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沈黙のパレードを観た

ガリレオシリーズもドラマ化されて、原作もしっかり読んで追いかけているが、まさかここまで息が長い映像作品になるとは思っていなかった。

それは俳優が演じるキャラクターが原作に影響を与えるほど魅力的になり、より人間性が立体的になってイメージがしやすくなり、物語がよりリアリティを持つようになったからだろう。

そして、このシリーズは、いつしか人の優しさをテーマにするようになってから、より辛く切ない話が多くなったことも魅力の一つなんだと思う。

数式を書かない

そんなガリレオの主人公 湯川学は、原作とは違いドラマでは閃くとどこであろうが筆記できるものを見つけて数式を書き始めるという奇行をすることで有名だ。そして、フレミングの法則をした手で顔を触るクセがある。

そんなクセのある癖を映画では絶対に行わない。
、それが映画のガリレオである。

そんな奇行をしない男が今回は親友のために、優しい人たちのために、事実を解き明かす。

今回もヒトの優しさが基の過ちが描かれ、少なくとも傷つく人がいる不幸な話だ。

だが、容疑者Xほど感情的に観れないのは、そこにリアリティが欠けていたからではないだろうか。

コミュニティがリアルじゃない

いまの世の中、あの街の人たちのように一人の少女を愛し、その少女を殺したかもしれない被疑者に対し、そこまで感情的になるのだろうか?
そして、あそこまで一体感を持って行動するだろうか?
私の世代くらいからそこら辺がリアリティがなくなってきてるんだと感じてしまい、共感がしにくかったなと、原作でも感じていたが、映像化されても同じだった。

ただ、面白くないわけでもないし、映画も良く出来ている。
俳優さんの演技も素晴らしい。
(特に飯尾さんはアカデミー賞あげてよ!って言うくらいよかった)

ミステリーとしてもドラマとしても素晴らしい。

ただ、リアリティにかけるだけなのだ。

なさそうだけどありえそう

そんな話ではなかったからかもしれない。

それだけ、容疑者Xの献身が完璧すぎたんだろうなぁ。

とにかく飯尾さんは最高の演技だった


リアリティに欠けるとか言っておきながら満足度は高い。
それは俳優さんの演技が素晴らしいから。

その中でもずんの飯尾さんは本当に素晴らしかった。

彼の演技がリアルさをプラスしてリアリティがないものがリアリティを感じさせ、より辛い気持ちを共感させることに成功してるのだ。

なぜ彼に助演男優賞とかあげないのか。

それくらい素晴らしい演技だったのだ。

そこには娘を失った一人の父親がちゃんと生きていた。

またシリアスな飯尾さんがみてみたい。


ガリレオシリーズが好きなだけに原作含めて辛口になってしまいましたが、
素晴らしい映画です。
特に飯尾さんが凄いので見てほしい。

是非。

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