コンテンツに寄せる想い
キャラクターを理解しようとする時、物語の中に入り込んで対象キャラの気持ちに寄り添ってみる。
その時に必須となるものがキャラクターとのシンクロ率だと思う。
似通った性質、共有する育ち、共感する感情、共通する疵……
それらの重なり合う何れかの部分が入口となり、そこから少しずつ深層へと近付いていく。
理解には到底及ばないキャラクターも複数存在する。
けれど心底愛したコンテンツなら、それで「相容れない存在」にはしたくない。
どんなに小さなことでもひとつずつ知っていきたいと思う。
ただ好きなわけじゃない。
何でもかんでも好きとは到底言えない。
お気に入りのキャラだからと何でも受け入れられるわけでもない。
受容出来るまでに相応年月を要したシーンは多々ある。
激しい憤りを感じることもあれば、深い悲しみを覚えることもある。
大切なことに気付かされることも。
感情が揺さぶられればそこから遠い過去の疵が抉られ、耐えられずに目を背けたことも何度もあった。
それでも不思議なことに、他のルートを幾つも巡るうちにいつの間にかそこと向き合えるようになっていった。
物語に触れながら自分自身の成長を実感出来る。
そんなコンテンツとの出会いそのものがまるで運命のように感じた。
自分の内なる世界と重なる奇跡。
きっとこの先も物語を通して未知の自分を知るだろう。