猫と女は触られてないと太る
猫と女は触られてないと太る。
と言ったのはかつての恋人。もう20年近く前の話だけと私の名言リストに残っている。ネコみたいだね、と言われてた若い娘の私は実はちゃんと待てが出来るワンコだったしまさにネコみたいな皮を被った犬だった。
絵描きも写真家も
ネコを撮るように、描くようになったらおしまいだ!
とは言うけどアトリエにはネコが似合うし、今では地域ネコと言われたりするように散歩中に出会ったら港町にはネコが多い。私も実家で生活していた時には犬もネコも飼っていた。キジトラと黒白の兄弟ネコで黒白の子はオッドアイが美しいネコだった。アレルギーの関係もあってすっかり犬派だけど旅先で出会うネコ達はついつい写真に収めてしまう。だいたい気付かれないように邪魔しないように後ろからこっそり。その自然な佇まいはその瞬間を焼き付けてくれてブックマークになる。愛しいネコ達が旅立って20年は過ぎた気がするけどほとんど写真がないのがとても悲しいので今みたいに手軽にもっと写真を残しておけばよかったなと思う。けど、かわいいあの子達の声がいつでも脳内で再生できてその触り心地や毛並みの美しさや表情がずっと私には残っている。もちろんワンコも。お迎えに行った日やその夜の事や名前をつけた愛しい家族はずっと心に残っているし一緒に暮らした家族は荼毘にふした後にまさにわんわんと泣いた。泣いた。
今のライフスタイルや年齢や環境を考えるともう動物と一緒に暮らす事はないのかなとも思う。大好きだから飼わない。飼えない。ちゃんとした環境を用意してあげられないから。地域猫達にも触らない(こちらに擦り寄ってきてなでろと催促されたなら別だけど)だっていきなり知らないおばちゃんに触られると不快だろうし。
ネコのそのしなやかさや自由奔放にみえる様やその表情はいつもたくさんの人を魅了する。ネコ吸い妖怪こと坂本美雨さんのインスタにはサバ美ちゃんという美人ネコちゃんが時々登場するんだけどホントに婦人のように美しい。ネコや犬にはとても好みが出てしまうのが不思議。動物にはとても面食いなのです。いわゆるぶさかわにはメロメロにならなくてネコはサバトラやキジトラやハチワレが好きだし犬は大型犬が大好きだしネコは断然立ち耳が好き。なんてコンサバなんだろうと自分でも思う。そして断然靴下はいてるネコがたまらなく好き。先日それは馬にもあるんだと言う事がわかってその名も
クシツタヌゲタ
という馬がいるので萌えてしまった。
(その脱げた靴下をはいてる奇跡の子もいる)
毛むくじゃらのおしゃべり出来ない子達は私達をいつでも癒していつでも振り回してくれる。この頃もふもふしてないのでそろそろご近所をお散歩してかわいいコ達に会いに行かねばと思う。肌寒くなったからより一層あたたかさが増す気がする。
オッドアイのかわいいかわいいウチの子がなくなったのもこんな秋と冬の間の日だった。寂しさも丸ごと抱えて私は大好きだった(途中で実家を出た不良飼い主だけど)秋の訪れは愛しいあの子を思い出してちょっと寂しくなる。
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