三つのフルーツ
ある日、農夫が庭の木から三つのフルーツを拾いました。それぞれが色とりどりで、形や大きさも異なっていました。
その夜、農夫は子供たちに「明日、お前たちはこの三つのフルーツを持って市場へ行き、売り物と交換しなさい。でも、その前に、どのフルーツが最も価値があるかを考えなさい」と教えました。
翌日、子供たちは市場へ向かい、そのフルーツを並べて売り出しました。すると、買い手たちはみんな、一番大きくてキレイなフルーツを買い求めました。
しかし、そのフルーツの中から出てきた虫に気づいた買い手たちは、驚いていました。そこで、もう一度、フルーツをよく見てみると、虫に侵されていない、小さくて形の悪いフルーツが、中にたくさんの種を含んでいることに気づきました。
この故事の教訓は、外見にとらわれず、内面的な価値を見抜くことが大切だということです。外見が美しいものほど、中身が劣っている場合もあるし、逆に、見た目にはそこまで美しくないものでも、内面的には価値があることがあります。ですから、人や物事を見るときには、外見だけで判断せず、内面的な要素にも目を向けて、深く見極めることが大切です。