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もっと、LUMIX 【第2回 クロップズーム編】

ソフトウェアエンジニアが語る
もっと、LUMIX。

こちらの連載では、LUMIXのソフトウェアエンジニアが、カタログやWebサイトでは語り切れなかった機能の魅力や開発の背景、開発者おすすめのTipsなど、こだわりや想いをフランクに文字数の限りなくお話していきます。

今回は「クロップズーム編」です。


■クロップズームとは?

まず「クロップズームとはどういう機能なのか」についてお話しします。

「クロップ」とは「切り取ること」という意味ですが、その意味の通り、「クロップズーム」とは、イメージセンサーの中心部分を切り取って(クロップして)、その部分のみを撮影することでズーム効果を得る機能です。

イメージセンサーの中心の一部のみを使用して撮影しますので、撮影した写真のサイズ(画素数)は、クロップズームを行わない場合に比べて小さくなります。

一方、こちらの方がよく耳にされると思いますが、「デジタルズーム」という機能も一般的です。

デジタルズームも、画像の任意の部分を拡大するのですが、拡大時に画素を補完して引き延ばしていきます。

撮影後の写真のサイズ(画素数)は、デジタルズームをしていない時と同じサイズで撮影ができますが、画素を補完しているので画質は劣化します。

このクロップズームとデジタルズームの違いは、なかなか難しいですが、

・「クロップズーム」は、画像サイズが小さくなる代わりに画素の補完を行わないので、劣化の無い画質で撮影できる
・「デジタルズーム」は、画像サイズは同じままで撮れるが、画質は劣化する

とご理解いただければと思います。

デジタルカメラが発売された当初は、イメージセンサーの総画素数が100万画素程度と小さく、それ以上写真の画素数を減らすことができなかったので、デジタルズームを使用せざるを得ませんでした。

しかし、近年はイメージセンサーのサイズも大きくなり、最新モデルのLUMIX S9では約2400万画素もあるため、クロップして画素数を減らしても、十分使用可能なサイズになります。

実際にスマホで写真を表示する場合も、スマホの液晶画面の解像度分(例えばフルHD対応であれば約200万画素)でしか表示できませんので、2400万画素で撮影した写真も、実は画素を減らして表示しているんです。

また、動画の場合は、撮影後の動画の画素数はフルHDでは約200万画素、4K動画画質でも約800万画素しかありません。

このようにお話しすると、「そもそも2400万画素も要らないのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、スマホで表示する場合でも、拡大したり、トリミングをする等の場合は画素数が多い方が画質を維持することができます。また、動画の場合もオーバーサンプリングという技術で、大きな解像度から4KやFHD画像を作成することで高画質化を実現しています。

まとめますと、「クロップズームは、画質を維持しながらズームができる」機能です。


「クロップする機能」はこれまでにも、写真撮影では「EXテレコン(写真)」、動画撮影では「動画撮影範囲」という機能名でご提供していました。

写真撮影では「画像サイズ」をMやSに設定していただいた上で、「EXテレコン(写真)」をON(TELE CONV.) に設定していただくと、クロップ機能が使用できます。

動画撮影では動画撮影範囲をAPS-C*またはPIXEL/PIXELに設定していただくと、クロップ機能が使用できます。(*フルサイズモデルのみ設定可)

特に写真撮影においては、「画像サイズ」と「EXテレコン(写真)」の2つのメニューを設定しないといけないので、少しややこしい操作になっていました。

従来の写真のクロップ機能は「画像サイズ」と「EXテレコン(写真)」の2つをメニューを変更必要

また、設定できるクロップ率も写真時は約1.4倍と約2倍のみ、動画時も固定の2つの倍率(設定している動画画質によって倍率は異なります)でしか設定できないので、細かく画角を調整するというよりは、望遠域が足りない時にドンと引き寄せるというような使い方が多いように思います。

そこで、最新モデルのLUMIX S9、GH7では新たに「クロップズーム」という名称で、より使いやすく進化した機能として導入しています。

また、LUMIX S5II、S5IIX、G9PROIIでも、1月公開のファームアップを適用することにより、同様の進化をしています。

この新しい「クロップズーム」は、最大で約3.1倍までズームすることができます。特に、この機能は単焦点レンズでも使用可能なので、単焦点レンズでありながらも、あたかもズームレンズのようにズームができる機能になります。

画素数こそは小さくなりますが、単焦点レンズならではの画質の良さと、ズームレンズの便利さが掛け合わされますので、快適にご使用いただけること間違いなしです。

G9PROⅡ, LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4Ⅱ / 25mm, 1/1600sec, F1.4, ISO800
クロップズームなしで撮影(Lサイズ)
G9PROⅡ, LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4Ⅱ /150mm(クロップズームON、35mm版換算), 1/2000sec, F1.4, ISO800
同じ場所から同じレンズでクロップズームをONにして撮影(XSサイズ)

■クロップズームの使い方

では、クロップズームの使い方をご説明します。

クロップズームの設定メニュー
(左)写真
(右)動画

まずメニューに「クロップズーム(写真)」と「クロップズーム(動画)」という項目がありますので、これを「ON」に設定します。

写真と動画でそれぞれON/OFFが設定できますので、「動画だけクロップズームを使用したい!」といった使い方もできます。

「クロップズーム」をFnに登録することもできます。その場合、登録したFnボタンを押すだけでONとOFFの切り替えが可能です。詳細はのちほどお話しします。

その後のズーム操作は機種により異なりますので、機種ごとにご説明します。

■GH7 (1月ファームアップ後のS5II/S5IIXおよびG9PROIIも含む)
クロップズームをONにした後に、ライブビュー画面でカーソルボタン(上下左右ボタンのいずれか)を押すと、右下にズームガイドが表示されます。

上下左右ボタンを押すとズームガイドが表示される
※画像は、はめ込み合成したものです

上下左右ボタンに既に別のFn機能を割り当てている場合は、割り当てられているFn機能が優先して動作しますので、ズームガイドは表示されません。別のFnボタンにクロップズームを割り当ててご使用ください(Fnボタンの詳細はのちほどお話しします)。

このガイドが表示されている間に、上下ボタンを押すと1ステップ毎にズーム倍率が変化します。上下ボタンを押し続けるとシームレスに倍率が変化するため、単焦点レンズでもまるで電動ズームが動作しているような感覚でご使用いただけます。

また、同様に左右ボタンを押すと、ステップズーム動作となり、押すごとに写真撮影時は 1.0倍(L) / 1.4倍(M) / 2.0倍(S) / 最大倍率(XS) に切り替わります。※()内はその時の画像サイズになります

また動画撮影時は、FULL / APS-C* / PIXEL/PIXEL に切り替わります。(*フルサイズモデルのみ適用)

■S9
S9はお買い上げ時から上下左右ボタンに機能が割り当てられており、GH7等の機種と同じ方法で操作ができませんので、操作方法を変えています。

S9でクロップズームをONにすると、画面右側にスライドバーが表示されます。このスライドバーの上下をタップすると1ステップ毎にズーム倍率が変化します。

上下をタップし続けるとシームレスに倍率が変化するため、単焦点レンズでもまるで電動ズームが動作しているような感覚でご使用いただけます。

クロップズームをONにするとスライドバーが表示される
※画像は、はめ込み合成したものです

なお、このスライドバーはずっと出ていると邪魔かなと思います。その場合は 「>」をタップすると格納できます。再度使用したい場合は「<」をタップして引き出してください。
また電源OFF→ONした場合等は、「<」で引き出した後「TW」をタップすると、スライドバーが表示されます。

また、「もっと簡単に操作したい」という方には、Fnボタンへの各機能の登録をオススメします。

Fnボタンは、機種を問わず設定することができます。

Fnボタンにはクロップズームの様々な機能が登録できる

Fnボタンに登録できる機能は以下の通りです。

1.クロップズーム(写真) / クロップズーム(動画)
2.ズーム操作
3.ズーム操作(T側)
4.ズーム操作(W側)
5.クロップズーム(ステップ)
6.ズーム速度(写真) / ズーム速度(動画)

各設定での動作をご説明します。

■1.クロップズーム(写真) / クロップズーム(動画)
Fnボタンを押すと、クロップズームのON/OFFを切り替えることができます。メニューに入らなくても簡単に機能のON/OFFができるため、「使う・使わない」を頻繁に切り替える方には便利な設定です。

■2.ズーム操作
クロップズーム機能がONの状態でこのFnボタンを押すと、ズームガイドが表示されます。このズームガイドが出ている間にカーソルボタン(上下左右ボタン)を押すと、ズーム操作ができます。

先ほどお話しした、GH7等でクロップズームをONした時に上下左右ボタンに自動で割り当てられる設定になります。S9でもFnボタンにこの機能を設定すると、GH7等と同様の操作が可能です。

また、GH7等でも上下左右ボタンを既に他のFn機能で使用されている場合は、他の任意のFnボタンに本機能を設定いただくと、同様の操作が可能になります。

■3.ズーム操作(T側)
■4.ズーム操作(W側)

クロップズーム機能がONの状態でこのFnボタンを押すと、T側(W側)にズームができます。押している間ズームが動作し、離すと止まります。

T側とW側の両方を登録しておくと、2つのFnを使うことにはなりますが、電動ズームレンズのようにズーム操作が可能になります。もちろん、動画記録中でも有効です。

■5.クロップズーム(ステップ)
クロップズーム機能がONの状態でこのFnボタンを押す度に、写真撮影の場合は「1.4倍→2倍→最大→等倍(ズームなし)」、動画撮影の場合は「APS-C*→PIXEL/PIXEL→FULL」と切り替わります。(*フルサイズモデルのみ適用)

ボタンを押すだけで大きくズームが動くため、「望遠域が足りない!」という時にすぐに引き寄せることができ、便利です。

■6.ズーム速度(写真) / ズーム速度(動画)
ズーム速度切換画面が表示されます。ズーム速度の設定はこのあと詳しくお話ししますが、例えば動画撮影でシーンごとにズーム速度を切り替えたいというような場合に便利な設定です。

このようにいろいろなFn機能を用意していますが、カメラに搭載されているFnボタンの数には限りがありますので、これらのFn機能を全部登録することは難しいかと思います。ご使用の用途、シーンに合わせて必要なFn機能をチョイスして登録いただくと、簡単にズーム操作ができるようになりますので、是非ご活用ください。


「それでもやっぱりFnボタンが足りない!」 という方もいらっしゃるでしょう。

特にS9ではカメラ本体の小型化により、ボタンの数自体が少なくなっていますので、Fnボタンとしても不足気味かと思います。

そのような方向けに、少し裏技的な方法になりますが、カスタムモードを使用する方法をお話しします。

まず、クロップズームを使う想定の露出モード(P/A/S/M/クリエイティブ動画)で、クロップズーム(写真 または 動画)をONに設定し、任意のFnボタン、例えばQボタンに「ズーム操作(T側)」、戻るボタンに「ズーム操作(W側)」を割り当てます。

例えば、Qボタンに「ズーム操作(T側)」、戻るボタンに「ズーム操作(W側)」を設定

しかし、このままだと「Qボタン」や「戻るボタン」が本来の機能としてご使用いただけないので、日常お使いになる際にとても不便です。

そこで、この状態で「セットアップ → 設定 → カスタムモード登録」で、任意のモード(C1~Cx)に登録をします。今回は例としてC1に設定します。

任意のカスタムモードにクロップズームONの状態を設定すると便利

登録後、クロップズーム(写真 または 動画)をOFFに戻し、先ほど設定した「Qボタン」や「戻るボタン」のFnボタンも元の設定に戻します。

こうしておくと、モードダイヤルをC1に設定した時だけ、クロップズームがONになり、さらに「Qボタン/戻るボタン」でズーム操作ができ、クロップズームを使用しない時はモードダイヤルを元のモードに戻せば、Qボタン/戻るボタンも、本来の動作として使用できます。

クロップズームが必要な時のみダイレクトにズーム操作ができるので、とても便利です。

クロップズームを「使う・使わない」を切り替えることが多い方は、是非この方法もご活用ください。

■クロップズーム使用時の画面表示について

次にクロップズームが働いている時の画面表示についてお話しします。

クロップズームが動作しているかどうか(クロップされているかどうか)は、ライブビュー画面のアイコンを見ていただくと判断できます。

クロップズームON時の表示。この時はまだクロップされていない
※画像は、はめ込み合成したものです

まず、クロップズームの設定がONになっている場合、アイコン内に「Cr」が白色で表示されます。この時はまだクロップはされておらず、Lサイズで撮影できます。

クロップされるとアイコンが黄色になり、その時の画像サイズが表示される
※画像は、はめ込み合成したものです

そこから、クロップズームを行い、実際にクロップされていると、その時のサイズ表記と共に、アイコン自体が黄色になります。

また「今のズームの状態で撮影すると、どの画像サイズになるのか」も、アイコンを見ていただくと、クロップ範囲に応じて L/M/S/XSと表示されるので簡単に分かります。

画像サイズが 「S」や「XS」になることがわかる
※画像は、はめ込み合成したものです

クロップズーム機能を使うと、特に写真では画像サイズが小さな写真となってしまうため、クロップズームの戻し忘れ等がないよう、このアイコンの色にご着目ください。


また、撮影後に「この画像ってクロップズームを使ったっけ?」と思い出せないこともあるかと思います。
そんな場合も、ご安心ください。

再生の詳細情報画面で光学ズームの焦点距離と合成焦点距離の両方が表示される
※画像は、はめ込み合成したものです

再生画面で「Disp.ボタン」を押していただくと、詳細情報表示が表示されます。そこで下ボタンを押すと、5ページ目に焦点距離が表示されます。

「焦点距離」に光学ズームの焦点距離が、「35mm焦点距離」にクロップズームを組み合わせた合成焦点距離が表示されますので、後からこの機能を使って撮影したかどうかも確認ができます。

ただし、この「35㎜焦点距離」は、撮影した写真の大きさに対する計算結果が表示されるので、同じ焦点距離で撮影しても写真のアスペクトによって表示される数値は変わります。


基本的な操作方法は以上ですが、クロップズームは多様なユースケースを想定して、いくつかのカスタマイズができますので、最後にその内容をお話しします。

このカスタマイズは、メニュー→クロップズームの「設定」にて変更が可能です。また、写真と動画で設定できる内容が少し異なります。

クロップズームの「設定」メニュー
(左)写真
(右)動画

■焦点距離の表示方法 (写真/動画共通)

クロップズームを行った場合、画面に焦点距離の表示が出ますが、その表示方法を設定できます。

選択できるのは「合成焦点距離」か「焦点距離 × 倍率」 の2種類です。

焦点距離の表示方法は2種類から選択できる
(左)合成焦点距離
(右)焦点距離 × 倍率
※画像は、はめ込み合成したものです

これは皆様のお好みになろうかと思いますので、お好きな方を選択してください。

なお、どちらの表示でも、ライブビューのアイコンと同様、実際にクロップされると、文字が黄色になります。

■下限画像サイズ (写真のみ)
本記事冒頭でお話ししました通り、このズームはクロップをすることで実現していますので、どうしても写真のサイズは小さくなります。

ズーム倍率を上げるほど、画像サイズが小さくなっていき、最大ズーム倍率での画像サイズはXSとなります。

このXSサイズでもフルHD相当(約200万画素)の解像度はありますので、SNSへの投稿等の用途では十分にご使用いただけるかと思います。

しかし、ご使用の用途によっては、そこまで小さい画像サイズになると困るという場合もあろうかと思います。

その時に、この「下限画像サイズ」の出番です。この設定では、どこまで小さいサイズにするかを指定できます。

最大ズームした時の画像サイズを選択できる

例えば、Sサイズまでなら大丈夫だけど、XSサイズはちょっと小さすぎて困る という場合は、この設定でSを選択してください。その場合、最大までズームしてもSサイズまでとなり、XSサイズにはなりません。

ただし、その場合、最大ズーム倍率は2倍までしかできなくなります。

ご使用用途に応じて必要なズーム倍率と必要な画像サイズを考慮いただいて、その用途に合わせた設定にしていただければと思います。

■記録画像サイズの固定 (写真のみ)
クロップズームでは、ズームをするほど画像サイズが小さくなっていきます。全くズームをしない場合はLサイズで撮影できますが、ズーム倍率を上げるほどM→S→XSと小さくなっていきます。

すなわち、撮影した時のズーム倍率によって、撮影した写真のサイズが変わるということです。

そうなると、色々とズーム倍率を変えて写真を撮ったものを後から並べると、サイズがバラバラになってしまい、編集作業等がやりにくい場合もあろうかと思います。

それを防ぐのが、この設定です。

記録画像サイズを固定にすることもできる

「記録画像サイズの固定」をONにすると、どのようなズーム倍率で撮った写真でもすべて最小の画像サイズに統一されます。

なお、どのサイズになるかは、ひとつ前にお話しした「下限画像サイズ」の設定によって変わります。お買い上げ設定時のままならXSサイズになります。

記録画像サイズを統一する場合、どうしても最大にズームした(最もクロップされた)画像サイズに合わす必要があるので、最も小さい画像サイズにはなりますが、全ての写真が同じサイズに統一されますので、撮影後の写真データとしては扱いやすいと思います。

こちらも、「サイズを統一したい」のか、「大きく撮れるもの(ズーム倍率の小さいもの)はできるだけ大きな画像サイズで撮りたい」のかで設定を変えていただければと思います。

■ズーム速度 (写真/動画)
ズーム操作をした時のズームの速度を4段階で設定できます。

速度を速めると、素早くズームできますが、狙ったところで止めるのは少し難しくなるかもしれません。反対に速度を遅くすると、狙った位置で止めやすくなりますが、ズームする時間はかかってしまいます。

ズーム速度の選択メニュー。動画時は撮影前と撮影中の速度を別々に設定できる

また、動画の場合は、撮影する前(撮影待機中)と撮影中でそれぞれ独立して速度を設定できます。撮影中は動画の画像効果としてズームもおおいに活用できるでしょう。「撮影前は素早く動かして、撮影中はゆっくりとした動きのズーム効果を出す」といった設定も可能です。

撮影の状況等に応じ、お好みの設定にしていただければと思います。


なお、Gシリーズ限定にはなりますが、パワーズームレンズでは、クロップズームをONにしてズームレバーをT側に押し続けると、望遠端で自動的にパワーズーム(光学ズーム)からクロップズームに切り替わります。

パワーズームレンズではシームレスに光学ズームからクロップズームに切り替わる
※画像は、はめ込み合成したものです

また、パワーズームの動作速度とクロップズームの動作速度は、同じになるようにチューニングしています。

特にLUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S.では、パワーズームからクロップズームへの切り替わりもシームレスになるよう設計していますので、パワーズームの焦点距離が延びたかのようにご使用いただけます。このレンズをお持ちの方は、是非ご活用ください!


最後に、G9PROIIとLEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 II ASPH./POWER O.I.S.に2.0xテレコンバータ―(DMW-TC20A)を装着して、クロップズームを使用した作例をご紹介します。

使用機材。この大きさの機材で最大4800mmもの超望遠撮影ができる

このシステムでクロップズームを最大にすると、なんと35mm換算で4800mmが撮影できます。

まずは25mm(35mm判換算50mm)で撮影した風景がこちらになります。実際の見た目に近い風景になります。

G100, LEICA DG SUMMILUX 25/F1.4Ⅱ / 25mm, 1/800, F1.4, ISO1600

同じ場所から35mm判換算で4800mmで撮影するとこうなります!

G9PROⅡ, LEICA DG 100-400/F4-6.3II+TC2.0 /4812mm(クロップズームON、35mm版換算), 1/640, F13, ISO1600
100-400mmのレンズにテレコンを装着し、クロップズームもONにして撮影
なんと35mm換算で4800mm相当になります(XSサイズ)
G9PROⅡ, LEICA DG 100-400/F4-6.3II+TC2.0 / 800mm, 1/500, F13, ISO1600
同じ機材でクロップズームをOFFにして撮影(Lサイズ)

クロップズームのご説明は以上になります。

単焦点レンズ装着時でも、まるでズームレンズかのような動作ができるこのクロップズーム、お手持ちのレンズでの撮影の幅が大きく広がりますので、是非ご活用ください!

次回は、ズームレンズ装着時に、このクロップズームと光学ズームの動作を掛け合わせた、「ハイブリッドズーム」についてご紹介します。

次回もお楽しみに!

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