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わたしが駐在帯同を決めたワケ

こんにちは。
8月末から夫の海外転勤に帯同するため、台湾での生活をはじめました。
これまでのこと、自己紹介はこちら。

今回は、帯同決断までのことを振りかえってみようと思います。
約1年前、帯同するか悩みに悩んでいたころ、一番気になっていたのは、「みなさんがどのように決断されているか」ということでした。

いまでは台湾での新しい生活に一生懸命ですが、去年の日記を読みかえすとちょっぴり辛かったあのころの気持ちがよみがえってきます。

今日は、去年の日記を見返しながら、「どうやって帯同を決断したんだっけ」ということを整理できたらと思います。

日本での生活は大充実だった

日本での日々は忙しくも、本当に充実した毎日でした。
仕事は忙しく、スピード感もありましたが、本当に多くのことを学べる環境でした。職場の上司や先輩後輩、同期にも恵まれていました。

そんなときにやってきた、台湾転勤の辞令。
かつては冗談で、
「もし海外転勤になったらどうする?」「ついて行くよー!」
なんて、話したこともありましたが、それがいかに浅はかだったか!
わたしの仕事はオンラインでは難しいので、ついて行くには「退職する」しかありません。
実際に自分ごととして考えはじめると、それはとても難しい決断でした。

仕事はまだまだやめたくない。やめられない。夫も「無理に帯同しなくていいよ」と言ってくれたため、心配な気持ちがありながらも決断はできませんでした。

選択肢は「仕事」か「家庭」なのか

夫の台湾での仕事は、日本で働いていた時とくらべるとかなり忙しいようでした。慣れない環境ということもあり、引っ越しから半年ほどたったころ、夫はよく風邪をひいていました。どうやら、半年ほどたって緊張感がゆるんだころに体調を崩す、というのは海外生活あるあるのようです。

そのころから、わたしは帯同を考えるようになりました。
夫は一人暮らしも長いし、しっかりしているので、もちろんひとりでも大丈夫。でも、家族や友達とはなれて慣れない土地でひとりがんばる夫を支えたい。いま行かないと後悔するんじゃないか、と思いました。

それでも、仕事をやめるという決断は難しいものでした。「仕事をとるか、家庭をとるか」と簡単に言ってしまうこともできますが、なかなか「選ぶ」ことは難しい。いろいろな本や記事を読んだり、考えたりしましたが、答えはでませんでした。

最終的には、心で考えて決めた

そんなとき、ある動画に出会いました。
哲学者のルース・チャン(Ruth Chang)さんによるプレゼン「How to make hard choices」です。

この動画の中でルース・チャンさんは「価値は数字とおなじようにくらべてはいけない」と言っています。「良い、悪い、同じ」だけではないのです。難しい選択の際にくらべる価値はどれも「互角」であって、価値の中身が異なるから選ぶことは難しいというのです。

そして、わたしたち人間は「理由を作り出す力」を持っているといいます。与えられた理由で選ぶのではなく、自分で選ぶための理由を作ることができる。そして、その理由を作ることで「自分」が作られていく。

この動画をみて、はっとさせられました。
人生の大切な決断は、たくさんの要素が絡みあっていて複雑で、数学のようにはくらべられない。ずっと10gと10個をくらべているような、ベクトルの違うもの同士をくらべている感覚でした。どんなに頭で考えても分からないんだと思います。

最終的に、わたしは心で考えて決断しました。

もちろん、日本で働き続けたらどうなったかな、と考えてしまう日もあります。帰国後のことも不安です。けれども、よくよく考えて出した答えなので、後悔はありません。自分のライフキャリアにまっすぐに向き合う、良い機会だったと思っています。

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長文になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が、いつかどなたかの参考になればうれしいです。
それでは、また次の記事で。

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