『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』- DJ電熱線のビリビリビリ映画
こんにちは!DJ電熱線です。
今回は、グザヴィエ・ドラン監督の『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』をご紹介します。
2006年、ニューヨーク。人気俳優のジョン・F・ドノヴァンが29歳の若さでこの世を去る。自殺か事故か、あるいは事件か、謎に包まれた死の真相について、鍵を握っていたのは11歳の少年ルパート・ターナーだった。10年後、新進俳優として注目される存在となっていたルパートは、ジョンと交わしていた100通以上の手紙を1冊の本として出版。さらには、著名なジャーナリストの取材を受けて、すべてを明らかにすると宣言するのだが……。
(https://eiga.com/movie/92191/)
(C)THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
本作は、ドラン自信が幼いころに憧れていたレオナルド・ディカプリオへ手紙を送ったという経験から着想を得たそう。なんて素敵なエピソードをお持ちなんでしょうか…。さすがドラン。
映画監督のなかには、母と子の関係性をテーマとする人も少なくありませんが、ドランもそのうちの一人ではないでしょうか。家族、母と子、そしてそこに生じる軋轢や愛情をテーマとして描くことが多い監督さんです。
『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は、人気俳優との交流をめぐる少年時代の回顧をベースに物語が展開していきますが、本作でも母と息子の関係性がキーとなっています。
(C)THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
シングルマザーとして奮闘しながらルパートを育てる母親、そしてジョン・F・ドノヴァンの母親。
とても不器用でぶつかりあう二組の親子ですが、親が子を守りたいあまり、そしてときに子の方も親を守りたい、期待に応えたいというすれ違いの連続が生んでしまったこと。このわだかまりのようなものが次第にほぐれていく様が丁寧に描かれていました。
個人的にドランの作品は劇中歌がもうちょっと少なくてもいいのではないかと思ってしまうこともあるのですが、とある感動的なシーンでびっくりするぐらいのベタな名曲が流れてきたところ、普通に泣いてしまいました。申し訳ありませんでしたドラン…。
ぜひハンカチ必須で劇場へ向かうことをおすすめします!