人生のステージのセンターに
自分の中心はどこか?
忙しく暮らしていると、つい意識から外れてしまう。
「アンビバレンス(両価性)」という言葉があるが、
人が悩みを抱える時は、両価性が強まった状態と言える。
言い換えれば、悩み自体が両価的なジレンマ・・・。
自分がふらふらと揺れすぎないように、
人生のステージのセンターにいることは、物事を判断するときに大事なことだ。
立ち位置をはっきりさせることは大切だ。
アートセラピーの実習で、面白いものがあった。
2人1組になり、王様(女王様)と家来になりきる。
王様は、腰に手をやり、偉そうに言いつける。
「私は王だ!私のいうことを叶えよ!」
「はい。王様。なんなりとお申し付けください。」
「私は◯◯がしたい。すぐに持って参れ!」
不思議だが、王様(女王様)がなかなか出来ない。
身体がくにゃくにゃしてしまったり、
声が小さくなったり。
語尾が消え入るようになってしまったり。
周りの人に愛想笑いを見せてしまう人や、
要求自体が思い浮かばずに黙る人もいる。
まず、体の横に腕を置いておけない人も。
小売業などで手前どもの姿勢、と言われる姿・・・、
手を前で合わせて組んでしまう。
「いらっしゃいませ。」な王様だ。
手を腰に!
話すときは、手と腕は前ではいけません。
せめて気をつけの姿勢で、横につけなさい。
そう注意されながら、何度でも、命令がしっかりするまでやり直し。
もう一回!もう一回!
やり直しをしているうちに、丹田のあたりに力が入ってくる。
大きな声ではっきりと、
自分のやりたいこと、行きたいところ、欲しいもの
が言えるようになる。
人に伝わるプレゼンテーションをするには、
おへその下に意識を下ろすように。
そう教わったことがある。
頭に意識が行くことは、文字通り「あがる」ことなのだな、
と納得した。
そのように、ずん!とお腹に意識が降りてきて、
足にも力が入り、グラウンディングできた状態で、
「私は王である!」
と言えた時、周りに対する説得力が出る。
もう、誰にも何も言わせない!という雰囲気。
私はここにいる!
「私が」王だ!
他人に人生を任せてしまっていた人には特に、大きな気づきとなる。
自分の立ち位置は、人に命令されるところにはないということ。
あたりまえのことのようだが、
気づかぬうちに、他人に人生を委ねてしまっていることがあるのだ。
もしくは、意に反することにも屈していたり。
そうせざるを得なかった過去の出来事があるのかも知れない。
自分を取り戻すこと。
自分を中心に置くこと。
そこからはじめて、自分主体の人生が紡げる。
自分の中に王様(女王様)がいることを忘れてはいけない。
という面白いセッションだった。
書くこと、描くことを続けていきたいと思います。