初めてつくったコラージュ作品
※コラージュ(仏・英 collage)
「糊付け」を意味する言葉
通常の描画法によってではなく、ばらばらの素材を組み合わせることでひとつの造形作品にする創作技法
さて、1993年のフランス旅行ではパリに滞在し、美術館巡りをしました。ピカソ美術館ではあのピカソもコラージュを作っていたことを知り、ポンピドゥセンターではシュルレアリストたちの作品に出合いました。
中でもかの有名なマルセル・デュシャンの「泉」には、“これもアートなんだ!”と驚かされました。その柔軟な発想に、これまでの物事の捉え方に風穴を開けられたように感じたのです。
いろんな刺激を受けた旅から帰り、さっそく取りかかり作ったのが、わたしにとってコラージュ作品と呼べる初めてのものでした。
パリで手に入れた古い絵はがきやチョコレートのパッケージ、メトロのチケットなどを切り貼りし、旅の思い出として作りました。
勢い余って、木枠にモデリングペーストを塗り、フランスの切手や収拾していたボタンなどを貼り付けたりしてフレームも作り、ひとり悦に入っていたのを思い出します。
こうしてコラージュに関しての知識もたいしてないまま、見よう見まねで作り始めたのです。
この時、イラストに挫折していたわたしに一筋の光が見えました。古いものが好きで以前から集めてきたものたちを生かすことができる-もしかしてこの手法、自分に合っているかも?!
今思うと、コラージュについて深く知ることよりも前に、自分にもできるんじゃない?!というワクワクする気持ちが先走っていたんんでしょうね。とにかく自己流でもいいから作ってみようと思いました。
恥ずかしながら、コラージュとシュルレアリスムが切っても切れない関係にあることを知るのはまだ先の話になります。