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【読了】下村敦史「ヴィクトリアン・ホテル」
下村敦史「ヴィクトリアン・ホテル」
TLに流れてきた本
開業して百年になるヴィクトリアン・ホテルは老朽化による休業が決まっている。最終日のセレモニーを待ちながら、宿泊客はそれぞれの思い出を胸に最後の夜を過ごしていた。
優しさに悩む女優、大企業勤務の男、デビューしたての作家、弁当屋を営む夫婦、社会に溶け込めない男。各章に掲げられた名前の通り、それぞれの視点でそれぞれの物語が語られていく。
傷を抱えた彼らがたまたま出会ったことで、思いがけない事件が起こり、あるいはなくなる。
面白い群像劇と思っていたら、まんまと仕掛けにやられていました。
優しさという美徳が沁み入る一夜は夢のようでとても楽しかったです。
(20240811投稿文の再掲)