【読了】南海遊「永劫館超連続殺人事件」
南海遊「永劫館超連続殺人事件」
印象的な表紙に惹かれて
母危篤の報せを受けて生家に戻った主人公は、謎の弔問客の存在を知る。激しくなる嵐に閉ざされた館で、彼女は「私の目を、最後まで見つめていて」と告げた。
次に読む本に迷っていたらTLにこの本が現れたので流れに逆らわずこちらにしました。
タイトルと表紙イラストのキャッチーさもさることながら、特殊でありながら正統派な書き振りで面白く、ページをめくる手が止められませんでした。
「目を見つめる」というと一見ロマンチックに響くけど、今回はどちらかというと相互の強固な意思を必要としているのも良かったです。
途中で某アニメの歌が脳内再生され始めて、それはきっとごく私的なノイズだと思われますが、同じく世界線を超えた方がいたなら握手したいな〜
所々でおや?と思わせられたことが、後にきちんと嵌っていくのも心地良かった。
解決に至るやり取りもかなり血生臭いはずなのに心に沁みるものもあり、行く末を穏やかな気持ちで見送ることができました。
面白かったです。
(20240817投稿文の再掲)