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ClariS「ループ」で暗い曲のループから抜け出すぞ!

まえがき

「ウソツキ」「ねがい」に引き続き、1000PV記念企画「読者の皆様からリクエストされた曲で記事を書いてみよう!」の第3弾です。

ありがたいことに複数リプをもらい、以下3曲を採用させて頂きました。
①ClariS「ウソツキ」
②ClariS「ねがい」
③ClariS「ループ」

①「ウソツキ」記事内から

最終回の今回は③「ループ」を紹介していきます。

曲紹介

作詞:ClariS 作曲・編曲:sakuma.

24枚目のシングル「ALIVE」(2022年8月3日発売)のカップリング曲。
2022年の大ヒットアニメ「リコリス・リコイル」の主題歌ということで、昨年下半期のClariSはどこに行ってもほぼALIVEを歌っていました。
ALIVEからClariSファンになったという人もチラホラ見かけるので、この曲が「初めて聴くClariSのカップリング」になった人もいるのかもしれません。

このブログで初めての作詞:ClariS(クララとカレン)です。
作曲・編曲のsakuma.さんはClariSへの提供は初めての方ですが、あまり情報が無く来歴等が不明です。
他にこんな曲も手掛けてる人だよ~などご存じの方いたら、是非コメントで情報提供お願いします。

歌詞

色んな解釈が出来る曲だと思うんですが、筆者は「初恋の女の子の心情」と結構限定的に解釈しています。
根拠となってるのは2番の歌詞の「名前のない感情だった 知って広がり出した世界に」ですね。
この行があるので「初めての恋心に戸惑っている女の子の気持ち」というのを基本線に全体を解釈しています。

ただ、あくまで筆者の解釈なので話半分で読んでもらえれば幸いです笑
インタビュー記事でも恋愛に限定しない「女の子独特の感情」という表現で語られているので、恋愛以外の要素も含んでいるのかもですね。

カレン:女の子独特の感情だと思うんですけど、一度負のループに入ってしまうとなかなか抜け出せなくて、それを何かのせいにして責任逃れをしたくなったり、でもちょっとしたきっかけで今度はいいループに入れたり、それって感情論だけでは言いきれない部分があるので。ファンタジックな要素も入れて、直接的ではない言葉で描けたらと思って書いた歌詞です。

クララ:後半に行くにつれてどんどんいいループに入って行って、聴いてくださる方が、憂鬱な気持ちからだんだん前向きな気持ちになっていけるような歌詞を書きたいと思ってました。

カレン:何かが変わったんじゃなくて自分が変わったんだよ、ということを伝えたかったんですよ。

https://spice.eplus.jp/articles/308019

というわけで、いつも通り歌詞を見ていきましょう。
※歌詞は歌ネット(https://www.uta-net.com/song/322438/)からの引用

1番イントロ・Aメロ・Bメロ

今日もまた変わらないエンディング
目を閉じて誤魔化した 揺れる後悔
明日へ向かう夜 どこに在るの?
醒めない夢に今 魔法かけて

行き交う街のノイズに 溺れかけた本音
無意味な葛藤 涙溢れて 嫌になっちゃうな

心に反射する声に 囚われて夢幻ループ
偽りの感情が 都合のいい私選ぶ

「今日『もまた』変わらないエンディング」なので、冒頭から既に負のループに入ってます。
「明日へ向かう夜 どこに在るの?」って中々面白い表現ですね。
夜になれば自動的にやがて朝になるので「明日へ向かわない夜」なんて普通はどこにもないですが、今日もぐるぐる葛藤して何も前に進めなかった私にとっては、「揺れる後悔」を「目を閉じて誤魔化し」て眠りにつく夜は「明日へ向かわない夜」ってことなんですかね。

次の行の「醒めない夢」は、「明日へ向かわない夜からいつになったら抜け出せる?(前に進める)」って意味にも「これだけ悩んでもそれでも捨てられない夢・願望」って意味にもどっちにも聞こえます。

Aメロは、街の雑踏や他の人の色んな声(ノイズ)で自分の本音が分からなくなりかけてしまい無意味な葛藤で涙溢れて嫌になっちゃう、という内容。

Bメロは、「無限」ではなく「夢幻」って表記を使ってますね。
意味としては「無限」なんでしょうが、イントロの「醒めない夢」とか「実態以上に膨らませてしまった不安や幻影に囚われてる」みたいな意味も込めて「夢幻」って表記にしてるのかなと筆者は感じました。
「心に反射する声」なので、自分の心の中でそういう葛藤がずっと繰り返されて負のループに囚われてそうです。

「偽りの感情が 都合のいい私選ぶ」って書かれると、やっぱり恋愛の気持ちなのかなぁという気がしてきますね。
本当は好きだし告白したいけど、勇気が出せないから「このままでもいいかな」って自分の気持ちに嘘ついてしまう的な。
もちろん、恋愛に限定しなくても色んな夢を追って葛藤してる人に当てはまるとは思うんですけど、女性がこれだけ毎日ぐるぐるループして葛藤することって言われると恋愛が一番自然なように思えてしまいます。
※筆者は女性目線の恋愛曲大好きすぎて偏見が凄いので、重ねてになりますがあくまで個人的な感想と受け取ってもらえれば・・・

1番サビ

今日は少し憂鬱なエンディング
目に映る モノクロなネオンサイン
迷子のため息零れちゃうな
1回全部消しちゃってしまいたい

ああ… 沈むテンションにブレーキかけて
描いてた理想地図 信じてみたい
迷いも不安も置いてくから
今 魔法かけて?

「目に映るモノクロなネオンサイン」は実際の風景じゃなくて歌詞の主人公の心象風景と解釈してます。
実際の街並みはカラフルなネオンサインで溢れてるのに、今日も前に進めなくて憂鬱な自分にはモノクロに見える(むしろカラフルで楽しそうな街並みや周囲の人達と自分を比べて余計落ち込む)って心境と受け取りました。

何とかしてこの負のループから抜け出したいっていう気持ちが、その後の「1回全部消しちゃってしまいたい」「沈むテンションにブレーキかけて 描いてた理想地図信じてみたい」とかに表れてますね。

あとの歌詞と関連するので触れておくと、1番では「魔法かけて?」とちょっと神頼み的な表現になってますね。

2番Aメロ・Bメロ

消えない過去のページに 初めて触れた時
フィルター重ねて守っていた自分に ふと気づいた

名前のない感情だった
知って広がりだした世界に 溶けだしてく本音
響く声を胸に刻んで 夜空見上げた

ここも色んな解釈が出来そう文ですが、筆者の恋愛解釈をゴリ押しするとこんな感じになります。
・君との過去の想い出(もしくは、そういう想い出が書いてある過去の日記のページ?)に想いを馳せた時に「ああ、あの時から既に好きだったんだ」って自分の気持ちにようやく気付いた。
・自分の恋心に正面から向き合うのが怖くて無意識に考えないようにしてたっていう気持ちが「フィルター重ねて守っていた自分」
・恋と自覚するまでは自分でも何だか良く分からない感情だったけど、一度自覚するとどんどん自分の認識も想いも変わっていって、抑え込んでいた本音が溢れてくるっていうのが「名前のない感情だった 知って広がりだした世界に溶けだしてく本音」(なので初恋と解釈してます)
・自分でも自覚した恋心(「響く声」)を胸に刻んで夜空見上げた

2番サビ

今日から変わりだしたエンディング
目に映る 一筋の淡い光
加速する想い止めないでよ
限界だって超えちゃってしまいたい

ああ、ためらいや間違いも必然なの
描いてた理想地図 信じてみよう
弱気な夜にも負けないから
今 魔法かけて!

自分の気持ちに正面から向き合って1歩前進したので「今日から変わりだしたエンディング」「目に映る一筋の淡い光」になったんですかね。
「加速する想い止めないでよ 限界だって超えちゃってしまいたい」「ためらいや間違いも必然なの 描いてた理想地図信じてみよう」とか、だいぶ前向きになってます。

1番では「明日へ向かう夜どこに在るの?」「魔法かけて?」だったのに、2番では「弱気な夜にも負けないから」「魔法かけて!」とかなりポジティブになりました。

初恋への向き合い方って難しいですよね。
まず何が「好き」「恋」なのか自分では客観的に分からないし、それにどう対処していいのかも全部手探りなので。
「ああ、これが恋なんだ」って言葉に出来た時からようやく自分の気持ちを客観的に捉えられて前向きになれたのかなぁって思います。

Cメロ~ラスサビ

足りない自信が 明日を邪魔しちゃうなら
敗けを失う失敗から 答え探そう

今日はいつもと違うエンディング
目を閉じて確かめた 小さな鼓動
明日へ向かう夜 見つけたから
夢のレールに今

ああ、今日から走り出したオープニング
目に映る カラフルなネオンサイン
私のペースで進んでくから
もう魔法解けても 掴んで行ける
眩しい未来

「敗けを失う失敗」って雰囲気は分かるけど正確にはどういう意味で言ってるんだろう?ってずっと考えてたんですが、この記事を書くために改めて考えてみたら自分としてはスッキリ行く解釈を考え付きました。

「失敗って『敗けを失う』って書くでしょ?つまり失敗は敗北じゃない。失敗から学んでまた立ち上がればいいんだ。」っていうメッセージ、という解釈でどうでしょうか?

カレンちゃんが考えそうなことだなぁっていう気がしますね。
失ったうえに敗けるっていうネガティブな解釈は、思い付いても書かないことにしました。いいですか?敗けを失うんです。

そうやって色々な葛藤を乗り越えて、主人公は正のループに入りました。
「今日はいつもと違うエンディング」
「目を閉じて確かめた小さな鼓動」
(もう自分の気持ちを誤魔化さない。ハッキリと想いを自覚した。)
1番で「明日へ向かう夜 どこに在るの?」って探していたのも、ラスサビでは「明日へ向かう夜 見つけたから」と見つけられてます。

今までずっと「エンディング」だったのが最後だけ「今日から走り出した『オープニング』」になってるのもいいですね。
今まではずっと目の前のことに囚われていたので一日の終わり方(エンディング)にばかり気を取られていたけど、前向きになれたので今日のさらに先のこれからやってくる明るい未来の始まり(オープニング)として受け取れるようになった、という心境と解釈しました。

1番ではモノクロに映っていた街並みも、本来の「カラフルなネオンサイン」に見えるようになっています。
「自分の捉え方次第で世界の見え方は変わるよ」っていうメッセージにも思えますね。
「私のペースで進んでくから」も、もう周りと自分を比較して凹んだりしない、私は私なんだ!的な意気込みを感じます。
1番で「行き交う街のノイズに溺れかけた本音」って言ってたのと同一人物とはとても思えません。

そして、最後の「もう魔法解けても掴んで行ける 眩しい未来」。
ここが凄く重要だと思いますね。
今までずっと「魔法かけて」だったのに、もう魔法が無くても大丈夫だよっていう大きな心境の変化が起こっています。
この心境の変化こそが、前述した「自分の捉え方次第で世界の見え方は変わるよ」っていうメッセージであり、インタビューでカレンちゃんが語っていた「何かが変わったんじゃなくて自分が変わったんだよ」っていう言葉で伝えたかったことなんじゃないでしょうか。

クララ:後半に行くにつれてどんどんいいループに入って行って、聴いてくださる方が、憂鬱な気持ちからだんだん前向きな気持ちになっていけるような歌詞を書きたいと思ってました。

カレン:何かが変わったんじゃなくて自分が変わったんだよ、ということを伝えたかったんですよ。

https://spice.eplus.jp/articles/308019

自分を変えるのは周囲でも魔法でもなく自分自身。
逆に言えば、自分の気持ち次第でいくらでも自分は変えれるんだよ。
そんな素敵なメッセージを筆者は受け取りました。

あとがき

というわけで読者リクエスト記事第3回「ループ」でした。
初めての作詞:ClariSなので、普段とはだいぶテイストの違う歌詞を真面目に読み込んで新鮮な気持ちでした。

これで1000PV記念読者リクエスト企画は一旦終了です。
自分で言い出しといてアレですが、3週連続できっちり執筆した自分を褒めたいです。
そしてウソツキ→ねがい→ループの順番にしたのも褒めたい。
これがループ→ウソツキ→ねがいだったら鬱エンドにもほどがある・・・。

読者リクエスト企画は定期的に開きたいと思うので、リクエストしたい曲があれば是非雑に投げつけて下さい。

来週以降は毎週現場が続くのでちょっと間隔が空くかもしれません。
冬のうちにaikoの「カブトムシ」は書きたいと思ってるので、何とか2月中に次回が書ければ・・・とぼんやり思っています。

では、また次回。

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