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知的生産力を高める「カード書き」のススメ
知的生産力を高める「カード書き」のススメ
我々の頭の中には、日々さまざまな思いつきやアイデアが生まれている。しかし、それらをうまく整理し、活用できている人間は多くないのが実情である。頭の中でぼんやりとしたアイデアのまま留めておくのは楽ではあるが、それでは知的生産力は上がらないのだ。
アイデアを整理し、知的生産力を高めるために有効なのが、「カード書き」というメソッドである。これは、思いついたことを1枚のカードに1つずつ書いていく方法だ。カードは、紙でもデジタルでもどちらでも構わない。
カード書きのメリット
カード書きには、以下のようなメリットがある。
1. 情報の規格化ができる
1枚のカードには1つのことだけを書くのだ。複数の事柄を詰め込むのはNGである。これにより、情報の規格化ができ、後から見返したり整理したりしやすくなる。
2. 文章化することで思考が明確になる
カードには、文章で書くのが基本だ。頭の中のアイデアを言葉にすることで、自分の思考が明確になるのである。図やイラストを使うのも有効ではあるが、最低限文章化することが肝要だ。
3. 小さなブロックを積み重ねられる
文章化することで固まった小さなブロック(カード)ができあがる。これらのブロックを積み重ねることで、大きな知的構造物を作ることができるのだ。
カード書きの方法
実際にカード書きを始めるには、以下のようなステップで進めるとよい。
カードを用意する(アナログでもデジタルでもOK)
思いついたら、すぐにカードに書く
1枚のカードには1つの事柄だけを書く
文章で書く(図やイラストもOK)
なるべく他人に伝わるように書く
カードにはわかりやすいタイトルをつける
特に重要なのは、アイデアが思いついたらすぐにカードに書くことだ。「あとでまとめて」と思っているとなかなか書けないものである。些細なことでもどんどん書いていくべきだ。
デジタルでのカード書きのコツ
デジタルでカード書きをする場合は、以下の点に気をつけるとよいだろう。
1枚のカードを1つのファイルやノートとして管理する
タイトルを工夫し、後から検索しやすくする
タグ付けやハイパーリンクを活用して、カード同士を関連づける
クラウドで管理し、どこからでもアクセスできるようにする
アプリの中では、EvernoteやScrapbox、Obsidianなどが使いやすいのだ。
さいごに
カード書きは、一見地味な作業に思えるかもしれない。しかし、これを継続することで、知的生産力は着実に上がっていくのである。自分の中に眠るアイデアを引き出し、しっかりとした知的資産に育てていくために、ぜひカードを書いてみるべきだ。はじめのうちは難しく感じるかもしれないが、慣れてくると楽しくなっていくものだ。