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【読了】竹本健治「涙香迷宮」
竹本健治「涙香迷宮」
ある作品の書評で触れられていた本
天才囲碁棋士として名高い主人公は、黒岩涙香研究者から涙香の隠れ家に招かれる。発掘中の部屋には涙香作のいろは歌が飾られており、参加者は皆、大発見を期待していた。
「世界でいちばん透きとおった物語」が好きなひとは気に入るはずという書評を読んで、興味をひかれました。
何も調べず読んだらゲーム3部作から始まる同一主人公のシリーズ5作目で、またやってしまったなぁと思ったり。
導入が結構しっかりあるので前作までを知っておくとより楽しめたかも。
黒岩涙香という名前すら知らなかったので、みっちりとした解説がありがたくもあり難しくもあり。
どこまでが史実かわからないけど、とにかくとんでもない人だったことだけはよく伝わりました。
そしてそんなとんでもなさに挑戦した著者もまたとんでもなくて、これは確かに「世界でいちばん透きとおった物語」と並べたくなる途方もなさだなと感じます。
面白かったとは思うけど、知識のなさや読み手としての浅さが身につまされてちょっと凹むね。
(20241027投稿文の再掲)