心の向くままに、LUMIXで撮り続ける山岳写真|Young Kiyo
クリエイターが一つの作品を制作する姿にフォーカスし、そのオリジナリティを要素分解して紐解いていく「Creators Perspective」。
今回、制作工程に密着するのはフォトグラファーのYoung Kiyoさんです。
Young Kiyoさんには今回「心の向くままに、LUMIXで撮り続ける山岳写真」と題し、その作品と共に制作背景や実際の撮影方法を披露いただきました。
Young Kiyoさんのようにシャープで色彩豊かな山岳写真を撮りたい方は必見です!
今回撮影された作品
Young Kiyoさんが今回撮影された作品はこちら。
こちらの作品を軸に、普段どのように制作活動をされているかについてお話しいただきます。
■アイデアはどこから?
私は普段、動画も写真も両方撮影するのですが、動画を撮影する際はモリノネチャンネルさんやhalkichiさんを参考にしてます。
写真においても同様に、XのようなSNSからはもちろん、写真集などからインスピレーションを得ることもあります。ちなみに、お気に入りの写真集は萩原史郎さんの「色×旬 IRO TO TOKI」です。
■使用機材について
今回はS5Ⅱを使用しました。写真と動画の切り替えがシームレスに行えるのと、像面位相差AFのおかげで他のLUMIXのフルサイズカメラよりAFが速い点が気に入ってます。
また、LUMIXのカメラは操作性が抜群で、グローブを嵌めていてもボタンが押しやすいです。この点は山岳写真を撮る上でかなり気に入ってるポイントになります。
レンズは、
・LUMIX S PRO 24-70mm F2.8
・LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.
・LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6
の3本を使用しました。
山は、自分で近付くことができない場合が多いのでズームレンズをメインに使用してます。S PROシリーズは山へ持ち運ぶには体感的に少し重いですが、色乗りや解像感がすごく良くて極上の撮影体験を与えてくれるので、このレンズを選びました。
LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6はLUMIX S PRO 24-70mm F2.8よりもコンパクトなのと、更に広く撮れるので、広角で撮りたい時や機動性を活かした撮影をしたい時に使います。
また、動画撮影ではNiSiの可変NDフィルターを使っています。動画撮影で自撮りをすることもあるので三脚も担いで行きます。
■撮影場所の選び方
自分の中のひとつのテーマとして、くじゅう連山の四季を撮り続けていきたいと思ってるので、今回もそのテーマに沿ってくじゅう連山を選びました。
山に登るときは登山用のアプリで、その山がどういう状況かを調べて登るようにしてます。
■撮影風景
それでは実際に撮影を進めていきましょう。
構図の決め方
真ん中に被写体を置いてその周りに視線誘導になるものを入れて撮ったり、時間経過を表現するために空を入れて撮ったりなどは考えていますが、考えすぎると手が動かなくなってしまうので、基本的に構図にはあまりこだわらないようにしてます。
カメラの設定
山は全てが映える撮影場所なので、特定のものをフォーカスして撮りたい場合以外は、常にF11-16まで絞って撮影してます。
光の決め方
空のグラデーションが綺麗な時間帯は、空が白飛びせず山肌が見えるところを狙って露出を決めてます。
日の出直後の時間帯は逆光とサイド光が好きでよく撮りますが、こだわりすぎずその時かっこいいと思ったところを撮ります。
大切にしていること
まず第一に、登山という行為を楽しむことを大事にしてます。
山を全身で楽しむことで感性が高まって自分の好きな写真が撮れると思っています。
実際、思い出に残っている山行では、良いの撮れてるなーと思う写真の枚数が多いです。
他にも、周りの登山者に迷惑にならないようにする、自然へのリスペクトを忘れずに撮影を行う、という意識を持って撮影しています。
■自分らしさを出す編集
写真はAdobe Lightroom、映像はBlackmagic DesignのDaVinci Resolveを使用してます。
撮影をした春のくじゅう連山はまだ緑がなくゴツゴツとした山肌が剥き出しになっています。
その山肌にオレンジ色の光が当たってカッコよく見えるので、それを表現するためオレンジ色にこだわって現像しました。
空の色も自分なりにこだわりがあって、シアン寄りの色に現像しています。そうすることでグラデーションが綺麗な時間帯や昼間の強い光の時間帯も空が優しく表現できると考えています。
私にとって撮影とは
私にとって写真や動画は、心が動いたその時を残すための手段です。
色々語りはしましたが、本当に大事なのは自分が良いと思ったものを心のままに撮ることだと思います。
そこに綺麗な山の風景があって、そこで出会った仲間がいて、最高の思い出を記録できるのが撮影の魅力です。
これからも、日本の自然の魅力を楽しみながら記録していきたいと思っています。
今回の「Creators Perspective」は以上です。
LUMIX Magazineでは「Creators Perspective」の他に、メーカーの中の人がブランド思想や本音を話す「LUMIX is」、基礎的な撮影スキルやLUMIXの機能をレクチャーする「Ability」など、様々なコンテンツを発信しています。
これからも是非、LUMIX Magazineをご覧ください!
【今回の使用機材】
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