健康診断の賢い活用術
みなさん、こんにちは!ラブテリカウンセラーの島田奈美です。
普段は健診クリニックで栄養相談をしておりますが、年度末の駆け込み受診がたてこみ、実は3月が1年の中で最も繁忙期となります。特に令和2年度は自粛期間もあったため、なおさら・・・。
みなさんは年に1度の健康診断を忘れずに受診していますか?また、結果票が手元に届いた時、じっくりご覧になっているでしょうか?
健康診断の結果は、体からの大切なメッセージです。正しく賢く活用して、生涯の健康を守っていけると良いですよね。
実際、健診結果はどうとらえる?
まず、再検査項目があった場合は、速やかに受診して専門医からコメントをもらいましょう。
再検査項目が無かった方も、ラッキー!OK!で済ませてしまうのはあまりにも勿体ない。
見方のポイントとしては次の2点です。
その1、基準値内だったとしても、上限にあるのか下限にあるのか?
その2、ここ数年の数値の変化を見比べてみる
基準値というのは「現時点で健康と考えられる人の95%が含まれる範囲」のことです。そのため、基準値内だったとしても、自分がどの辺りにいるのか?過去数年の数値と照らし合わせて急激に変化していないかどうか?を見極めることが大切です。そして、気になる項目があった際は、その都度、専門家に相談しましょう!
そもそも、健康診断は病気を見つけるためのスクリーニングです。
「病気ではない=健康である」とは言い切れませんよね?
自覚症状で「疲れやすい」「冷えやすい」「むくみやすい」「便秘」「肌荒れ」「月経不順」「不眠」・・・など何かしら不定愁訴と呼ばれるものがあれば、将来の病気のリスクが潜んでいる可能性もあるわけです。
再検査ではないけれど、数値が少し高め(低め)の時、または何かしら不調を感じている時は、普段のお食事や生活習慣が関係している場合がありますので、ぜひ管理栄養士による栄養相談を受けてみてください。
なぜなら、同じような数値や症状あっても、その原因は人それぞれだからです。
骨密度が低めだった!その時は・・・
例えば、骨密度が低めの場合、「カルシウムが足りない」「ヨーグルトを食べなきゃ!」と第一声に言われがちですが、本当にそうでしょうか?
●そもそも骨の土台を作っているたんぱく質が不足している
●カルシウムの吸収を助けるビタミンやミネラルが不足している
●睡眠不足/運動不足/日光浴不足
こうした不足傾向だけでなく、飲酒や砂糖の過剰摂取が骨密度低下の原因になっている場合もあります。
また、胃酸の分泌が悪かったり、腸内環境が乱れている方は、栄養の吸収が悪いため、骨に必要な栄養を摂る前に、消化吸収の機能を高める食べ方や食事内容にする必要があります。
このように骨密度ひとつとっても、その対処法は人それぞれ、十人十色。不足している栄養素の補い方や、適している食品もまちまちなのです。
栄養相談では過去数年のデータや、自覚症状などの問診を多角的にみて、アセスメントしていきます。
毎日の食事は「当たり前」すぎて、自分自身の「食事の癖、食材の選び方の癖」は意外に気が付きにくいものです。専門家と一緒に正しく現状を把握することで、改善の鍵をスピーディーに握れるというわけです。
とはいえ、病気以外の方はなかなか栄養相談を受ける機会がないのも現状です。
ラブテリオリジナル保健室とは
ラブテリでは「測って・知って・学ぶ」をコンセプトに2014年より東京丸の内を拠点として働く女性をターゲットとした「まるのうち保健室」をスタートしました。
その後、「予約がとれない保健室」としてラブコールを受け、札幌・大阪・名古屋・京都と各地で開催してきました。
健康診断のように採血はしませんが、指先で測れるヘモグロビン測定や体組成、食事調査と、ラブテリオリジナルツールを使ったテーラーメイドカウンセリングによりご自身の生活習慣を振り返る場として好評を得ています。
またそれだけで終わらず、研究チームによる保健室参加者全体のデータの解析&報告こそがラブテリの強みであり、より現状にフィットした啓発活動を支えています。
昨年はコロナの影響で対面での保健室イベントはすべてキャンセルになりましたが、今年は少しずつ状況をみて再開予定です。(令和3年3月3日〜8日までは新宿伊勢丹にてISETAN保健室を実施しました)
保健室でのカウンセリングは、ワンコインまたは無料のため、クイックカウンセリングにはなりますが、日頃からちょっと気になっているあんな事やこんな事を気軽に相談できる場としてお待ちしています。
また生活様式が変わった今、オンラインでのカウンセリングも少しずつ実施しています。
引き続き、SNS等で情報シェアしていきますので、人生100年時代ご自身の健康づくりの土台として、ご活用いただけば幸いです!
\私が記事を書きました/
島田 奈美(しまだ なみ)
管理栄養士/ラブテリ公認カウンセラー。健診クリニックでの栄養相談、復職支援プログラム栄養学講師、専門学校の非常勤講師 他