tattoo
タトゥーの予約をする時はいつも夜中
家から近いアパートの一室
ハンドポークで、ひとはりずつ
ぷすぷす ぷすぷす
って入れてもらいながら
整形とか都市伝説とか肩こりとか
そんな話をして
赤く腫れた腕に透明のばんそうこうを貼ってもらい
歩いて家に帰る
こんなにかわいらしいタトゥーを入れたら、
いつまでも恵比寿が似合うOLになれないし
ちゃんとした結婚式でウエディングドレスを着る機会が来たら、きっとファンデーションで隠すことになるし
でもそれらのつまんない幸せへのアンチテーゼを込めてまたちょっとだけ道から逸れる
普通は嫌いなのに、
何者にもなれなくて
平凡に会社員してる自分に
急に苦しくなった
でも次の日には、
そんな考えは忘れて元気にお酒を飲む。
私はこうやって大人になっていくし、
同い年、または歳上の、いまだに尖った人と話すと
いつの間にか(ちゃんと)つまらない大人になった、
と逆に安心したりする。
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