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【読了】南原詠「特許やぶりの女王」

南原詠「特許やぶりの女王」


元パテント・トロール(自分では使用しない特許を取り、他企業から特許侵害を理由に金銭を得る者)だった主人公は、今は真逆で特許侵害の申し立てから依頼人を守る仕事に勤しんでいる。そんな彼女に舞い込んだのは接点も知識も全くないVtuberの特許侵害だった。


基本的に口語なのでテンポが良く、入り混じる会話や専門用語に多少目を滑らせつつも勢いのまま最後まで楽しめました。
Vtuberの舞台裏が、もちろんそのままではないにせよ、こんな風に録ってるのかも…と、ほの見えそうな感じも興味深かったです。

ただ、特許侵害をふっかけて荒稼ぎしていた主人公が宗旨替えした理由には全く触れられていないので、そんな力を込めて守る守る言われても…と、少し冷めてしまった部分もあったかな。

知らなかったけどこの本は「このミス」の大賞だそうで、こういうのもミステリなのか〜と不思議に面白かったです。
前に読んだ「元彼の遺言状」と少し近い世界かも。

(Twitter20230104投稿文の再掲)
・第20回『このミステリーがすごい!』大賞

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