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カンボジアに銀行口座を作ろう
リスクヘッジの第一歩、日本に居ながら海外銀行口座開設ならまずはカンボジア!
VISAや非居住者の問題を一気にクリア
カンボジアに銀行口座を開設するメリット
カンボジアに銀行口座を開設すると何がいいのか?まずはそのメリットを整理していきましょう。
1.金利が高く、多くの利息が受け取れる
カンボジアにある銀行の多くは高金利であり、なんと日本の銀行金利に比べると1,000倍以上も高いのです。
日本の銀行の平均金利(年利)は店頭表示ベースで0.002~0.003%となっています。1億円預けても年間で2,000~3,000円しか利息収入を得られません。
一方、カンボジアの銀行の平均金利は2.0~5.0%です。1億円預ければ年間で200~500万円の利息収入が得られる計算になります。この事実を知ると大変驚かれる方が多いですが、これがカンボジアに銀行口座を開設する最たるメリットです。
2.米ドルで預金が可能
上記のメリットを聞いても「でもカンボジアの通貨ってなに?発展途上国だと情勢が不安定で為替変動も激しいんじゃない?」という不安もあると思います。しかし、カンボジアの通貨は米ドルのため、国内情勢が不安定でも為替変動が起きにくいというメリットもあるのです。
同じく海外銀行口座として人気の国としてベトナムがありますが、こちらは通貨がベトナムドンなので為替変動が激しく、リスクが高いというデメリットがあります。カンボジアは発展途上国でも米ドルでの預金が可能なので、安心してリスク分散ができます。
3.カンボジアから日本への送金が簡単
カンボジアの銀行はインターネットバンキングに対応しているところが多く、日本への送金が簡単なのもメリットの1つです。
<カンボジアの代表的な銀行>
カナディア銀行
アクレダ銀行
ABA銀行
パブリック銀行
サタパナ銀行
また、どの銀行も基本的にドル建てに対応しているため、リスク分散に関しては同じように行えます。
カンボジアに銀行口座を開設する方法
次にカンボジアに銀行口座を開設する方法についてご紹介します。メリットは多くても開設できなければ意味はないので、ここで必要な書類や手順を知っておきましょう。
1.非居住者でも開設可能
カンボジアの銀行は非居住者でも開設可能なところがあります。つまり日本に生活の拠点があり、カンボジアに行ったことのない人でも銀行口座を開設できるのです。しかも、アクレダ銀行ならカンボジアへ渡航する必要はなく、必要書類と初期入金費用を抑えられます。そのため、カンボジアへの渡航ができない場合はアクレダ銀行での口座開設をおすすめします。
2.パスポートと初期入金費用(50ドル程度)が最低限必須
カンボジアに銀行口座を開設するとなると、現地の居住者として認められていてもパスポートは必須です。また、パスポートの有効期間についても注意してください。
ネット上の情報では特に記載はないものの、基本的に6ヶ月以上の有効期間を残しているパスポートでないと提出書類として認められません。有効期間が残り6ヶ月を切っている場合は早めに更新しておきましょう。
さらに、最初のデポジットとして最低50ドル程度が必要です。銀行によって金額は変わり、その都度必要な金額が変わることもあるため最低でも50ドルは用意しておきましょう。
3.日本支店がないため、自力でも開設は可能だが、原則現地への渡航が必要
カンボジアの銀行口座開設で渡航が必要なのは、日本支店を持つ現地銀行が存在しないためです。国内のメガバンクと提携している銀行はあるものの、日本支店を持たないために現地への渡航が欠かせません。
前述の通りアクレダ銀行なら郵送に対応しており渡航不要で銀行口座を開設できます。ただし自力で口座開設を行うとなると、必要な書類は手順がわからず、結局現地への渡航が必要になるケースが多いため注意してください。
カンボジアに銀行口座を開設する前に知っておくべきリスク
日本はもちろんのこと、世界中どこの銀行に口座を開設しても多からずリスクがあります。では、カンボジアの銀行口座で資産運用するリスクとは何でしょうか?
1.定期預金の途中解約はできない
日本の銀行では、必要書類を提出すれば定期預金を途中解約して積み立てた金額を引き出せるようになっています。同じ感覚でカンボジアの銀行に定期預金口座を作ると、リスクが高いので注意してください。
カンボジアの銀行の定期預金は基本的に途中解約ができないのです。たとえ解約ができても利息収入分は返還されず、元金だけが返金されます。また、利息収入に対して徴収される14%の税金はしっかり差し引かれるため、損をすることになるので注意しましょう。
2.銀行が破綻した場合の保証はない
日本の銀行は破綻した場合、ペイオフ制度によって1,000万円までの預金が保証されます。一方でカンボジアの銀行は破綻した場合の保証がないため、元金を丸々損することになります。カンボジアに銀行口座を開設するにあたり、最も警戒すべきリスクと知っておきましょう。
一方で、
カンボジアは2000年から現在まで7~10%でのGDP成長を遂げています。リーマンショックの翌年(2009)とコロナショックの2020年こそ成長率はガクンと下がりましたが、そこからV時回復を遂げて2024年のGDP成長率は6.0%と予測されています。
GDP成長率が高いということはそれだけ経済が発展している段階にあり、銀行融資も盛んに行われています。GDP成長率が同じ水準で伸び続ける限り、カンボジアの銀行はまだ安泰と見られています。
3.1年以上口座取引がないと、口座が凍結する場合がある
これも大きなリスクとして認識しておきましょう。カンボジアの銀行は1年以上の口座取引がないと凍結される場合があります。これは多くの銀行で共通している事項なので注意してください。
たとえば2023年4月1日に1,000万円を預けても、2024年3月31日までに入出金が確認されなければ銀行口座が凍結し、利息収入が得られなくなります。
ちなみにアクレダ銀行ならメール1通で凍結を解除できますが、その他の銀行では現地窓口へ足を運ばなくてはいけません。また、凍結解除の手続きに5ドル前後の費用がかかります。
カンボジアのどの銀行に口座を開設するべき?総資産格付けランキング
カンボジアで銀行口座を開設するメリットや注意点についてご紹介したところで、各銀行の特徴について解説していきます。
1位 : カナディア銀行【シェア率No.1】
カナディア銀行はカンボジア国内最大手の金融機関であり、2013年に日本事業本部を設置し日本人向けのサービスを確立した銀行です。シェア率は14.2%で最も高く、カンボジアでも人気のある銀行として知られています。
<メリット>豊富な資金力 / 日本の大手銀行と提携
シェア率が高く資金力が豊富なので、銀行破綻のリスクが最も少ないと言えるでしょう。海外銀行に口座を開設する際は、やはり破綻による損失が怖い方が多いため安心して利用できる点は高く評価できます。
また、 カナディア銀行はみずほ銀行、三菱UFJ銀行と提携しており日本の大手銀行との連携によってサービス体制が整っているのも大きなメリットです。ちなみに弊社のカンボジア現地法人もカナディア銀行にて法人口座を開設しています。
「現地渡航が必要」というデメリットはあるものの、日本人銀行員と日本語スピーカーが常駐しているため、言語の壁を意識せず口座開設ができます。
2位 : アクレダ銀行【デビットカードが発行可能 / 三井住友銀行の関連会社】
続いてシェア率12.2%で第2位に位置するのがアクレダ銀行です。非常に高金利の銀行として知られており、5年定期の金利は年利7.0%と高水準です。11年間の複利運用で元金が2倍になる計算なので、資産運用に向いています(税引き前計算)。
<メリット>日本にいながら郵送で海外口座開設ができると評判 / インターネットバンキングが便利
アクレダ銀行は三井住友銀行が筆頭株主であり、さらにオリックスも高い割合で株式を保有しています。日系企業が株式の約3分の1を取得しているためか、日本にいながら郵送で海外口座を開設できるサービスを提供しているのが大きなメリットです。
デビットカードの発行も可能なので、利息収益を日本で使用することもできます。また、インターネットバンキングの利便性が高いと評判で、海外送金も可能です。
さらにドル建てだけでなくリエル、バーツでの口座開設も可能なのでより広範囲にリスク分散できる特徴もあります。
3位 : ABA銀行【2020年カンボジア最優秀銀行に選出】
第3位はカナダ・ナショナル銀行が運営する外資系のABA銀行です。2020年にはカンボジア最優秀銀行に選出され、現在も人気が拡大しています。1年ドル建て定期預金は年利3.5%と、外資系ながら高い金利を実現しています。
<メリット>アクレダ銀行と同様に、インターネットバンキングの使い勝手が良いと評判
カナダ・ナショナル銀行はカナダで6番目に大きい銀行とされており、運営母体がしっかりしているのでABA銀行も破綻リスクの少ない銀行の1つです。アクレダ銀行同様にインターネットバンキングの使い勝手が良いと評判があります。
ABA Mobile Appをスマホにインストールすればキャッシュカード不要で送金等が行えるため、防犯対策にもなります。ただし、ワークパミット(労働許可証)がないと口座開設できないとの情報もあるので、事前の情報収集をおこなっておきましょう。
以上3行がカンボジアにおける3大銀行です。
4位 : パブリック銀行【唯一、保険・証券・不動産業務を取り扱う子会社を持つ】
第4位はシェア率が5.4%のパブリック銀行です。りそな銀行、JCBと提携しています。運営母体はマレーシアのパブリック銀行であり、全額出資によって設立された完全子会社です。したがってカンボジア国内でも安定した経営が見込まれる銀行となっています。
<メリット>りそな銀行およびJCBと提携
2014年にはりそな銀行と業務提携を開始しています。残念ながらりそな銀行員が駐在しているのはマレーシアのパブリック銀行のみですが、りそな銀行で法人口座を開設している企業は海外進出支援が受けられます。
また、パブリック銀行はJCBとも連携しており現地での加盟店を拡大しています。現在ではカンボジアのパブリック銀行の全カード加盟店においてJCBカードが利用できます。
5位 : サタパナ銀行【カンボジアで最大の日系商業銀行】
第5位は、2008年にカンボジア初の日系商業銀行マルハンジャパン銀行(マルハングループ)とカンボジアの大手マイクロファイナンス機関であるサタパナリミテッドが合併し、商業銀行としてスタートしたサタパナ銀行です。
<メリット>日系銀行でサポートが充実
サタパナ銀行はジャパンデスクを設置しており、ノロドム通り(首都プノンペンの大通りの1つ)に面したサタパナ銀行本店において、日本人銀行員と日本語スピーカーが常駐しています。
サパタナ銀行はカンボジア国内の商業銀行としてリーディングカンパニーであり、2018年には資本金を大幅に増額しサービス事業拡大に積極的です。また、定期預金の年利は最大8.0%と非常に高金利であり、資産運用にも向いています。
一点残念なのがやはり現地渡航が必要ということでしょう。
番外 :SBI LYHOUR BANK(SBIリーホー銀行)
番外編としてご紹介するのは、SBIホールディングスがカンボジアでマイクロファイナンス事業を展開していたLY HOUR Microfinance Institution PLC.(リーホー・マイクロファイナンス)を買収し、商業銀行化に向けた手続きを経て、2020年6月より、リーテル分野における小口融資を主たる事業として展開しております。
<メリット>ジャパンデスクがあり、高金利
また、ジャパンデスクを通して国内外への送金が可能なため、各種サービスに関しても滞りなく利用できるのは大きなメリットです。
まとめ
今回はカンボジアでの銀行口座開設や、各銀行の特徴などをご紹介しました。金利5%以上も実現できるカンボジアの銀行はやはり魅力的ですね。
この機会に、カンボジアでの銀行口座開設を検討してみてはいかがでしょうか?