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助産師として小児科と産科の混合病棟へ就職を考えていますが、診療看護師(NP)を目指すにあたり看護師として就職してキャリアを積む方が良いですか?


看護師免許だけでなく助産師免許も取得されるために勉学に励まれているのはすごいですね。私の学生時代も周りの人で助産師を目指す方がいらっしゃいまして、その姿を見ていて道のりが険しいなぁっと想像した記憶があります。頑張ってください。
さて、まず前提条件として、診療看護師(NP)を目指すのであれば、臨床経験5年以上で診療看護師(NP)養成大学院の受験にチャレンジすることができるようになります。なので、診療看護師(NP)を目指すのであれば看護師でも助産師でもどちらもで構いませんので、とにかく臨床で5年間は頑張ってください。
それ以外は特に制限はありませんので、急性期でも慢性期でも、成人でも小児でも母性でも、小児科でも産科でも、ご自分のやりたいことをやってみたら良いかと思います。

質問者さんの「看護師として就職し、キャリアを積む」という言葉から想像するに、診療看護師(NP)は外科系とか救急とか、いわゆる成人におけるクリティカル領域のイメージをお持ちなのかもしれませんが、それだけではありません。
成人領域以外でも、クリティカル領域以外でも活動されている診療看護師(NP)はいますし、実際にプライマリー領域の診療看護師(NP)を育成する大学院もあります。また、大分県立看護科学大学大学院は老年NPコースや小児NPコースもあります。産小児科や婦人科で活動されている診療看護師(NP)もいるでしょう。なので、質問者さんのやりたいことをやってみることでも今後のキャリアに活かせると思いますよ。

個人的には、就職後のキャリアを考えた時に、助産師の資格を取得でき、小児科と産科の混合病棟へ就職できるのであれば、キャリアの幅はとても広くなると思います。例えば、実際に働いてみて助産師を極めたいと思ったらそのまま極めていけるでしょうし、より高度な道に進むにしてもこれまでの経験を足がかりにできるでしょう。小児に興味を持ってもこれまでの経験や助産師としての知識が活きるでしょう。やっぱり診療看護師(NP)を目指したいとなっても、小児科と産科の混合病棟であれば、子どもと大人の両方の解剖生理を勉強するでしょうから、その知識を持っているのは強みになります。小児NPコースに進むも良し、プライマリー領域あるいはクリティカル領域の診療看護師(NP)と助産師の二つの能力を活かす道を開拓するのも良いでしょう。仮に小児科でも産科でも関係なく、助産師も関係ない分野に興味関心が出たとしても、大人の解剖生理を知っている分、その道に進んでいくハードルは下がると思います。

とはいえ、これらの大前提として、就職後も継続的に学んでいくことが条件となるでしょう。しかも、書籍や参考書などで得られる知識だけでなく臨床で得られる知恵も学んでいくことをお勧めします。
例えば解剖生理や病態生理などは書籍や参考書などで得られる知識に該当します。当然経験年数を重ねれば、学習回数が増えていけば、覚えていくし、実際に臨床で活用してくことはできるでしょう。ただ、それだけでは上手くいかないこともある。勉強意欲があるが入院しなければいけない小児とその親に対する対応はどんな方法が提案できるか?手術目的に入院してきた小児や付き添いの家族に対してどんな対応方法があるか?未熟児が生まれて精神的に揺れ動いている両親へどんな声掛けができるか?退院後も医療が必要な子どもや母親に対して何ができるか?などなど、臨床で経験して、その時々で悩みながら試行錯誤してくことで知恵は身に付いていくでしょう。

そういった知識や知恵が多くあればあるほど、どんなキャリアに進むにしても活きていくと思います。例えば、診療看護師(NP)養成大学院であれば「なぜ診療看護師(NP)を目指すのか?」と面接で聞かれるでしょう。小児に関しても、母性に関しても関連する認定看護師や専門看護師が存在する中で、なぜ診療看護師(NP)を目指すのか、その質問者さんなりの理由を説明するためには知識だけでなくこれまでに経験して得た知恵があるとより説得力が増すでしょう。

色々と書いてみましたが、結局は診療看護師(NP)を目指すにあたり必ず必要なことは臨床経験5年以上という点だけなので、その他は質問者さんのやりたいようにやっていけば良いかと思います。そして、日々の臨床の中で知識や知恵を少しずつ蓄えていくことをお勧めします。そうすれば、どんなキャリアに進むにしてもそれらはきっと活きていくことでしょう。

応援しております。
頑張ってください。

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