見出し画像

質問:看護師として病院へ入職するまでの1ヶ月で何を勉強したら良いですか?

就職おめでとうございます。
今の就活は、以前よりもなかなか就職先が決まらない学生がいると聞いていましたのでなにわともあれよかったです。
また、もうすぐ看護師国家試験の結果発表でドキドキしていることでしょう。
良い結果を陰ながら願っております。

さて、どのような規模の就職先にしても必要になるであろう勉強と言えばやはり解剖生理でしょうが、質問して頂けていることを考慮するとそれは既に思い付いていることだと思います。
なので、もう少し臨床に目を向けて、バイタルサインと解剖生理をリンクさせる勉強はどうでしょうか?

どこの部署に配属されても行うバイタルサイン測定
例えば、呼吸回数が25回/分という結果が出た時に何を考えるか?
末梢化学受容体が血液中の酸素濃度低下を感知して、呼吸中枢である延髄に刺激をしているから?
緊張、興奮といった神経系の刺激によって、呼吸調節中枢である橋に刺激が加わっているから?
例えば、体温測定を行い38.0℃という結果が出た時に何を考えるか?
視床下部の体温中枢がセットポイントを上げて発熱しているのか?
発熱しているなら感染性?非感染性?
それとも、熱中症のような身体の体温調節機能では対応できなくなって体温が上昇している高体温なのか?

バイタルサインの変動には要因があって、その要因は解剖生理によって説明がつき、その要因によって対応が概ね決まってくる
例えば、酸素濃度が低下して呼吸回数が増えているなら酸素投与が必要になるのは理解できるでしょう
例えば、体温上昇が感染性に生じているなら、腋窩や大腿に氷枕(アイスノン)を置いて冷やしても体温が下がらないことは理解できるでしょう

臨床に出ると分からないことは初めは多いでしょうが、それ以外にも業務を覚えなければ仕事がなかなかできません
特に電子カルテを導入している病院であれば、タイピングに慣れるだけでなく記録の方法や検査の見方など捜査方法も覚えなければなりません。
そういう意味では、入職前に一番しておいた方が良いことはタイピングの練習かもしれませんね。
仕事を始めると、初めは緊張で疲れて勉強する気力が湧かなかったり、業務を覚えたり、学習だけに時間が使うことはなかなか難しいかもしれません
また、臨床だとバイタルサインの異常が複数だったり、加えて症状が見られたり、はたまた一見正常値っぽいけど代償機能が働いていたり、多種多様な状況に遭遇するでしょう

なので、まずは一つ一つのバイタルサインとそれに関連する解剖生理を少しでも良いから理解しておくと、臨床に出てから感じる疑問を解決する際に役立つと思います。
臨床に出てから本当に必要なことは領域や部署によって変わるでしょうから、そういう部分は臨床に出てからやれば良いと思います。


入職までもう少しですが、程々に勉強して、やりたいことをやって、もしくは何も考えずダラダラ過ごすのも大切な時間ですから、有意義な時間になると良いですね。

頑張ってください。

いいなと思ったら応援しよう!