人気クリエイターと“中の人”が集う「LUMIX女子座談会」を開催。G100と9mm/F1.7へのあふれる思いを語りました!
LUMIXシリーズのなかでも、Vlog向けのミラーレス一眼カメラ「LUMIX G100(以下、G100)」。小型&軽量で女性を中心に高い人気を集めています。
そんなG100の魅力を引き出すのに、ぴったりな広角レンズ「LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7(以下9mm/F1.7)」が2022年6月に発売。
今回は、そんなG100と9mm/F1.7を普段から愛用する人気クリエイターをお招きし、企画・開発に携わった“LUMIXの中の人”と共に、思う存分その魅力を語るLUMIX『女子座談会』を開催しました!
お招きしたクリエイターのお二方はこちら。
山下 舞弓(やました まゆみ)
pitaco(ぴたこ)
そして、“LUMIXの中の人”からはG100の商品企画に携わった高島さんと、9mm/F1.7の光学設計に携わった工藤さんにお集まりいただきました。
Vlogをテーマに作られたG100。クリエイター2人がVlog沼にハマった理由
それぞれ愛用するG100を手に、持ち寄ったお菓子を囲んで和やかな雰囲気で始まった女子座談会。最初はG100の企画・マーケティングに携わった高島さんから、G100誕生のエピソードを教えていただきました。
高島さん:
G100は、「Vlog(Video Blog)」をテーマに2018年に企画されたカメラなんです。
Vlogは、日本ではまだあまり浸透していない文化でしたが、海外ではアイドルやYouTuberを中心に朝の準備を撮影した「GRWM(Get Ready With Me)」や、旅行の風景を撮るのが流行っていました。
当時、私は入社1年目で本来はGFシリーズやGXシリーズの担当をする予定だったのですが、女性でも手に取りやすいカメラを企画してほしいと期待されていて。
どんなカメラだったら撮影を楽しんでもらえるか考えたのですが、「エントリー機として販売されていたGFシリーズ」「スナップ機として人気を博したGXシリーズ」の後継では、最新トレンドと組み合わせるのは難しいと感じていたんです。
そんなとき、社内でVlogが話題に上がったんですよね。
pitacoさん:
私がVlogを撮り始めたのは2019年くらいです。
山下さん:
私が撮影と編集を始めたのは、2016年くらいだったかも。
pitacoさん:
当時はまだVlogを撮っている人は少なかったですよね。
高島さん:
そうなんです。だから、Vlogについての資料を探すのにも苦労しました。
ネットで検索してても、日本サイトは20件くらいしか出てこなくて、あとは英語で書かれた海外サイトばかり。
毎日、必死に翻訳して研究していました(笑)
山下さん&pitacoさん:
そんな苦労が…(笑)
高島さん:
ちなみにお二人は、どんなきっかけでVlogを始めたんですか?
山下さん:
私の場合は、Instagramにちょっとしたショートムービーを載せるようになったのがきっかけですね。
pitacoさん:
私はVlogを意識していたというより、「旅行したときに思い出として残しておきたくて撮影していた」のが、今考えるとVlogだったという感じです。ちなみに編集はどうやって学ばれましたか?
山下さん:
数年前、知人からSNSに載せるための動画を作成してほしいと頼まれたんです。その時はiMovieでしか編集したことがなかったのですが、それを機に Premier ProをYouTubeなどで勉強して見様見真似で編集していました。
pitacoさん:
そんなきっかけがあったんですね!私は以前テレビの制作の仕事をしていて、そのあと保育園の栄養士に転職したんですけど、もともと動画編集が好きだったので保育園時代にも友達と旅行に行ったときに撮影した動画を編集してプレゼントしていたんですよ。
pitacoさん:
友達に喜んでもらえるのが嬉しくて、ネット上で公開することもなく、ただ友達を爆笑させるためだけにやっていました。だから、動画自体を撮り始めたのは2014年頃になります。
その後、2019年にビデオグラファー関連のイベントで、Vlogのことを知ったんです。「自分でも撮ってみたい!」と思い、その日から2日後くらいにはYouTubeに初Vlogをアップしていました。
山下さん:
すごい行動力…!
pitacoさん:
そうしてVlog撮影を続けていたら、周りから編集を教えてほしいと言われるようになって。いつのまにか、もっとちゃんと教えてほしいというお仕事としての依頼もいただくようになり、女性や学生を中心に編集を教えているうちに、自分もどんどんVlog沼にハマっていったという感じですね(笑)
レンズを付けても、ペットボトル1本分の重さ。“撮りたい気持ち”に寄り添うカメラ作り。
pitacoさん:
でも、G100にはVlog向けカメラには珍しいファインダーがついてますよね。カメラライクな見た目でかわいいなと思っていたのですが、どうして付けられたんですか?
高島さん:
G100は当初、旅行する人をメインのターゲットにしていたんです。
企画開発のためにヒアリングをしていると、旅行にカメラを持っていくときは動画だけでなく、SNSに載せる用の写真も撮りたいというお声がたくさんあって。
せっかくレンズも交換できるので、単焦点レンズでおしゃれに静止画も撮れるようにしたいと考え、ファインダーを付けることにしました。デザインもあえてカメラライクな雰囲気にすることで、持っているだけでもかわいいカメラにしたかったんです。
といっても、発売前になって新型コロナウイルスが流行ってしまったので、旅行向けという訴求が難しくなってしまったのですが…。
山下さん:
カメラって感じがするデザインが素敵ですよね!あと、女性の手にすっぽり収まるくらい小さくて軽いのも嬉しいポイントです。
高島さん:
軽さにはかなりこだわりました!重いと女性が持ち歩くのが大変になってしまうので、ペットボトル1本分くらいの重さにしたいと考えていたんです。
G100は付属のレンズとグリップを付けても500gくらいなんですよ。
山下さん:
すごい...!実際に使ってみるとモニターがフリーアングルなのも便利だなと思っていました。
高島さん:
そこも絶対に外せないポイントでした。フリーアングルだと自撮りもしやすくて、撮影の自由度もあがるので。
pitacoさん:
撮影のしやすさだと、専用グリップもいいですよね。このままカバンから取り出して撮影できるので、私みたいに気軽に撮影したい派はかなり活用しています。
友達とお出かけしているとき「ここ、ちょっと撮りたい!」ってなっても、G100にグリップをつけておけば、それだけですぐ撮影できるのが嬉しいです。
山下さん:
私は山を撮影するので、風が吹くような場所では安定するように三脚を使っているのですが、グリップは歩くだけのときや足元を撮りたいときに重宝しています。普通の三脚と違って、使わないときはカバンにしまっておけるのが便利ですよね。
pitacoさん:
でも、欲を言えば、あとだけちょっとグリップが伸びると嬉しいかも…(笑)
山下さん:
あ、私もグリップが伸びてほしいと思ってました(笑)
pitacoさん:
自撮りのときとかね!私は12-60mmのレンズが大好きでよく使うのですが、グリップがこの長さだと顔がちょっと大きく見えてしまって(笑)
高島さん:
なるほど。次の商品企画の参考にします…!
9mm/F1.7は「G100のために作ったレンズ」。設計に込められた思いとは
ーーー G100についてクリエイターさんたちに熱い思いを語っていただいたところで、話題は9mm/F1.7に移り変わり…。
山下さん:
小顔に撮りたいって女性には、この9mm/F1.7はほんと神レンズですよね!自撮りしても顔がちっちゃく映るから嬉しいです(笑)
工藤さん:
9mm/F1.7は「G100にぴったりのレンズが作れないか」という話から開発がスタートしました。G100にキットレンズを装着すると画角が狭くて、かなり手を離さないと自撮りができなかったんですよね。
もうちょっと広角のレンズが欲しいというお声をたくさんいただいたことと、マイクロフォーサーズのレンズでは10mm以下の明るい超広角レンズは今までは1本もなかった。現行レンズのラインナップ的にも、G100のニーズ的にも「これは作らなきゃ!」と考えて開発が決まりました。
山下さん:
でも、どうして7mmや8mmではなく、9mmを選んだんですか?
工藤さん:
より広角のレンズを作りたいという思いはありましたが、8mmにするとどうしてもレンズ自体のサイズが大きくなりすぎてしまうんです。それでも小さく設計するには、レンズの明るさを落とすしかなくなってしまうんですよね。
やっぱりF1.7の明るさも欲しいですし、でもかといって大きくもしたくない。
G100にレンズを合わせたときに、ボディを地面に置いてもボディより下に出っ張らないくらいの太さに収めたかったので、ギリギリまで攻めた広角ということで9ミリを選びました。
山下さん:
すごい!まさにG100のためのレンズですね。小さくて、軽くて、しかもお値段もお手ごろなのがユーザーからすると嬉しいところですよね。
工藤さん:
お求めやすく、いろいろな方に使ってもらいやすいレンズにしたいという気持ちは開発当初からありました。
またG100だけでなく、交換レンズとして他のカメラに付けても違和感がない設計にしなければいけないという点には悩みました。サイズ感は何度も検討したので、例えばG100より大きい、GH5とかに付けてもちょうど良いんですよ。
pitacoさん:
そこもいいですよね!私は気合を入れて撮影したいときは、G100よりGH5を持っていくことが多いんです。ズームレンズだと大きくてちょっと使いにくいけど、9mm/F1.7だとカメラにもフィットするし、なんだかかわいくなるんですよね。
工藤さん:
理想的な使い方をしていただけて嬉しいです…!いろいろなカメラとのバランスを見ながら、この形になっています。
山下さん:
結構寄れるので、マクロレンズとしても使っています。今までは、14-140mmを使いながら、マクロ撮影はマクロレンズを使っていたのですが、9mm/F1.7を使い始めてからはこれ1本で良くない?となって。
9mmで風景や自撮り、マクロも撮れるので、G100の出番がかなり増えました。前は別のカメラとG100が半々くらいだったのが、今は2:8くらいになった気がします。
pitacoさん:
しかも、ちゃんと背景がボケてくれるんですよね!お店でお料理を撮影するときも、広角だからそのまま手元で撮影できるので店内の雰囲気も撮影できるし、逆に寄って撮れば背景をボカしてお料理を明るく撮れる。ちょっと暗いお店でも安心なのが嬉しいです!
工藤さん:
私も寄って撮りたいという気持ちは設計当初からありました。9mm/F1.7は、レンズ先端から2.5cmまで寄れるんですよ。ズームレンズに交換するのが面倒な方も多いと思うのですが、EXテレコンという機能を使えば画質を保ったままズーム倍率をさらにアップさせることができますので、こちらも使用してみてください!
山下さん&pitacoさん:
すごーい!!
pitacoさん:
本当になんでも撮れるから、Vlogをやっていない方でも子どもや旅行の撮影のために買ったっていう人が私の周りには多いです。
もしも、G100と9mm/F1.7の進化版を作るとしたら…?
工藤さん:
せっかくの機会なので、最後にもしG100と9mm/F1.7の進化版を作るとしたらパワーアップしてほしいポイントはありますか?
山下さん:
私からは手ブレ補正の強化をお願いしたいです…!
山登りを撮影するとき、どうしても手ブレが気になってしまって。編集でスタビライザーをかけても画面が歪んでしまうので、いいシーンが撮れても手ブレが原因でカットなんてこともあるんですよね(泣)。
pitacoさん:
私も手ブレは気になってました。多少のブレは臨場感だと思うのですが、あとちょっとだけ改善されたら嬉しいですよね!
山下さん:
あと、4Kのクロップを無くしてほしいかも…。
高島さん:
そうですよね…。私もG100の進化版を作ると考えると、手ぶれ補正と4Kのクロップを無くしたいと思っていました。
あとは、記録時間を延ばしたいですし、USBをType-Cにしてモバイルバッテリーを使えるようにしたい。AFの速度も速めたいですね…。
山下さん&pitacoさん:
私たちの要望はすでに全部伝わっていましたね(笑)
高島さん:
G100にはやりたいことのすべてを詰め込んだので、もし新しいカメラを作るとするとG100をもっと進化させたようなものを作りたいなと思っています!
工藤さん:
その気持ち、わかります。私も9mm/F1.7にすべてを注ぎ込みました。
pitacoさん:
開発に情熱を注ぐメーカーの方々って、やっぱりカッコいいですよね…!
山下さん:
ほんとですね!今回の座談会で、メーカーの皆さんのカメラやレンズにかける気持ちがわかりました。
G100&9mm/F1.7は、動画撮影にちょっとこだわりたい方へオススメしたい最高コンビ
pitacoさん:
スマホから、機材をちょっとレベルアップして動画撮影をしたいという大学生さんにG100と9mm/F1.7のコンビをいつもオススメしています。
山下さん:
使うものにこだわりのある30〜40代のオトナ女子の皆さんにも、G100と9mm/F1.7を持っていると、「そのカメラ欲しい!」と言っていただくことが多いです。
ーーー座談会の最中、クリエイターのお二人はそんなふうに語ってくださいました。
カメラ初心者の方やVlogをやってみたい方には、G100と9mm/F1.7のコンビがきっと良い撮影の相棒になってくれるはず。ぜひLUMIXのカメラと共に、新たな撮影に挑戦してみてください!
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