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IQON-ACT [INTERLINK]

IQON社から出た新機軸スケート【ACT】がようやく届いたので、ユーザーとしてはたぶん最速(?)UNBOXレビューをお届け。

今までUNBOXレビューはFacebookのアルバム機能を使用して掲載することが多かったのですが、昨年Powerslide社のSWAYのUNBOXレビューを書いた際に、若者たちから「Facebookのアカウント無いので見れません…」というジェネレーションギャップ的反響を少なからず頂いたので、今回はNoteを使用してお届けいたします。

ACTとは?

昨年IQONから発表された、UFS(アグレッシブ)、Trinity(ウィザード系)、165(一般的なフリースケート系)の3つの規格に一足のスケートで対応が可能な、マルチスケートです。
そしてIQON自身も後発メーカーらしい、様々な新機軸を打ち出し続ける新進気鋭のPowerslide系メーカーになります。
今回メーカーからは

  • アグレッシブのコンプリート【ACT AG Team

  • UFS版ウィザードのコンプリート【ACT WZ Team

  • フリースケートのコンプリート【ACT CL Team

  • そして既に上記のスケート持っている人がその資産を活かせるように登場した、全ジャンルのアダプター類が同梱されているブーツシェルオンリーの【ACT Interlink Boot

合計4種類のブーツが新発売となりました。

今回、自分が手に入れたのはアグレッシブのACT AG Teamではなく、ブーツオンリーのACT Interlink Boot
なぜInterlinkにしたかというと、コンプリートに含まれているPrime Liner、AG60 C FrameやTrinityフレームなどを所持しているため、また自身がアグレッシブのみならず、ウィザードも嗜むのでコンプリートよりInterlinkが自分には適しているとの判断です。

開封の儀

早速ですがUNBOXしていきましょう。
コメントはそれぞれの写真の下にキャプションとして記載していきます。

IQONのブーツを購入するのは今回が初なのですが、Interlinkは普通のブーツボックスのように箱と蓋に別れておらず、一般的な梱包用段ボールと同じ形で上下をテープで止められているだけのシンプルな段ボールでした。もしかしたらコンプリートブーツは一般的な箱と蓋に分かれているのかもしれません。
通常のPS系ブーツのサイズレンジは殆どが39-40、41-42、43-44と、正直日本人の平均的な足の大きさからすると微妙なサイズレンジでジャストフィットを探すのが難しかったのですが、今回のIQON ACTは日本人待望の38-39、40-41、42-43と非常にジャストフィットさせやすいレンジで登場しました!!、ありがとうIQON!!、いや、何ならひょっとして、世界中がこのサイズレンジを望んでいたのでは?(笑)
箱の中には大きな袋が3つ
上段左から→ネジ類が入った白い小袋とトゥボックスのサイズ調整用ウレタンライナー、ソールプレート、ミッドソール(アブソーバーとシェルの中に敷く薄いライナーが一体化したもの)、シェルセット。
下段左から→しっかりとした装丁のマニュアル本、サービスレンチ、165用アダプター、Trinity用アダプター。
ちなみに各アダプター用のネジと受けの皿ナットがフルコンプで付属しているのはInterlinkのみだそうです(メーカー談)まあ自分みたいにUFS、Trinity、165を全て試そうとするのはごく一部のマニアのみで、かつそのマニア達はみな、自宅に皿ナット各種を売るほど在庫している人達なので特に問題は無いと思いますがw(写真は皿ナットのイメージ)
ミッドソールはこんな感じでヒールアブソーバーとライナーが一体化していて、一見すると市販のインソールのようですが、あくまでのミッドソールなのでインナーの中ではなく、インナーの下に引くものとなりますのでお間違えのないように。
上下のパーツがプラキャップで固定されています
ソウルプレートはパッと見はSWAYに近しいですが、SWAYのように踵上がりのブーツではないので、プレートのつま先側と踵側の厚みはそれほど変わりありません(なのでUFSボルトも前後の長さの違いは僅かでした)
素材はKIZERフレームでおなじみのザイテル系素材っぽいですが、音が軽いのでガラス繊維の配合は少なめだと思われます。SWAYもこの素材ですが硬くて早いのでグラインドはスムーズです。
全体的に薄めなので軽い
ACTは比較的トゥボックスが広めのPS系ブーツの中でも更に広めです。なので日本人に多いつま先のワイズが合わない(狭い)人にも対応できると思われます、逆に幅が細めな自分のような足の人は、このトゥボックス調整用のウレタンパッド(正式名称は「サイズアジャスター」)を、ミッドソールを入れた後にシェルのつま先に入れると、つま先側の遊びを減らすことが出来ます。
シェルとカフは最近のPS系ブーツと同じ、薄め&硬めの素材。多分重量軽減と材料費削減のためこうなっているんでしょうね。正直触った瞬間「SWAYと同じ位硬い… (-_-;)」とは思いましたが、完成後に後に足を入れたらSWAYよりは気持ち柔らかかったです
SWAY>ACT>>AEONくらいなイメージ
バックルは最近PS系主流の「バックルのセンターにプラの支柱が入っているタイプ」。コンセプトは非常に良いと思いますが、バックルのベース自体が何故かプラ製なので、激しくコケるとバックルのベースごとモゲる駄目な子です。PS社には早くこのバックルのアップデートしてもらいたい。
自分はこのバックルがもげたら、SEBA系のメタルバックルかROCESのメモリーバックルを移植すると思います。
いま気がついたんですが正式名称はACTではなく【ACT10】っぽいですね。

エコーズ、知らぬ間にACT3から、まさかのACT10にまで進化していたのか…
今回のマルチベース対応の他に、もう一つのACTの先進的な構造はこのリボルビングカフ構造(いわゆるスキーブーツのカント調整)。カフの上下やポジションを調整できるモデルは過去にいくつかありましたが、ACTは上下左右に「6ポジション」の調節が出来るようです。グラインド時に一番負荷がかかるカフボルトのベースが穴だらけでちょっと強度が気になりますが…
自分はシェルが硬めなのと自分の膝自体も硬く、デフォルトの一番下で使用するため、強度確保のために残った穴をメタル系のエポキシで埋めてしまうかもです。

カフボルトのななめ下にアンクルストラップ増設用のダボ穴がモールドされていますが、ちょうどシェルの型のパーティングラインがここを通ってるので、個人的にはここに穴を開けたくない…
ブーツストラップはインナー側ではなく、カフ側に付いてるタイプ。
奥に写っているスキーブーツはインナーの慣らしをしながらこのUNBOXの写真を撮っているので、この記事とは全く関係ありませんw
カフの前部は元々ベロが長くないので、カットラインは少なめの2コマです
Vカフ構造ではありませんがシェルが硬めなので、タッキーのように足首の自由度がほしい方は、自己責任でカット可能です。カットラインは3コマ分
カフのサイズは38-41なので多分Sサイズ、42-45がM、46がLなのかと思います、知らんけどw
このシェル側のブリッジ的な所にもカットラインがありますね。このままグラインドしてみて、予想より横が硬かったらこのブリッジはカットするかな。カット系は切ってしまうと取り返しがつかないので、あくまでも自己責任でお願いします。アクションスポーツは全てが「自己責任」(笑)
シューレースはハーフワックスタイプの短めの平紐。いつもは長いホッケーのシューレースに交換して、足首をホッケー巻にするのですが、全体的に硬めだったらこのままで良いと思っています。
今回の一番の目玉であるマルチベース対応。ブーツシェルの船底に各仕様の受けが直接インサートされている。このインサートの強度が本当に大丈夫なのか、初物人柱の醍醐味ですw
ハアハア
左右がTrinityと165共有、センターが165とUFS共有。その他の穴はソウルプレート用
センターに入っている横のラインがUFSの位置
センターが165とTrinityとUFS共有、その他の穴はソウルプレート用。
センターに入っている横のラインがUFSの位置
一旦、このUFSの位置に皿ナットをスライドさせてからソウルプレートを固定しないと、UFSのネジ穴からナットが見えなくなる。
こんな感じ。

組むときのコツ

UFS踵側の受けナットは、かなり際どい位置に横線マークが有り、少しでも前方に出るとフリースケート用の左右に稼働するエリアに入ってしまいそうなので、可能な限り後ろ側へズラして本締めしたほうが良いと思います。自分はそうしました。
組み終わった後にブーツを振ったら「カチャカチャ」軽い音がしたので確認したところ、前部のTrinityの受けナットがフリーで動いてしまうので、ここがカチャカチャとなっていました。
なので、ゴムでもプラでもティッシュでも、何でも良いので適当に詰め物をしてあげてください。そうしたらカチャカチャ音が消えます。ティッシュの手軽さとコスパ最高ー!!
ミッドソールはブーツシェルに入れるとジャストフィットでなかなか外せなくなります。
UFSボルトやカチャカチャ音の対応をしてからインストールする方が吉です。

とりあえず完成

うーん、家にあるCrownライナーを入れましたが、色味的にコンプリートにセットされてるIQONエディションの真っ黒なPrimeライナーが欲しくなります。
橙/黒よりも、もう一つの赤/黒のCrownライナーの方が似合いそうなので、其の内入れ替えます。

ソウルの広さやロイヤルスポット

左:39-40のACT、右40-41のAEON。AEONのほうが全体の面積は広い。
左:39-40のACT、右40-41のSWAY。SWAYのほうが全体の面積は気持ち広い。
ロイヤルスポット:SWAYに比べたら断然広いが、MesmerやROCESのM12(V13)タイプの進行方向側につま先を少し向けるロイヤルグルーブ。自分のようにその形が苦手な人はサンダーで真横にグルーブを削った方が吉かも?
SWAY:ビックリするほど狭いw
Sliqxのスライダーを付けてるので、広い・真横・遅いとハンドでロイヤル覚えたい人には最高のブーツである(笑)昔の「K2 Fattyを履いたらロイヤル余裕」みたいな感じです。
2-3番のセンタースポットとロイヤルスポットの位置関係。
ロイヤルスポットのほうが少し後ろにズレている。
AEONの2-3番のセンタースポットとロイヤルスポットの位置関係はドセンター。
やはりAEONは2-3番のセンターの広さは圧倒的。
とりあえず今日のところは組み終わった所で終了。実際に滑ってのレビューは後日となります。
履いた感じつま先側は広いですが甲側が少し低い気がしますので、インナーを焼くかシェル出しすると良いでしょう。

ご購入先

現在国内のIQON取扱店は

  • Shop Skrap

  • TmH Skate

  • Deeport
    となりますので、気になる方はそれぞれにお問い合わせください。
    (ただDeeportは本日現在、HP上でACTについてのアナウンスが無いので、正式に販売をするのかは分かりません)

ディティールなど

各所に
それぞれのブランドロゴが入っているので中々に格好良い(好き❤)

おまけ

愛しのSWAYちゃんは硬くてスケーティングは最高だったのですが、膝が硬い自分にはグラインドを全て失いかねないのほどハードな子だったので、今回を期にアグレッシブは引退してもらい、明日から第2の人生としてウィザードブーツとしての余生を送って貰います。

あ、先日新品のAPEX 60mmをインストールしたAEONどないしよ…

ちょうどよいタイミングでNN SKATEのUFS版 Dragon+ Naturalフレームが我が家に到着
眩しい…
とても豪華な箱が、いま世界でウィザードの勢力が伸びているのを感じさせます。
インストールの説明が面倒だったので完成!!(笑)
前後90mm、センター3輪は80mm、少し長めの334mm。
街で余裕ぶっこいでクロススケーティングをしたらつま先引っかかって吹っ飛ぶこと請け合いw
このフレームもShop Skrapで取り扱っていますので、詳しいスペック等はコチラでご確認ください。(現在UFS版は完売中)


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