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2025/1/2 新国立劇場バレエ団 くるみ割り人形

2025年もよろしくお願いします。
2024年に観た公演の感想でまだ投稿できていないものがいくつもあるのですが、2024年のうちに追いつくことができなかったので、一旦2025年のものを先に投稿することにしました。

冬の定番「くるみ割り人形(以下、くるみ)」について。
2021年から3年はKバレエの公演を観に行っていました。
2024年は行かなくていいかな〜という気分でしたが、SNSでバレエダンサーたちのくるみに関する投稿を見ているうちに「やっぱり生で間奏曲を聴きたい!!」という考えになり、
今冬は趣向を変え、新国立劇場バレエ団(以下、新国)のくるみを観に行くことにしました。
三が日の観劇も初めてで、家族連れが多かったです。

くるみは毎年観ているので、印象に残っている箇所のみピックアップして書きます。(時系列)

・雪のシーン
新国の雪には男性ダンサーが出て来ません。
これまでKバレエのくるみを観ていて、後半にかけて音楽のテンポが速くなり、よりドラマチックになる様に振付がよく合っている印象でした。
しかし、新国のイーグリング版では前半と後半で振付のテンポの違いをあまり感じられず、その点においてKバレエの熊川版の方が好きだなと思いました。

・花のワルツ
チャイコフスキーによるくるみの素晴らしいスコアの中でも、最近特に好きな花ワル。
きっかけは、English National BalletのRhys AntoniというダンサーがSNSに投稿したリハーサル動画でした。
真ん中で踊る彼のランベルセにうっとり。

話は新国のくるみへ戻りますが、1/2公演の花ワル女性ソリストは内田美聡さんと吉田朱里さん。
それぞれに良いところがあり、内田さんは非常に華があり、テクニックの安定度で言えば吉田さんの方が上という印象を受けました。
また、出演者が全員登場する最後のコーダでも、花ワル群舞は内容たっぷり、見応えがありました。(少し「オネーギン」1幕の輪舞シーンを彷彿とさせました。)

・グランパドドゥ(アダージオ・男性ソロ・女性ソロ・コーダという4種類の踊りで構成される一連の踊り)
柴山紗帆さんと井澤駿さんの組み合わせ、良かったです。身長がすごい高い訳ではないだろうけど、二人とも高い方だと思う。特に、男性は太ももが「太いな!」というダンサーが多い中、井澤さんは脚が綺麗だと感じました。

くるみの音楽では上述の間奏曲、花のワルツの曲に加え、グランパドドゥの曲も大好きです。
特にコーダの曲が、多幸感に溢れていて。
振付の面では、コーダは男性が中心で回転し、女性がマネージュをするバージョンが好きです。
イーグリング版はそれだったので、良かったです!(熊川版は違った気がする。ちなみに、その振付はYouTubeにあがっているオランダ国立バレエの動画で確認できます。くるみのグランを3組分フルで載せてくれているなんて、大変ありがたい。)

だから、グランに大満足。
柴山さんの白基調のチュチュ、キラキラして素敵だった。

イーグリング版のくるみについて全体を通して言えば、物語の進行の仕方が好きでした。最初は子役がクララ(主人公)を演じ、彼女が眠ると夢の中で大人の姿になる。で、大人の姿のクララがドロッセルマイヤーの甥であり、くるみ割り人形であり、王子である男性主役(一人三役)と、様々なパドドゥを踊る。
これまで、大の大人が子供であるクララ役を踊ることに何の違和感も感じていなかった訳ではないので、イーグリング版はそれがなくていいな。
また、熊川版と比較すると、イーグリング版は少し大人っぽい印象を受けました。

あと、レヴェランス(踊った後、ダンサーが観客に向けてするお辞儀)は基本的に上の方に視線を置いていることにこの度気づきました。今回は2階席から観ていたので、こちらを向いてやってくれているような気がして嬉しかったです。

また新国の舞台観に行きたいな。

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