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あるマンガの話をしたい

しかしそれは最終回が話題になっている「推しの子」ではない。

というか、そのマンガは「推しの子」の知名度を100とするとほんの1くらいの知名度しかないかもしれない。
だからタイトルにそのマンガの題名を入れなかった。タイトルを書いてもピンと来る人が少ないから。

だから、少し回りくどいが前提を説明してからマンガの話をする。

まず「ワンピース」「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」、これらの作品の名前を全く耳にしたことのない人はいないと思う。また、アニメなどの映像作品を見た、単行本でマンガを読んだ人も多いのではないだろうか。

上で書いたマンガは全て週刊少年ジャンプという漫画雑誌で連載されている(されていた)作品である。ジャンプも日本で最も読まれている漫画雑誌であるため、知っている人、読んだことがある人はかなりいるはずだ。

そんなジャンプは年に4回、季節ごとに「ジャンプGIGAという増刊号を発行している。これは、漫画の連載を目指す新人たちの読み切り(1話完結の漫画)が掲載されている雑誌である。
つまり未来の人気作家がここに眠っているというわけだ。


で、本日発売されたジャンプGIGAの秋号に
「珠紀の永いアウトロ」 黒川
というマンガが掲載されている。

僕はこの作者がとても好きだし、今回のこの「珠紀の永いアウトロ」も良かったのでこの作品の話をしようと思った。
が、これを読むためにはジャンプGIGAを購入する必要があり、それは少しハードルが高く、それではこの黒川明先生の良さを伝えることが出来ないので、ジャンプ+に掲載された同じ作者の別の読み切りの話をする。
こちらは無料簡単読める。ので読んで。

「言葉は水滴みたいに」 黒川
簡潔に話を説明すると、主人公の外科医の元へ7年前に別れた妻が患者として現れ、結婚していた頃を振り返り、元妻と対話し、手術に挑む。そういう話だ。

僕はこの読み切りがめちゃくちゃ好きで、ストーリーも展開も、キャラクターもセリフも、表現も小ネタも全部が素晴らしい。

ここからもうちょっとだけ踏み込んだ話をするので、とりあえず1回リンクをタップしてマンガを読んで来て欲しい。

で、多分僕はこの読み切りの、全ページ、全コマ、全セリフが好きなんだけど、特に好きなのが、手術中のあるシーン。

この元夫婦は些細なすれ違いというか、水道の蛇口がちゃんと閉まってないのを謝れなかったのがきっかけで離婚をしたのだが、もしもあの時謝ることができていたらっていうifの物語が6ページにわたって描かれる。笑って、謝って、子供が生まれて、一緒にゲームして、共に歩いて。で、そのあり得たかもしれない未来が、手術が終わると同時に終わる。

ここが特に自分に刺さった。絶対この作者はラ・ラ・ランドが好きだと思った。もちろん私も好き。てことは多分新海誠も好き。もちろん私も好き。

この読み切りでは、共に幸せになり得たかもしれない男女(ならなかったけど)それでもそこにある愛のパワーを上手く描いていると自分は思っている。


で、同じように、両想いになり得た男女の関係と愛のパワーが今回の「珠紀の永いアウトロ」 でも描かれているので、「言葉は水滴みたいに」 を読んで好きだと思ったら、このジャンプGIGA秋号を買って読んで欲しい。

ジャンプGIGAの値段は何円だっけ?と調べて驚いた。1,480円もするらしい。どうして驚いたかというと、私はジャンプGIGAに金を払ってないからだ。もちろん法律は破っていない。

週刊少年ジャンプの話に戻る。ジャンプ本誌は毎週月曜日に発売され大体300円する。つまり1か月で1,200円ほどかかる計算になる。しかし、ジャンプを電子版で定期購読すると、月額980で読むことができる。ざっと220円の得である。しかもジャンプを電子で定期購読すると、増刊号であるジャンプGIGAも無料で読むことができる。私もジャンプの定期購読をしている。だからGIGAに金を払ったことがない。

電子版のジャンプは、スマホやタブレットはジャンプ+のアプリから、PCだとブラウザのジャンプ+のページから手軽に読むことができる。スマホで外でも読めるし、PCの大画面でも読めるということだ。
課金を開始して以降のバックナンバーも簡単に読めるので、過去の話を読み返したい時にも便利だ。

冒頭でも言ったが、「呪術廻戦」や「鬼滅の刃」といったアニメ等が盛り上がった作品はジャンプで連載されていた。今アニメが放送されている「アオのハコ」もジャンプで連載中だ。
ジャンプで連載されている(されていた)作品が世間で話題になることは多く、つまりジャンプを毎週読むということは、イコール、流行を先取りできるということに他ならない。

しよう、電子版ジャンプ定期購読。

ではまた明日。


※「珠紀の永いアウトロ」のカラオケボックスでロックバンドが歌って、花嫁が聴いてる一枚絵がめっちゃ良かったんですよ。

あと、久しぶりに連絡が来た女の子のLINEアイコンが、本当は後ろ向きの写真なんだけど、それがこっちに振り返るって演出もすごい好き。

何より、好きな子と別の男との結婚だけど、幸せになって欲しくて新曲を書き下ろして真剣に歌ったり、その後も原点になった「私 珠紀君の声 好き」を思い出して歌い続けるその精神性が好き。

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