鶏のいる暮らし
森には6羽ニワトリがいる
「森」である、庭ではない
「6羽」である、2羽ではない
よくある早口言葉のようだけどちょっと違う
森には6羽ニワトリがいる
せっかく森があるんだから、と
やりたかったことの一つが『自家養鶏』だ
なんでかって?
理由は簡単、新鮮な卵が食べられるから
我が家のコッコたちは、ボリスブラウンという品種で
地元の平飼い養鶏場から廃鶏される子たちを引き取らせていただいて
余生を楽しく過ごしてもらっている
簡単に鶏の産卵について話をすると
鶏は生後6ヶ月ほどから産卵をし始める生き物で
およそ1日に1個、ほぼ毎日産卵をするという
ただ、生涯で産める=卵子のもとになるものの数は決まっているため
2歳くらいまでをピークにして徐々に産卵のペースは落ちていき
卵の質も低下、やがて全く産まなくなる、というのが大まかな流れ
そのため、養鶏場では生産効率を考慮して
毎年若い鶏に入れ替え、古い鶏を廃鶏処分するというのが一般的なのだ
(※ 廃鶏処分については色々あるので調べてみてね★)
というわけで、我が家のコッコたちは
養鶏場でがんばり終えた2歳〜3歳ほどの個体が6羽
それでも2日に1個くらいのペースで替わりばんこに産んでくれるから
毎日3〜4個の卵が手に入る
彼女たちのごはんは、市販の配合飼料に米糠やオガクズ、野菜クズを混ぜたもの
一応、食べさせない方がいいものなんかもあるけど
それでも生ゴミが圧倒的に少なくなるのは鶏のおかげ
鶏は冬に弱い
現在の鶏の祖先はもともと
暑い地域の森で暮らしていたと言われており
基本的に「暑さ」には強い生き物だけど
「寒さ」には弱いため、冬の十勝では相当のケアが必要だ
小屋にはある程度の断熱材を入れて
気温が低い日には何かしらの暖房設備を設置して
、、、と最初は考えていた
しかし調べてみると、うちよりももっと寒い地域で
平飼い養鶏を行っている養鶏場があった
そこでは真冬の寒い日には外気温が-25℃
飼育場の中は-14℃にまで下がるという
しかし、それでも鶏たちは元気に過ごしているという話をきいて
「これは意外と冬も普通に越せるのでは??」と
小屋の中は床の発酵熱を頼りに、我が家もなんとか飼育している
しかしながら、寒さに弱いのは事実のようで
冷え込みが続くとホルモンバランスが崩れたり、血流が悪くなったり
それらによる食欲不信や卵詰まり(便秘のようなもの)だったり
多少なりとも鶏たちに不調が出てくる
今年は鶏をはじめて2度目の冬だけど
寒さを起点とした体調不良を理由に
昨シーズンに1羽、今シーズンもすでに1羽、鶏を亡くしている
正直、とてもショックではある
けれど、生き物を飼うということは死と向き合うことなので
彼女たちの死を無駄にせず、次に活かさなければいけない
2羽の死のおかげで、鶏の生態にもかなり詳しくなったと思う
(一般人以上、専門家未満ってくらいだけど)
生態を理解することで本質的な問題が何なのかが理解できるようになり
生きている6羽は今日も元気に過ごしている
人も鶏も、本質的な部分は変わらないんだなと勉強の毎日である
自家養鶏のススメ
2024年夏、森に遊びに来てくれた友人がこう言った
「え、鶏めっちゃいい、、!!アパートでも飼えますかね?」
大家の了承さえ得られるのであれば、可能だ
インコが飼育可能な時代に、鶏が飼育不可であるはずがない
もちろん、近隣にお住まいの方にもエクスキューズは必要だけど
「うるさくない?」と訊かれるけれど
実は、うるさい=夜明けのコケコッコー!は全てオスなのだ
動物の世界では、基本的にオスが容姿端麗でなければならず
歌がべらぼうに上手いのも決まってオスである
そうすることでメスの気を引いて、幸せを勝ち取るのだ
(※これはあくまでも種の生存戦略の話なのでご理解いただきたい)
話を戻そう、うるさくないか?
卵を産むメスであれば基本的にうるさくない
もちろん、メスだってある程度声は出すが
躾されてない室内犬の方がよっぽどうるさい
前述の通り、鶏のごはんになるので生ゴミが減り
ほぼ毎日新鮮な卵が手に入る
当然のことながら、スーパーで買う卵とは味は比べ物にならない
鶏は、朝夕の散歩の必要がないこともオススメできるポイントだ
もちろん生き物だからある程度運動は必要なので
できれば1羽につき半畳くらいの、土のスペースがあるのが理想だ
止まり木など高さを出すことも有効かもしれない
やったことはないけど、大きなキャットハウスのようなものに
腐葉土などを敷いたらそれなりにできるかもしれない
(やる場合はあくまでも飼い主の自己責任のもとでお願いしたい)
何より、鶏はずっと見てても飽きない
地面を蹴り、エサを探し、それっぽいものをついばみ、また地面を蹴る
ひたすらそれを繰り返している様子は、ただただ愛おしい
そして、意外にも鶏は社会性の強い生き物で
複数飼育していると必ず「上下関係」が生まれる
それがまた見ていて面白い
何度も言うが、卵を産むのはメスだ
「メスのコミュニティにおける上下関係」なんてフレーズ
平成の昼ドラの香りを感じずにはいられない
とにかく、鶏の飼育は魅力的であるということを最後に申し添えて
この脈絡のない話を終わりにしていこうと思う
ぼく個人としては「鶏を飼う」はおすすめしたいものなので
庭付きの家に住んでいる人には、ぜひ検討してみて欲しい
たぶん、やってみると面白いと思う
鶏を飼うことに本気で興味があれば、ぜひコメントを
何か力になれるかもしれません
それでは、よい3連休をお過ごしください