MEETING #11 『まちの風景をつくる学校』の千夜一夜|森山円香×西村佳哲 feat. 豊田庄吾, 吉野奈保子
7/9の収録データを、動画と音源で公開しました。(7/11)
第1部)19:00〜19:50 神山の高校プロジェクト・2016〜2022の話
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*スライドレクなので、写真を見たい人は動画がよいかも
*第2・3部は冒頭に15分くらいスライドレポートあり。その後ゲストとのお喋りです
第2部)20:00〜20:50 「6月の神山滞在プログラム」をふりかえって:前編
ゲスト:豊田庄吾さん(海士町役場)
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第3部)21:00〜21:50 後編
ゲスト:吉野奈保子さん(共存の森ネットワーク、聞き書き甲子園)
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5月下旬に出版された『まちの風景をつくる学校』(晶文社)は、徳島県/神山町の高校の数年間を描いた一冊で、著者は森山円香さんという30代の女性。
神山町は来年開校する高専プロジェクトでも話題ですが、この本に書かれているのは、以前「分校」と呼ばれていた町内の小さな公立校(城西高校神山校)でくり広げられた無数の試みと、そこから生まれてきた状況です。
地方の公立高校は、子どもがその地域を離れるジャンプボードのようになっていて、学力の高い子ほど都市圏へ向かう力が働きます。また、中学校までは地域の自治体の教育委員会がかかわっていますが、高校からは県の教育委員会の管轄になるため、地域との関与が薄くなりやすい構造があります。
近年の全国各地とくに中山間地の公立高校における取り組みの数々は、基本的にこの構造的な課題をどうする?というものだと思います。
森山さんは2016年に神山町に移り住んでから、今年の5月まで約6年間、一般社団法人神山つなぐ公社のメンバーとして「まちを将来世代につなぐプロジェクト」に参画。まちの公立高校をめぐる課題の解消、ないし変容を、その中心となって進めました。
前に進む力が特徴的で(別の言い方をするとイノシシやブルドーザーのようとも言える。実践的なひと)、コミュニケーション能力や好奇心が高く、お酒に強くて情に弱いひと。
彼女は5月末に神山つなぐ公社を退職し、同時に本が出版され、そして今月中旬から海外に旅立ちます。その前に、この6年間の高校プロジェクトや『まちの風景をつくる学校』をふりかえる時間を、ゲストを交えて持ってみようという話になりました。
公開収録 『まちの風景をつくる学校』の千夜一夜
森山円香 × 西村佳哲 feat. 豊田庄吾, 吉野奈保子
2022年7月9日(土)
第1部)19:00〜19:50 神山の高校プロジェクト・2016〜2022の話
第2部)20:00〜20:50 「まちの風景をつくる学校・神山滞在プログラム」(2022年6月)をふりかえって:前編
ゲスト:豊田庄吾さん(海士町役場)
第3部)21:00〜21:50 後編
ゲスト:吉野奈保子さん(共存の森ネットワーク、聞き書き甲子園)
オンライン(Zoomミーティング)
https://us02web.zoom.us/j/88150995780?pwd=M0IrdFY0WkRpMDRwVUMxdUxicFJ2UT09
ミーティングID: 881 5099 5780 パスコード: 548041
*お申込み不要、無料
ビデオ&マイクオフ(オーディオなし)で接続してください
*収録動画・音源は後日公開する予定です
第一部は、本『まちの風景をつくる学校』のスライドレクチャー版にあたる内容。森山さんを中心に、西村が聞き手になって収録します。
第二・三部は、6月に神山で惠谷浩子さん(奈良文化財研究所)を迎えて開催された滞在プログラム「出版記念 3 days meeting」のレポートと、そこに参画してくださった豊田さん、吉野さんとのお話。
この3 days meetingは、森山さんが文科省マイスターハイスクール事業採択校・伴走者の方々に「実例をご紹介しながら、関係者と対話をしながら、地域と教育のこれからをともに考えていけたら」「我々の自主勉強会を兼ねている面もあり、大々的な告知はせず関心の近そうな方々にお声がけしています」とメールを送ったところ、十数名の応答を得て実現したプログラム。神山で充実した時間が持たれた様子。
土曜日はそのレポートと、豊田・吉野さんが参加してそれぞれ感じたことや考えたことを、自由に語り合ってみたいと思います。(以下滞在の様子)
プロフィール:
森山円香(もりやま まどか)
1988年岡山市生まれ。九州大学法学部卒業。大学を休学して島根県海士町の教育委員会と公営塾でインターンを経験。復学後に福岡でNPO法人ティーチ・フォー・ジャパンの支部を設立。その後地域開発コンサルティングファームに勤め、神山町の地方創生戦略策定の支援業務に携わったのち神山町に移り住み、神山つなぐ公社のひとづくり担当として教育分野で活動(2016年4月~2022年5月)。今月中下旬から海外に旅に出る予定。
豊田庄吾(とよた しょうご)
福岡県大牟田市出身。大手情報出版会社、人材育成会社を経て、島根県海士町に移住(2009年秋)。島前高校魅力化プロジェクトに参画。 公立塾「隠岐國学習センター」を立ち上げ、島の地域づくり、ひとづくりに関わる。現在は、海士町役場学びづくり特命官として大人の学び場づくりに取り組む。学校と地域が一体となった人づくりの実践者。総務省地域力創造アドバイザー、島根県社会教育委員。
吉野奈保子(よしの なほこ)
東京生まれ。出版社勤務の後、1991年より民族文化映像研究所所員として、日本各地の農山漁村の生活文化を調査、映像で記録。2003年より「聞き書き甲子園」の運営を担当し、2007年に同活動に参加した学生たちと「NPO法人共存の森ネットワーク」を設立し事務局長に就任。岡山県真庭市郷育魅力化コーディネータ―兼務。
西村佳哲(にしむら よしあき)
東京生まれ。プランニング・ディレクター。リビングワールド代表。働き方研究家。つくる・書く・教える、大きく3つの領域で働く。2014〜2022年4月は徳島県神山町の「まちを将来世代につなぐプロジェクト」第1期(2016〜2021)にかかわり、一般社団法人神山つなぐ公社の理事をつとめた。現在東京在住。著書に『自分の仕事をつくる』(ちくま文庫)など。
『まちの風景をつくる学校 神山の小さな高校が試したこと』(晶文社)
著:森山円香
「創造的過疎」で知られる徳島県神山町で、まちにあった唯一の農業高校のカリキュラム改革を担った女性と仲間たちの6年間の冒険の記録。いくら移住者が増えても、どれだけ企業を誘致しても、子どもたちが通える学校が地元になければ次世代は育たない。地域の持続的な創生は地元の教育環境の充実があってこそ。神山の農業高校(徳島県立城西高校神山校)の挑戦から見えてくる、地域と教育のこれから。
出版年月 2022年5月
ISBNコード 978-4-7949-7313-9(4-7949-7313-6)