歌詞考察#1

今回は「ライラック」と「青と夏」の関係性について考察します。

まず、もっくんが書く曲はアップテンポでー、ノリがよくてー、明るくてー、キャッチ⁻でーみたいに良く言われますが、実は歌詞をきちんと聴くと実はそれだけではないのです。ポジティブに歌いつつも、合間合間にネガティブな要素が入っていて、またそれを歌詞だけでなく演奏のほうでもハッキリと表現しているなと思います。だからこそ届く人には届くし、多くの人に寄り添えるのだと思います。こういう曲は結構多くて「ライラック」と「青と夏」もそのうちの一つです。
 サビ後のコーラスで

あの頃の『青』を覚えていようぜ
苦みが重なっても光ってる

という歌詞があります。この『青』を聞いたときに、「青と夏」を思い出しました。「青と夏」の『青』には青春の青、青空の青、海の青だけでなく別れの悲しみや失恋の憂いなどのブルーな気持ちを示す『青』も含まれていると思います。大森さんも「夏には独特の憂いがあって、それを表現したい」とYouTubeでおしゃっていました。厚い友情や恋など華々しいものばかり想像されがちですが、その裏には憂いがあり、MVでも表現されています。そして「ライラック」では『大人目線から振り返った青春』と『高校時代のリアルな青春』の二つの場面を行き来するような構成になっており、後者の方を『青』が示していると思いました。「ライラック」は「青と夏」のアンサーソングであるとも公言されており、「ライラック」で『青』を聴いたとき、「青と夏」を思い出して青春に対する解釈が一気に広がって感動しました。

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