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【読了】秋吉理香子「暗黒女子」

秋吉理香子「暗黒女子」
「ほんタメ」で紹介されていた本


全生徒の憧れでもある文学サークル。定例会では各自が創作小説を持ち寄ることになっていた。指定されたテーマは先週謎の死をとげたサークルのメンバーについて。


「後味がわるい本」というくくりで紹介されたこちらの作品、冒頭の語り口から米澤穂積さんの「儚い羊たちの饗宴」を思い出しました。
そちらもミッション系女子校が舞台でクローズドなサークル内での話だったからかも。
大変ブラックでとても好きな作品なので、無垢な少女性に包まれた残虐性に触れたくなるという悪趣味なヘキがあるんだと思う。

この作品は指名されたメンバーが自分の作品を朗読し、司会役が簡単な所見を述べて次のメンバーを指名して、という具合に進んでいきます。

ある人が犯人だと作中で名指しした人物が次の朗読者によって犯人としてあげられる。
創作と謳いながらどれもがなにがしかの真実を含んでいそうな一連の作品と、最後に読み上げられる司会者の作品そして結びの言葉。
なるほど「暗黒」作品でした。

全然関係ないけど、作内で憧れのお茶会に供されていたザッハトルテがデメルじゃなかったのが個人的に大衝撃で…。
いや、そこのお店のも美味しいしデメルちゃんのも出されてたのかもしれないけども!
なんかね、そっちなのか〜って少なからず残念に思ってしまったのでした😅

(20240707投稿文の再掲)


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