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嗚呼、Konica。
自分でも呆れるくらい、カメラやレンズを買ってきた。
その殆どが手元にはない。
長く手元に置いていたカメラもあれば、ほんの数日で旅立ったカメラもある。
コニカのカメラには、その両方がある。
長く側に居たのは、コニカ ビックミニ。
BM-201というヤツだ。
以前も書いたが、小さい割に写りは良く、遠くの撮影旅行から、身近な外出までよく持ち歩いていた。
反対に短い付き合いだったのが、一眼レフのコニカ FT-1モーター、という機種。
今、画像を見ても、案外と格好が良い。
このカメラ、格好だけじゃなく、よく出来たカメラだった。
シャッター優先オートで、モータードライブを内蔵。
作りも質実剛健で、ジャンクに並んでいたものが、今でも動作することには驚かされたものでした。
手放した理由は、中古のレンズの玉数が少なすぎたから。
サードパーティーもほとんど無くて、展開が出来なくて放棄してしまった感じ。
しかし、レンズそのものは、流石はコニカ!という感じでした。
元よりが小西六写真工業ですから、製品そのものに妥協がない。
標準レンズもズシリと重く、金属パーツが多用されていることをイメージさせました。
コニカのカメラに初めて着目したのは「Acom-1」…いわゆる「愛情コニカ」というカメラからでした。
当時、リコーからは「サンキュッパ」で売っていた「XR500」がありましたし、フジカや、今は無き(会社そのものは存在するらしい)ペトリからも、安価なカメラが出始めていました。
記憶としてはAcom-1は、他メーカーのカメラより少し高かったイメージがあります。
今でもジャンクコーナーに時々並んでいますが、状態が良いものが多く、キャッチ通りに家族で大事に使われていたのかも知れません。
その時のイメージを想像すると…ちょっと胸アツになるのは、私が歳をとったということなの…でしょうね。
昔のカメラは「家財道具」でした。
お父さんだけが触れるような、大事な高価な一家の財産でした。
ペンタックスやオリンパスなどが、小型軽量化へと邁進していった頃から、カメラは家財ではなく、個人の所有物になっていきます。
そんな中でもコニカは頑として、丈夫で頑丈な、重厚さを忘れないカメラ作りをしてきたのです。
FT-1の後、一眼レフの新製品は現れず、ほぼコンパクトカメラのみが出され続けます。
それもやがてはデジタルの大波に呑まれて、コニカ純正のカメラは消えていきました。
時流に乗るのが下手だった、と言えなくもないですが、独自の哲学が強かったとも言えるでしょう。
ライバルの富士フイルムとは、全く別の道を歩んだメーカーでした。
あ、過去形にしたらダメだな。
コニカミノルタは、頑張っていますよ!!。