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Game Changersの注目度はなぜ低いのか

こんにちは、Lです。


10/1~10/6の6日間、タイ・バンコクでオフライン開催されるVCT 2024 Game Changers Pacific。5地域から計8チームが集結し、11/8からベルリンで開催されるVCT 2024 Game Changers Championshipへの出場権をかけて対戦する。Pacificに与えられたChampionshipの出場枠は2枠。2グループでダブルエリミネーションを行った後、グループの上位2チームずつでシングルエリミネーションを行い、上位2チームが出場権獲得となる。日本からはZETA DIVISION GCとFENNEL HOTELAVAが出場。2枠あるためどちらのチームにも出場のチャンスがあるため、日本チームの活躍に期待したい。


さて、今日本でのVALORANTの人気度は上昇傾向にあり、競技シーンの注目度もだんだんと高まってきている。レベルの高いインターナショナルリーグはすべての試合をオフラインで開催。Pacificリーグは韓国で開催されているため、日本からもファンが現地観戦しに訪れることも少なくない。Challengers Japanでは準決勝と決勝をオフラインで開催し多くのファンを集めていることは会場の規模や実際に現地に行くことでわかる。また配信の視聴者数もとても多く、ピーク時の視聴者数は20万人を超える試合もあった。他のChallengers地域よりも圧倒的な注目度と人気を誇っていることが数値からも見て取れる。

VCJの視聴データ
https://escharts.com/ja/tournaments/valorant?search=challengers+japan

これらの大会と比較して、Game Changersの視聴率は低い。Challengers Japanは年々視聴率が増加傾向にあることに対し、Game Changersは少し低迷している。

GCJの視聴データ
https://escharts.com/ja/tournaments/valorant?search=game+changers+japan

TwitchやYouTubeのリアルタイムの視聴者数もかなり差があるように思えた。なぜ、Game Changersの大会は日本では注目度が低いのか、私なりに考えてみた。今回は世界の他地域とは比較せず、国内での話に限定する。


まず大きな違いは大会のレベル差だろう。Challengers Japanの大会出場条件として、選手のコンペティティブで到達した最高ランクが"イモータル3以上"であるのに対し、Game Changers Japanの大会では公式競技の登録時または直近のACTのランキングが"プラチナ1以上"である。そしてGame Changersは"女性限定"の大会である。Challengersに女性が出場することは可能だが、現段階では男性プレイヤーがほとんどで、現状VCJが男性大会・GCJが女性大会と認識されるようになった。出場条件の時点でレベル差があることは間違いないのだが、性別による能力差があることがレベル差につながっていると発言している人もいる。確かに遺伝子レベルで見ると男性と女性で人間の能力差や体力差というのはある。しかしそれがゲームにどれだけ影響しているかはわからない。反射神経や集中力など性別によって差があると言われるが、それは性別だけでなく個人差もあるんじゃないかと思う。人間の努力でそのような差は埋めることができると思うのだが、どうしても男性が強く、女性が弱いというステレオタイプが日本では根付いていることが原因ではないかと考える。Game Changersの出場条件のランクがChallengersより低いのは、より多くの女性プレイヤーがゲームに親しみ大会へのハードルを下げる理由があると思われる中で、競技シーンのファンはレベルの高く強い試合を見たいと思う人が多いことから、視聴者数に偏りが生じていしまうのではないかと考えられる。

2つ目は試合数。両大会ともMain Stageは8チームで戦うのだが、Challengersは全チームで総当たり戦ののち上位6チームがシングルエリミネーションで対戦するのに対し、Game Changersは最初からダブルエリミネーションで対戦する。1チームが戦う試合数や単純にファンが見る試合数に差があることから数値にも差が生じていると考えられる。これは大会ごとにフォーマットが違うので仕方がない部分である。

3つ目はウォッチパーティーの数。公式のウォッチパーティーをするストリーマーの数に大きな差があった。Challengersのウォチパは二桁以上のストリーマーが行っていたのに対し、Game Changersのウォチパは数えられるほどの少なさだった。特に印象的だったのはChallengersのウォチパはほとんどの試合行うのにGame Changersのウォチパはしないというストリーマーが多くいたことだ。ストリーマーが所属しているチームが出る場合はその試合のみ見るという人もいたが、一貫して最後までウォッチパーティーを行う人は明らかに少なかったようにみえる。大会の注目度を上げるには外側からの盛り上がりが重要だと考えるが、今のところそれがGame Changersにはまだ足りないことも原因ではないだろうか。これに関しては国内だけでなく世界大会もウォチパされないことが多く悲しいなと思ってしまう。大会が違うってだけで世界王者が決まることに変わりはないのに…。


ここまで様々な視点から原因を探ってきたが、この他にも大会期間の短さやLGBTQの選手に対する価値観の相違など、問題視される部分は少なくない。Game Changersは今年で3年目を迎える。まだまだ改善の余地はあるように見える中でも、Challengersと同様、変化と共に盛り上がりを博してほしいところだ。


Game Changers Pacificの初日は10/1。開幕戦となる1試合目は15時から、日本代表ZETA DIVISION GC vs 東南アジア代表BOBA。2試合目は18時開始予定で、同じく日本代表のFENNEL HOTELAVA vs 東南アジア代表Xipto Esportsの対戦。彼女たちの初陣をぜひリアルタイムで応援してほしい。

ZETA DIVISION GC メンバー
左からUR選手、aco選手、suzu選手、Moco選手、SereNa選手
ryouta-コーチ、nokaze37アナリスト
FENNEL HOTELAVA メンバー
左からPingSonG選手、romia選手、Curumi選手、Yamzzi選手、miNt選手
GODLIKEコーチ、KaakuNコーチ



それでは、またね。


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