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エランド・ロードが持つ魔物とは。

イギリス北部にある国内3番目の大きさに相当するリーズ・シティは羊毛工業などが盛んであり産業革命時にはその中心地となった商業都市。そのリーズの中心街から東西4kmに位置しバスで10分、徒歩で約30分の所にElland Road(エランドロード)がある。

週末になると仕事を終わらせ白やカラフルなマフラーを巻きチャントを歌うサポーター、子供と手を繋ぎ今日誰が点決める?と試合に夢を見る親子、杖をつき試合に向かう老夫婦。そんな多彩なサポーターから見えるのは文化であり人生なんだろう。

多彩なサポーターの中の表情から一つ同じ表情を見せる時があるそれはスタジアムに着き、スタジアムを見上げる顔である。その顔は何歳になろうが皆子供のような輝いた目をしている。

彼らを魅力する物は何か、そしてエランドロードが持つ魔物とは何か語っていこう。

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  リーズ待ち受けていた財政難。

いきなりこの事を話すの辛いが真実でありこの記事を書く上で欠かせないだろう。

・2004年 財政難の影響もあり降格。
・2007年  財政難で破産を申請し3部に降格。
・2010-2012年 財政難で主力を無償で放出。

更に付け加えるとその後、オーナーの金銭問題やスタジアムにファン来ないなどの多くの問題を抱えた。どのオーナー、会長はその財政難を乗り越える為にスタジアム エランドロードの売却を考え実行した。

しかし、歴代オーナー、会長も一旦は売却したのにも関わらず買い戻したのである。

それは何故か?

リーズ・ユナイテッドには決して変えてはいけない物が2つある。ひとつが試合前にファンの心を震わせる応援歌“Marching on Together”であり、もうひとつが“Elland Road”である。

その2つはリーズ・ユナイテッドであると言ってもおかしくはないだろう。

Marching On Together

SNSが発達したこの世の中でリーズファンや公式が使う言葉がある MOT である。この3文字のアルファベットを見た事ある方も居るかもしれない、そうMarching On Together である。

      "一緒に行進しよう"

これを意味するのは 共に進もう である。このシンプルな言葉が全てでありファンとクラブの進むべき道しるべなんだろう。

We've been through it all together,
And we've had our ups and downs 
We're gonna stay with you forever,
at least until the world stops going round
私たちはすべて一緒に過ごしてきました。
そして、浮き沈みがありました(良い時も悪い時も)
私たちはあなたとずっと一緒にいるつもりです。
少なくとも世界が一周するのをやめるまで。

この歌詞を歌う時、聞いた時私は泣きそうになってしまう…。この恋人に贈るような歌詞がクラブとファンサポーターの関係を表している。


    この曲は何を生むのか 

HBO社が産んだ大ヒットドラマ "Game of Thrones"のジェイミー・ラニスター役を演じた俳優 ニコライ・コスター=ワルドー氏はデンマーク出身ながらリーズ・ユナイテッドのファンである。

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彼は幼い頃、アーセナルファンであった父親に連れられエランドロードに訪れた。スタジアムに着きファンが歌う"Marching On Together"に感銘を受けリーズに恋をしたとインタビューで答えている。

この曲が生み出す魅力は一発で人をファンにさせる力を持っているのであろう。

     話を戻すとしよう。

"Marching on Together"の中では

“Elland Road is a only place for us!
(エランド・ロードは我々にとって唯一の場所だ!)

と歌われている。無骨で頑固なリーズ・ヨークシャーの人間は、このスタジアムと曲そしてクラブに誇りを感じながら、いつもの歌に酔いしれている。これまでやってきたように、これからもずっとエランド・ロードに足を運ぶことを夢見ているのだ。

このスタジアムが持つ魔物それは

ファンを魅了し何があっても無くてはならないHOMEとして人を呼び人を呼び止める、目に見えないリーズが産んだ魔物なんだろう。


さぁ共に進もう!

       COME ON LEEDS!!!!!

















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