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35歳リコン直後のパリエステ留学(後編)

こんにちは🇫🇷

すっかり冬の気候で
ほとんど晴れる日はなく
どんより曇り空のパリです。

それでもなんでパリはこんなに美しいのだろう♪
移住してきて約半年、いまだにパリに恋しています❤︎

日中でも7℃と寒ーい日の
リュクサンブール公園にて

さて
前編からすっかり時間が経ってしまいましたが
10年前の留学記録の続きを書きます!

私はもともと
勉強はあまり好きではありませんし
集中力もないし
継続力もない

こんな私が
人生で一番集中して、
パリにいるのに観光すらせずに
毎日勉強をし
目的の国家資格試験にも合格したというのは
今考えても
本当によく頑張ったと思っています。

これは奇跡でもなんでもなく
ただただ、
目標に向けてひたむきに努力だけを
続けてきた結果
でした。

私でもできた!
と35歳にしてやっと自分に自信が持てたかも。

パリにいて2年が経った帰国直前
初めてルーブル美術館へ

では本題に入ります!

前編では、
語学学校で一緒だった日本人の女子が
実は私と同じくエステの専門学校を目指して
留学に来ていたことを知ったところで終わりました。

続きは専門学校入れるの入れないのー!?
からです。


そこまでフランス語レベルの高くない私たち
語学学校ではテストで点を取れても
現地の学校に通うということは
かなりのレベルの会話力が必要になります。

エステの専門学校の面接へ

語学学校も終わりに近い4月頃
私は彼女に次の9月から専門学校に入るつもりで
いるのか聞いてみたのです。
うちら、まだ無理なんじゃ?
っていう程で。。。

そうしたら!
めちゃくちゃ驚いたのですが!!

彼女はすでに
専門学校の面接を取り付けていたのです!

エステティシャンになるための国家資格
を取るための
専門学校なので入学試験はなく
校長先生との面接のみです。

「そのフランス語力で勇気ある!」
失礼だけど、これが本音でした。

「ってことは私もいけるやん!」
(本人押した覚えのない背中押しに感謝)

急いで私も同じ学校に連絡し面接の予約を。
(失礼なこと言いつつちゃっかり便乗してる)

さて語学学校に半年ちょっと通っただけの
フランス語力で面接をする前の心境ったら
ドキドキ通り越してもう吐きそうな毎日。

でも校長先生に会った日は
それはそれは言ってることが不思議と理解でき
なんとか会話になったのです!

と書きたいところですが
まさかそんな奇跡は起きず

大柄な女性の校長先生のお話を
30%くらいの理解度で頷きながら
時間が過ぎ
最後に、
「さて私の話わかった??
 入学しますか??」
の問いに対して
ここで曖昧な返事はダメダメと思った
ノーと言えない日本人が
大きく首を振り
「ノン」と返してしまったのです。

校長先生はポカン

あ、いやいや違った!

「いや、でも入学はしたいです!挑戦したいです!」
と急に熱い私。

実はこの専門学校は
毎年1−2人の日本人が通っていて
最初は会話力も低いながらも
日本人特有の直向きな真面目さと努力で
みんな合格していくから
「あなたも信じたい」と言ってくださったのです。
(多分そんなニュアンスだったってこと)

ということで無事に入学が決定!
ワオ!
本当に私挑戦するんだね!
とどこかでちょっと他人事な感覚で
しばらくふわふわしていました。

クラスのアジア人チーム

バカンス中のアルバイト

そしてまもなく語学学校も修了し
約3ヶ月のバカンスに突入

それが終わった9月から専門学校スタート!

焦る!
焦りまくる!
安らぐ日は1日もない!

ここで私が選んだバカンス中の過ごし方は

時給の良いお寿司屋さんでバイトして
フランス人となるべく交流して
フランス語力を上げること!
(そして賄いで生活費を浮かす)

私が選んだバイト先は
華やかなブランド街からすぐの
パリの真ん中にあるお寿司やさん
有名なセレクトショップの近く
だったこともあり
おしゃれなパリジャンパリジェンヌが
たくさんランチやディナーに来ていました。

そこでの話もネタはたっくさんあるのですが
なかなか話が入学までいかないので割愛します。

いよいよ専門学校入学

そしてやっと!!
2012年9月
オペラ座近くにある
エステの専門学校へ入学しました!

やっと入学まで来た
はぁはぁ。

専門学校なので
高校を卒業したばかりのギャルたちに
混ざって勉強していくのかも?
という淡い不安があったのですが
これは幸い、
初日のオリエンテーションで解消

私が入ったクラスは
ギャルたちとは別の
「一度社会で働いたことのある」
アダルトコースだったのです

最年少で25歳
3人の子育て真っ只中の肝っ玉40歳もいれば
上は50代のマダムもいました
離婚歴のある35歳なんて
フランスでは珍しくもなんともない
むしろノーマル女です。

はー生きやすい。
みんなジャンルが色々過ぎて
みんな変わってるし
誰もジャッジしない

クラスの最年少クラストップの優秀女子
ネイルのバイカラーの授業でモデルしてもらった

日本人は
語学学校から一緒の彼女の他に
2人もいました。
それぞれバックグラウンドの違う
それぞれクセ強めな女性たちでした
(人のこと言えない)

私はこの学校に入り
オールフランス語での授業になんとか
着いていき
1年後の試験に絶対合格する!
合格しなければ!
とある意味追い詰められていましたので

初日の席決めで無事
教壇の目の前の席を確保できました。

ここに座っていれば
わからないことも先生にすぐ聞けるし
自信のないフランス語での質問や発言も
そんなにみんなに聞かれずに
そんなに声張らずにできる。

エステ専門学校のルールと授業内容

本当に入学しちゃって
本当に始まってしまった
オールフランス語の授業!

学校は毎日9時〜17時だったと思います。

フランスの学校は、小学校も専門学校も
とにかく厳しい点は「遅刻」
朝は学校の扉が10分しか開かず
その間に必ず校内に入らなければなりません。

扉に立っている先生に
生徒手帳を見せて登校

もしその10分間に間に合わなかったり
生徒手帳を忘れてしまったら
わざわざ扉の横のオフィスへ行き
遅刻の理由や手帳を忘れた理由を書かされ
スタンプをもらわないと校内へ入れません。

あとはこの学校
エステティシャンたるもの
「自身のプレゼンテーション」が
とにかく重要だと、
身だしなみや服装に対してとっても厳しく
デニムは一切禁止でした。

それでも履いてきちゃうフランス人が時々いて
なんと、その日は家に帰されてしまうんです。
そこまで厳しくしなくても
ていうか、
わかってて履いてこなければ良いのに。。。
理解が難しい点は色々ありました笑

受けていた授業の内容は
生物学
化粧品学
雇用や労災など社会科のような内容
アートデザイン
実技
 フェイシャル
 ボディマッサージ
 ワックス脱毛
 メイク&ネイル
高校卒業資格(バカロレア)がない人向けに
 数学、化学、歴史と地理(資料作成時間)、英語
何か忘れているものもありそう。

右心房、左心房に静脈動脈...
すべてフランス語で覚える

学校での授業の他に
2ヶ月ごとに2週間のインターン制度
もありました。

これがまた大変で、、、
・エステサロンやスパ、ネイルサロン(実技系)
・コスメや香水のお店(販売系)
時期により指定のインターン先ジャンルが変わり
そのインターン先は自分で探してこなければなりません

お店のリストはもらえるので
そこに一つ一つ電話で問い合わせたり
直接行ってお願いしていました。

私はエステ実技系は2ヶ所
コスメ&香水販売は1ヶ所
何度かある研修期間に同じ場所で
できた方が楽なので
比較的家から近い場所で研修をさせてもらいました。

エステの経験があった私は
エステではボディのみ
お客様の施術に入らせてもらい
なんと少しだけお給料をもらえることもありました。
通常はインターン生は雑用のみです。
オーナーに気に入られて
暇な時間はオーナーにマッサージしたりも。

とても良いエリアのお店で
客層もよく、お店も素敵で
すごく良い経験になりました。

コスメ&香水販売の研修を
させてもらったお店では
数人の社員さんと仲良くなり
国家試験の実技の時は
モデルにもなってもらいました。

クリスマスの忙しい時期は
お店でたーくさんのコスメコフレや香水の
ラッピングもできて
結構楽しかったのを覚えています。

コスメ売り場の研修を終えると毎回
試供品用の新品をいくつか貰えました♪

毎日17時までみっちり授業を受け
帰ったら家で自炊をして少し復習
土日は図書館の勉強スペースに一日中居座り
パリにいるのに観光はほとんどせずに
本当に勉強だけの毎日を送っていました。

いよいよ!国家試験

9月に始まった学校生活&研修の日々
寒くて暗い秋冬を過ごし
年が明け、春になり
6月の国家試験まであっという間

実技の授業もだんだん試験に向けて
細かい実技よりも
試験用の流れを通してやる時間が増え
実技試験の一つである
販売のデモンストレーションテストも
始まり
だんだん緊張感が増していきます。

バカロレアを受けていない私たちはなんと
英語の面接
歴史と地理は資料を作ってプレゼン
というエステと全く関係ない
試験も必須で準備していました。
あとは筆記試験では化学記号や式、数学もあり
その対策までしなければなりませんでした。

さて、いよいよ試験期間のスタートです。

筆記試験と実技試験、販売デモは全て別日。

数週間かけて指定の日に指定の場所へ行き
一つ一つ試験を受けていく期間がありました。

6月のパリは22時ごろまで明るいし
晴れる日も多いしサイコーなんです。
もう、ビストロとか行かなくても
セーヌ川沿いを歩くだけで豊かな気持ちになる
でもでも
そんな時季を楽しむ余裕はゼロ!

緊張の毎日です。

過去問もたくさんやりました。
実技試験の準備も十分しました。

あとは当日の緊張でいっぱいの中
どれだけ実力を出せるかです。

今でも覚えている。
一番大事な長時間の筆記試験の数日前
友人たちが日本から到着。
2人のうち1人が誕生日を迎えお祝いをしたり
(本当はそれどころじゃなかった)

試験当日の日は彼女たちはモンサンミッシェルへ
ところが、その行きの電車が運休になったとかで
試験直前のド緊張の中、
友人のいる駅構内から電話
「何が起きてるかわからないから
 駅員さんと話して通訳して〜」

今かーい!!

余裕ゼロの中、
当時はすっかり流暢になったフランス語で
駅員さんの説明を聞き
それを彼女たちに伝え電話を切り
いざ試験へ!

あの日、結果はどうであれ試験が終わった直後の
開放感たらもう、
味わったことのないレベルでした。

これは学校の修了証
成績優秀のディプロマをいただきました

結果はすべて合格。
なぜか、どのように通知を受け取ったか
そこの部分だけどうしても思い出せない。

結果を聞いて全て吹っ飛んだんだと思います。

それが6月。
そこからは更に、
エステ国際ライセンスを同じ学校で準備し
そのための研修期間もすでに2度お世話になっていた
サロンで受けさせてもらい
試験をうけ、無事に合格しました。
実は100問あった筆記試験
私は合格ラインギリギリだったようです。
危なかったー!

でも合格は合格。

こうして
36歳で挑戦した
フランス語での国家試験ドラマは
無事に合格という安堵感しかない結果で
終えることができました。

長文を読んでくださりありがとうございました。

ここまで行動できた自分
ここまで挑戦できた自分

高卒の私が必死で勉強した2年間

それはそれは大きな自信にもつながりました。

ですが、、、

そのあと晴れて帰国してから
想像もしていなかった、
日本での暮らしが始まりました。

どっちかというと暗め。

次こそ、間を空けずに書いていきます。
お付き合いいただけますように。

パリに移住してもうすぐ半年
今はすっかり余白あり
心豊かな生活を送っています。

今は
自分よりも他人や家族を優先し
無意識に我慢や無理を続けている
過去の私のようなママさんの
心が軽くなり、本当の自分に戻るサポートをしています。

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