法が公布されました。以外と古い法律なのですね。そしてアルコール度数が1%以上の飲料が酒類と定義されます。逆に言えば1%未満であればノンアルコール飲料に分類されます。0,9%でもノンアルコールと表記できる為、運転前や子供が飲む際には注意が必要です。
ビールと発泡酒の違い
まとめると麦芽の使用率が50%を超えて、副原料は決められたものを使っているものがビールと表記できるということです。
新ジャンルとは
(1)糖類、ホップ、水及び大豆たんぱく等を原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のもの)
(2)発泡酒に、麦原料スピリッツを加えたもの(エキス分が2度以上のもの)
という定義が存在します。麦芽以外のものを原料としていたり、発泡酒に別の麦原料のスピリッツを加えれば新ジャンルのビールになるということです。
ただし2023年10月1日から発泡酒の品目に分類され、税率が統一されます。
価格の差
ビールと発泡酒を比べると価格に差があると思います。
ビールと新ジャンルの税率の差(販売価格の差ではありません)は2倍近くにもなります。
実際計算すると缶ビール350ml1ケースあたりの酒税は1,680円にものぼります。1缶あたりなら70円。これが新ジャンルになると1ケース900円、1缶38円です。さらに消費税もかかるので二重課税の問題はありますが、今回は置いておいておきます。発泡酒をつくるよりはビールをつくる方がコストもかかりますので、さらに差がうまれることになります。
輸入ビールについて
今では海外のビールも数多く店頭に並んでいます。表記を見てみると発泡酒と書かれていることも多いです。「えっ?このビールって発泡酒だったの?」と思うのはちょっと早くて、これは日本の法律に当てはめると発泡酒という分類になるということです。それぞれの国にビールに関する法律が存在し、その国では正真正銘ビールであることが多いです。
発泡酒と書かれているから安物のビールという認識だけは避けた方がいいでしょう。